【受験生必見!】2023年度の東京都立入試・社会を解説してみた(大問3日本地理・前編)【ナラ社の時間#06-1】
こんにちは、ならんはです。
前回に引き続き、都立高校入試の社会科大問3(日本地理)の考え方と解き方の解説をしていきます。
今年度の解説だけでなく、来年度以降も使える受験生必見の内容にもなっていますので、ぜひご覧ください。
昨日、一昨日と大問ごとに解説をしていますので、よかったらそちらもあわせてご覧ください!前回のはこちらからどうぞ。
もちろん内容としては独立していますので、まだ見ていない方もついてこれる内容となっています。興味ある単元だけつまみ食いしていただいても大丈夫ですからご安心ください!
それでは早速、いってみましょう。
大問3(日本地理)の概要
大問3の日本地理では2つの解き方についてのポイントを学んでいきましょう。
それが、「複数資料の読み取り問題の攻略法」と「都立記述の攻略法」です。特に今回は前者の方を重点的にお話しします。
前回のnoteでも説明したように、都立入試の問題の多くは資料が複数出てくる問題(=複数資料の問題、と呼ぶことにしています)から構成されています。
大問1のような一問一答形式は珍しいので、一般的なテストとは異なり、資料をもとにして思考力を使って答えを出したり、記述を書いたりしていくことが圧倒的に多くなります。
ですからあらかじめ問題の解き方を知っておくと、時間効率が格段に上がり、模試や入試本番で実力を100%出し切ることにつながるというわけです。
今回の板書はこのような形です。教材の都合上、右側はその解説となっていますので、無視していただいても構いません。重要なのは左側のポイント部分です。
その前に、日本地理の学習ポイントとして重要なことは、都道府県名と位置を正確に理解することと、各都道府県の産業を確認することの2つになります。
世界地理でも同様の対策が必要になりますので、地理分野の復習はまずはそれらを行っていただくことが大切です。
そのためにも、まずは日本地図を見て都道府県をいえるようにするところからスタートしましょう。特に中国地方・四国地方・九州地方は大丈夫ですか?隣同士で間違いやすいこともありますからきちんと確認をしておくとよいです。
問1・2(表の読取・地形と産業)について
ということで問1から確認していきましょう。テーマは様々であるものの、都道府県の説明が載っていて(たまに数値も出ていますが今年はなし)4択から選ぶ形式の問題であることには変わりませんので、都道府県ごとの特色は確認しておけると良いでしょう。
大問3の記述以外は簡単な問題ばかりですので、時間をかけずに答えを導けるようにする必要があります。
なので、文章を全て読むことはせずにキーワードから都道府県が連想できるようにしておきましょう。
学校の授業では、都道府県ごと(あるいは地方ごと)にその特色を学んでいくと思いますが、入試ではその逆の考え方をすることになります。その訓練は中3の夏休み以降で積み重ねていくことにしましょう。まずは土台となる知識の補強から。
まずは地形に関することです。山脈/山地、河川、平野/盆地、海岸線の方角などの情報が書いてあることが多いので、地域単位でどこの説明をしているのかだけでも判断できると良いです。
次に産業に関することです。農業、林業、水産業、工業に関するキーワードからどんな都道府県が該当するのか判別できるようになりましょう。
たとえば漁獲量がゼロ(またはほぼゼロ)の都道府県は内陸県であるとか、稲作がさかんなのは東北・北陸とか、経営規模(1戸あたりの農地面積)が大きければ北海道、といったヒントもテクニックとしては大切ですね。
特に工業地帯(工業地域)の特色については確認しておきましょう。
グラフの細かな数値を覚える必要はありませんが、どの工業地帯で何の工業がさかんなのか言えるようにしておきましょう。文字でもいいですが、視覚的に覚えてもよいかもしれません。
都立でも2022年度入試では工業地帯・地域のグラフ読取が出題されていましたのでまた近いうちに出題される可能性もなきにしもあらず…。
下記はグラフの読み取りに関する正誤判定の練習方法についてまとめておきます。都立入試の形式に慣れる前にぜひ練習しねおくと良いと思います。
(いわゆる「資料を正しく読み取れているものはどれか?」問題の対策方法です)
前置きが長くなってしまいましたが、問題に移りましょう。
問1(自然環境と農業)について
まずは都道府県の確認から。
A青森県 B茨城県 C長野県 D宮崎県
問われているのは農業に関することでしたが、各県の主要な農産物(特に野菜)については大丈夫ですか?
そして、エの説明にもある「夏季に吹く北東の風」というのはご存知ですか?そしてその風の影響で冷涼となり、農作物が育たないことがある被害の名前も…
そして、興味がある方はコールドチェーンについても説明できるように意味を調べておくと良いでしょう。ヒントは近郊農業の説明のところに載っているかも。
問2(やや難:空港での輸出入品・金額)について
少し難しい問題ですので、正解できなくてもここは大丈夫でしょう。ただし知識の確認だけは忘れずに。
W〜Zの空港は問題文にも順番に載っていますので、念のため位置を確認しておきましょう。
W成田国際空港は実は千葉県の内陸部にあり、先ほど見たように貿易額がno.1ですから輸出額・輸入額の欄からすぐに選べるはず。
逆にこの中で貿易額が低そうな港は…?
もう一つのヒントは輸出入品目のところ。
精密機械が多いのは、どこでしたっけ?上のポイントを見て思い出しましょう。成田国際「空港」と関西国際「空港」でしたね。ということは、ウ以外で精密機械が上位に来ているアは関西国際空港とわかります。
※おそらく成田から近い羽田は、同じ空港でも成田と輸出品目の棲み分けをしているから、精密機械は上位に来ないと推測できます。
そして消去法で羽田国際空港の答えが選べるというわけです。
選択肢問題の基本は消去法です。焦らず、回り道をしてでもいいので1つ1つ確認して答えを出せればいいのです。時間はあまりかけずに知識を結びつけていきましょう。
問3(記述問題)について
少し膨大になりそうなのでこれは次回に回すことにします。
記述問題については毎年2題出題されていますが、ここ数年は解答欄に変化が見られるのが特徴ですね。
大問3の方の記述については解答欄が分割されており、特色とその要因を分けて記述するもので、難易度が少し下がっていますね。
解答欄分割型とまっさらな状態で書くもの両方対策しておく必要がありますので、こちらは次回の投稿をお楽しみに。
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それではまた次回お会いしましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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