日付のある句日記(8)
7月1日
自治体からワクチン接種券が届く。ほんとに来た。夜、さっそくwebで申し込むが一ヶ月以上先からしか予約が取れない。
一ヶ月先の南風(みなみ)に呼ばれけり
7月3日
新しい除湿機を投入した。よく働いてくれてすこぶる快適である。SNSで蔵書家の方々が語らっていたアイリスオーヤマの機種を導入した。安い上にかなりよく吸ってくれている。これまで使っていたものは玄関まわりに異動してもらった。
機械から転属されてパリ祭
7月5日
6月後半ちょっと暑かったのが嘘のようにエアコンを使わない日が続く。もうずっとこのぐらいの気温でいてくれたらいいのに。ただし湿っぽいのには閉口している。
うぢうぢとしてゐる梅雨のせいにして
7月9日
きのこハンターと称して近所の公園を午前ねり歩く。去年は梅雨が長く、見事なタマゴタケやヒラタケを沢山見た。今年は驚くほどびっしり生えたりはしていなかった。地味な成果。
梅雨茸さしかけられて無人駅
7月13日
鈴木明氏の全句集『今日』を捲る。不思議な人だ。
鰊番屋で或る日架空の人となる 鈴木明
耳許で「川にいるわよ」朧月
筍は架空の藪に醒めてゐる
7月17日
梅雨明け。来やがった。しかし梅雨が短いのはうれしい。湿っぽいのもきらいだ。窓からの自然光で温度上昇がすごい。午前は部屋のカーテンを閉め、午後から開ける。
海獣の泳ぎはらはらみてゐたり
7月24日
土曜の昼にBSで関口宏の近現代史という番組をやっているのをご存知でしょうか。ほかに見たいものがないとき、時々見ている。今月は昭和19年、奇しくもインパール作戦などの回だった。今の日本の状況とさして変わらないではないか。あゝがっくりくる。
城址にうちなびきける夏草は
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