ランクマッチと格ゲーコミュニティ

この前discord上でオンライン飲み会をしたときに出た話題が興味深かったので文章にすることにした。長文。

テーマ的には「ランクマッチ」「強くなることへのアプローチ」「格ゲーコミュニティ」あたりだろうか。

本題に入る前に断っておくが、自分が伝えたいことは「ランクマッチが意味ない」とか「オフライン対戦の方が良い」ということではない。家で対戦しようと思えばすぐに対戦出来ることは昔のゲーセン時代と比べて素晴らしいと感じているし、時間や場所を気にせずに同じくらいの強さを持っている人と対戦出来る環境はとても良いと思う。

ただ、今回自分が感じたことや、他のゲーマーと話したことは「そういったカジュアルさが枷になる部分もあるかもね」「目的によってはそれが遠回りになるかもね」ということだったので、改めて文章にしたいと思いこれを書いてみた。

ランクマッチ

自分をこの記事以前から知っている人には、ここで説明する必要もないかもしれないが、自分が今プレイしている「ストリートファイター5」にはネット上で同じくプレイしているユーザーとオンライン対戦出来る仕組みがあり、自分は主に「レインボー・ミカ(以下:ミカ)」というキャラを使い、「ランクマッチ」という対戦種別をプレイしている。ランクマッチは多少幅はあるが同じような強さのプレイヤーと対戦することが出来、勝てばポイントが増え、負ければ減る仕組みを備えている。ポイントを沢山持っている人はその分強さを備えているという意味を持ち、それを1つの目標としてプレイも出来るのでモチベーションを維持しやすい。

ただ最近のコロナ禍の影響で、プロプレイヤーもラウンジの対戦募集(特定の相手と集中して対戦することが出来る仕組み)をする機会が増えてきており、誰しもが知るプレイヤー「ときど」さんのラウンジで対戦するようになってから、今のプレイや取り組み方を見直すこととなった。

ときどさん(豪鬼)との試合

自分は最近までプレイ時間の殆どがトレーニングモード/ランクマッチであったのだが、スト5以前からの知り合いでもあるときどさんのラウンジ募集に入り挑戦してみたところ、ランクマッチで行っている対戦とはかなり違うなということを感じたので2点ほどメモしておいた。

1.そもそもダメージが取れない

まず最初に感じたのがこれ。相手が巧いのは勿論あるんだけど、特に地上戦で相手に技当てるのがなかなか大変で、こちらのゲージを溜めるのがかなり大変な印象を持った。下手に技(ミカだと立中K)を空振ると豪鬼の立中Kで刺し返されて、相手に体力リード取られて、こっちが無理して動いてってのが負けパターン。とにかくランクマッチで当たっている豪鬼と比べて圧倒的に地上やヒット確認が巧く、リスク少なく動き、崩せない。少なくとも自分は同じアプローチだと勝てるイメージが全くできなかった。

2.こちらの行動がほぼ相手のリソース内で処理されている

もう1点強く感じたのがこれ。ミカ側の強い行動をシンプルに書くと、ダッシュ/溜めドロップキック/ジャンプの3種がある。特にダッシュは初動も見づらいのでオンラインではかなり強い部類かと思う。ただ、強いとは言いつつもそれぞれに対応策があり、上記の行動を通すためには地上戦を粘り強くやったり、相手の意識を散らす必要がある。巧く通してゲージ貯めて立ち中P当てて端まで持っていく、という流れがミカの試合戦略としてはあるのだが(実際ランクマッチの勝ちパターンはそんな感じ)、こちらとしてはかなり意識散らしたと思っていても、上記のアプローチが殆どの場合で対処されてしまい、だいぶ困ってしまった。

強くなるためのアプローチ

上記の試合をやった後に、そもそも今の豪鬼戦、もっと言うとスト5で強くなるためのアプローチがあってるか疑問を持った。自分がメインでプレイしているランクマッチは、前段で記述したように自分と同じような強さの人と対戦するので、そこでは通用していることをキャラ対策の手札として持っていても、本当に上位のプレイヤーには勝てないなと改めて体感した。

スト5をプレイする目的は人によってそれぞれだと思うが、もっともっと強い人と戦っていくこと/勝っていくことをスト5をプレイする目的とするなら、違うアプローチにする必要がありそうだなと。

具体的にはランクマッチではなく、自分よりもっともっと強い人とラウンジなりオフ対戦なりで定常的にやっていかないと、現状の自分に染みついているプレイとかキャラ対策の間違いになかなか気づかないかもな、と思った。つまりランクマッチだけだと逆に遠回りになってしまうのでは?とも感じた。

「昔は良かった」なんてことを言うつもりではないんだけど、ゲーセンに通っていた時代を振り返ってみると、都内で強い人が集まるゲーセンに行けば自分よりも強い人を狙って対戦することが出来たので、今のオンライン対戦中心の自分のプレイ環境はそこに当たる部分が無いのかもしれないなと思っている。対比するとランクマッチは地元のゲーセンで対戦することで、オフ対戦とか強い人のラウンジでの対戦は都内の有名なゲーセンに行くこと、みたいな感じかな。もちろん超強い人とランクマッチで当たることもゼロではないけど、時間も無限にあるわけでもないし、もう少し効率的にやる必要はあるなと。

格ゲーコミュニティと参加のハードル

そんなところを踏まえて今の格ゲーコミュニティみたいな部分にも軽く触れておくと、やっぱりコミュニティに積極的に参加している人は強くなるスピードも早いなと思っている。

現在のプロプレイヤーは「オフラインでプロ同士で対戦し、自分のプレイを対戦相手と見直す+周りで見ている強いプレイヤーと話す」みたいな練習会を行っており、そうすると「自分」「対戦相手」「周りで見てるプレイヤー」の3つの視点から試合内容を考えられるし、1人では思いつかない部分を、周りのプレイヤーと話せるので効率よく強くなれる環境にあるなと。

家で1人でやってる環境だと、試合する⇒見返す⇒自分で調べる、みたいな感じで目の数も少ないし自分では気づかない部分も出てきてしまう(そもそも家でここまでやる人があんまり居ないけども)。オフライン対戦会なら人の目を増やしつつコミュニケーション出来るので積極的に参加していったほうがかなり強くなるスピードは上がるなと思っている。

あと自宅でのランクマッチはあまりにもカジュアルに始められすぎるので、対戦会に行って、周りの人とコミュニケーションして、というのはそれに比べるとかなりハードルが高いというのはあるなと。自分もなかなかオフライン対戦会とかに参加出来てないし、家で1人でやることに比べると強くなるスピードが上がるとわかっていても、心理的な部分や、物理的な移動など、参加/コミュニケーションのハードルはあると感じている。ただ今後効率よく強くなっていくことを考えるなら、積極的に参加していかないとなと今回の件を受けて改めて感じた。

終わりに

最近のプレイ事情から考えるところと、discord飲みで話した話題を書いてみた。冒頭で書いたことを繰り返すけどランクマッチがダメとかでは全くない(自分も継続してランクマッチはやっている)。ラウンジでの対戦の中で気づいたことを試すとか、自キャラの動きを確認する、みたいな部分ではうってつけだし、ポイント見えるとモチベーションにもなるし、そもそも自分より強い人と対戦するとなかなか勝てないので、ランクマッチで「勝つ」こともゲームを続ける上では重要だなと感じているので。

何事も取り組み方とか考え方次第だなと。

そういうわけです。

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