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My favorite 100 #18 人生で一番聴いた邦楽ロックアルバム3選

こんにちは、なあこと申します。
2021年は「継続していく」ことを目標に掲げ、毎週ただただすきなものを紹介していくという連載を年始からはじめました。ランキングではなく、リストから気分でピックアップしてテーマを決めております。
このnoteを偶然見つけ、読んでくださった方のなかに、おなじものがすき!って方がいたらうれしいな〜!という気持ちで更新中です。

6/9はロックの日!!!!!
#18は人生で聴き倒した邦楽ロックのアルバムを3枚紹介します。

#1  無罪モラトリアム/椎名林檎

椎名林檎をはじめて聴いたとき、人生が林檎前/林檎後になった。同じ感覚を持ち合わせているひとはぜひエア握手、あるいはエアハイタッチしてください。
わたしはこれを多感な10代で聴いたのです。影響を受けないほうがどうかしている。聴いたことのない音楽と言語表現がそこにはあった。
受けた影響がおそらく大きすぎて多すぎて、こそあどでは表現できない。
これ以降、椎名林檎の存在はわたしの人生の礎のひとつとなっている。彼女に出会っていないわたしのすがたがどうであったか、想像もつかないし見当もつかないし、考える気もない。もしかしたらかたちすらこの世になかったかもしれない。
年齢を重ねて曲の解釈が変わったり、好きな曲や生きていくうえでの背骨になる曲は変化したし、現在進行形でもあたらしい感銘を受けつづけているけれど、初撃の強さのみで言えばこのファーストを超える日はきっと来ない。
やっぱり『正しい街』がいちばんすきです。あのイントロが鳴った瞬間、わたしの現在の人生は決した。

#2 カサノバスネイク/THEE MICHELLE GUN ELEPHANT

気絶するほどかっこいいってこういうことかもしんない、とはじめて聴いたときに思った。実際倒れそうになった。1曲目「デッド・スター・エンド」でもう右ストレート喰らった気分。これも10代のとき。結局10代で受けた衝撃って一生残るんだろう。打撃痕すごい。ミッシェルは「カサノバスネイク」の前に「ギア・ブルーズ」という粘度の高い油にまみれて真っ黒になって転げまわっているようなヘヴィな感覚に陥る化け物じみた大傑作があるんだけど、こちらは乾いた荒野を一気に駆け抜けていく。15曲で構成されたこのカラカラの世界が好きで、たぶんミッシェルのアルバムでは一番聴いている。「ギア・ブルーズ」にしろ「カサノバスネイク」にしろ、鬼気迫る密度で鳴らされた10数曲の果てで、前者は「ダニーゴー」後者は「ドロップ」という、ラストに配置された曲にもたらされる余韻が凄まじく美しいです。なんだかもう自我をなくして跳ねていた肉塊が人間を取り戻した気持ちになる。いややばいでしょって話だよね。



#3 BIRD/ROSSO

チバユウスケしか勝たん!
正直、3枚あげるうちの2枚がおなじボーカルというのはちょっとあれかなって、差し替えようかとアルバムリストを眺めていたけれど、BIRDはめちゃめちゃ聴き擦ったしやっぱり嘘はつけん。どうしてもミッシェル、ブランキーの印象が強いけどかっこいいものはもうかっこいいでしかないので…でもROSSOはメンバーチェンジ+フォーピースになり音楽性もすこし変化した「Dirty Karat」というアルバムもこの星に残りつづけてほしい名盤なので、出身がどうであれROSSOというバンドそのものが素敵なのである。
あと、チバさんってやっぱり詩人なんだなって、このアルバムだけじゃなく、ROSSOの楽曲に書いた詩にはとくにそういう印象を抱く。音楽に乗って流れていってしまったり、一見散文的で意味のないように感じる詩でも、言葉として読むと耳で聴くのとは違う味わいがあり、チバユウスケという感性によってひとつの作品、ひとつの世界が構築されていて「歌詞」ではなく「詩」と呼ぶほうがふさわしい。それはミッシェルのころからもThe Birthdayになってもずっと続いていて、鳴り続けるロックンロールのなかに、揺さぶられるような言葉が星屑のように散りばめられていて、それは時として人生の道しるべになることがある。あとたまにかわいい優しいロマンチック!

なんだか最後はアルバムっていうよりチバさんの詩の話になってしまったけれど、ここまで書き終わった今は6/9にぎりぎり間に合ってよかったという直球な感情しか湧いてきません。
この3枚は青春時代にはじめて触れて長年ずっと聴いてきたけれど、この先も、そして一生聴くのだろうと思います。やっぱり若さって永遠なんだ。




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