はじめに

note書こうと思った理由

ちゃんとした自己紹介も書けていないままですが、今日は私がnoteを書こうと思った理由を書いてみたいと思います。

夫が事故で高次脳機能障害になってから、今までに沢山の方々に関わっていただいています。夫と私のことを書くということは、その関わってくださった支援機関、病院、医師、支援職の方々、役所の方々、その他関わってくださった方たちも登場するということになるのですが(もちろん、夫も登場しますが・・・)その方達が何もしてくださらなかったとか、その方達にこんなことをされたとか、そういうことを書きたいわけではありません。誰かを責めたいから書いているとかではないということをご理解いただきたいです。実際に、いろんな方々に助けていただいていたからこそ、私たち家族は生きてこられたと思っています。

こういう出来事があって、こんなことが起こりましたよということを書くと、その後、家族がどうなったのか、本人がどうなったのかを理解していただけて、もし、あの時の対応が違ったらどうだったのかなと考えていただけるのではないのかなと思い書こうと思いました。

それと、何の資格もない家族が夫に残存する「高次脳機能障害」を伝えても理解をしてもらい難かったのですが、身に起こっていることを書いて読んでもらえたら、脳を損傷したらこんなことが起きるのかと信じてもらえるのかも知れないなとも思いました。

家族の現実を知っていただき、支援職の方々、医療機関の方々、高次脳機能障害に関わってくださっている方々の支援の在り方が変わっていくことで、今よりも助けていただけるようになることを願っています。

都道府県にもよるみたいですが、私達の住んでいるところでは、いろんな支援先に繋がっても制度上、ケースワーカーさんはつきません。「身内でご主人に強く言える人いませんか?」と聞かれるばかりでした。夫は両親が他界しており、身内は妹さんだけでした。最初「義妹がいます。」と伝えると皆さん「では、その義妹さんからご主人に言ってもらうことはできますか?」と言われました。

でも、義妹は夫の障害を理解してくれるどころか、逆に障害を認めず、理解してくれようとはしてくれませんでした。いっときは「お兄ちゃんの障害を理解したよ。」と言ってくれた時がありました。でも、それは夫が義妹にお金の無心をした時でした。義妹は私に「私はお金がないので、兄からお金に関していわれても無理です。今まで障害のこと理解せずにごめんなさい。これからは協力します。」と言いました。(のちに裏切られ、本当に理解してくれていたわけではなかったと分かりましたが。)

「協力します。」と言ってくれたので関係する機関に義妹を紹介し、義妹は関係する機関の皆さんに「協力します。」「義姉が言うと兄が義姉に攻撃的になるので私から兄に言うようにします。」と言ってくれていました。関係する機関の方々は義妹のその言葉を信じました。そして、最終的には裏切られました。後に、耳にしたのですが、義妹は「義姉が役所、高次脳機能センターなど関係する機関に有る事無い事を話し洗脳している。」と言っていたと。義妹からその話を聞いた方は「どうしてお兄さんの状況が理解できないのか。お兄さんがこんな状況になっているのにその状況を理解することもせずに、兄妹ならもっと理解があるのかと思った。妹さんに協力してもらうとかは難しいですね。」と言われました。

義妹は、夫の状況を理解してくれることなく、夫と一緒に私の事を悪く言うだけでした。そして、夫は義妹も私に対して同じように思っているとなり、より一層夫は私を悪く思うようになりました。

医療も、高次脳機能センターも、夫の身内も、夫に言い聞かせてくれることのない状況でした。そんな訳で、仕方なく、私は夫に言うしかありませんでした。でも、私から言われば言われる程、夫は、私に被害的になりました。最初は娘たちも「パパは高次脳になって・・。」と説明してくれていました。すると、今度は夫は娘たちにも被害的になってきました。あんなに娘たちを愛していた夫が、娘たちのことを悪く言うようになってきてしまい、これはダメだと思いました。そして、私は、私だけが夫から攻撃される的にならないといけないと思いました。娘たちには「パパを怒らせるようなことは言わないようにね。」と当たり障りないように接するようにと教えました。

「身内で誰か本人に言える人がいますか?」と身内、家族に任されますが、高次脳機能障害になった人に家族で説明して納得させるのは難しいです。医療からはっきりと、何度でも、何度でも本人に伝えてもらわないと難しいです。
 
例えばですが、高次脳機能障害になったらケースワーカーさんが必ずつくとか、またはケースーワーカーさんではなくても家族以外の公的な機関の方が本人に一人ついていただけて、通院に付き添っていただけたり、支援機関、医療、福祉と連携を取っていただけたり、本人に病識を持ってもらえるように残存する障害の説明を第三者の方々と本人とで共有してもらいたいです。
国の高次脳機能障害者に対する法の整備が進んでいくことを願っています。

軌道修正すれば社会的行動障害が強い夫でも道から逸れずに生きられると思いずっと側で頑張ってきました。でも、軌道修正は家族だけは難しいです。関わってくださるみなさんと家族とみんなで同じことを一緒に言ってもらえないと難しいです。なぜなら、間違った思い込みが一度刷り込まれてしまうと、それを剥がすのは本当に大変だからです。そして、身内に一人でも障害を認めない人がいると難しいです。障害を認めない身内の人にも医療など第三者からきちんと障害を説明して下さる機会が必要です。

国の高次脳機能障害者に対する法の整備が整って、家族以外の第三者、公的な機関の方が主軸となって動いていただける日が来ることを切に願っています。今までは無理だったかも知れませんが、いつかはそんな日が来るといいなぁと、そんな希望を持って夫の側で生きています。

現実は残酷なので、なかなか思うようになる日は来ないかも知れませんけれど、希望ってやっぱり大切かなとも思うので・・・。 

最後にもう一度、書かせてくださいね。我が家に起こった出来事を書いていますが、忘れないでいただきたいのが、誰かを責めたいから書きたいということではありません。我が家に起こった出来事を書くことで医師や支援職の方々や、その他、高次脳機能障害の方々を支援してくださっている方々に、高次脳機能障害を理解してもらう一助になれば幸です。夫や家族を含め、登場する人物の方がなるべく特定されないように気をつけて書こうと思っています。ですので、読んでいただくみなさんも登場する人物の特定などなさらないでくださいね。どうかよろしくお願い申し上げます。

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私の拙い文章で伝わるかどうか心配ですが、読んでくださった方がなにかしら感じていただき、我が家のように苦しむ家族が少しでも少なくなってくれたら幸です。

高次脳機能障害は目に見えない障害と言われています。知能が低下しておらず、高次脳のご専門でなければ分かりにくい障害です。脳を損傷した事でこんな風になるのかとご理解いただきたく存じます。特に、患者さんで脳を損傷された方がいらっしゃる医師の方には知っていただきたいです。
 
夫の高次脳機能障害による社会的行動障害を医療になかなか理解してもらえませんでした。(高次脳機能障害を専門とする医師はこちらか言わなくても理解して下さいました。)夫は、自分を優位に立たせるためなら私の悪口を陰で言い、自分は悪くない、悪いのは私だと言いふらすけれど、私の前ではそんなこと何一つ言っていないという顔をして私に頼ってきます。そんな夫の特性をご理解いただき対応して下さる日が来る事を望んでいます。脳に損傷を負うと妻を自分の都合の良いように利用して、自分を守る為に嘘をつく人がいる事を知ってください。でもそれは本人が悪いわけでもなく、脳を損傷したからです。
 
だからどうかこの障害に関わってくださる医療機関、行政、支援職の方々、士業の方々にこの障害の大変さをご理解いただきお力をお貸しいただきたく存じます。決して、話せるから高次脳機能障害はないとかそんな風に思わないでください。

日々悩み苦しむ私たち家族を、支えてくださってありがとうございます。感謝しています。高次脳機能障害の当事者の夫と夫を支える私たち家族が少しでも前に進んでいけるようにこれからもよろしくお願いします。高次脳機能障害の事を一人でも多くの方に知っていただきたいです。よろしくお願いいたします。

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