聞いて欲しい歌があるよ

人に星を伝えることを志した、根底にある出来事のひとつです。
(先日の全国一斉フライングプラネタリウム フラプラジオで話した内容です)

フラプラジオはこちらから
https://www.youtube.com/live/WkzYoWrfOK0?si=O2_hycvS9fwXTJby
(ギター弾き語りもあるよ。笑笑笑)

10代の頃の僕は、小学校や中学校、高校という社会のしくみに馴染むことができず、社会の中で取り残されたように感じていました。
そんな頃、不登校の生徒を受け入れてくれる予備校で出会った、地学の恩師に連れられて、長野県のキャンプ場に星を観にいきました。
その日はあいにくのお天気で、一日中、雨が降っていて、まるでその頃の自分の心のなかを表しているような、そんな空模様でした。
でも、あきらめずに起きていたら、明け方近くの1時間だけ、空がスッキリと晴れてきたんです。
雨上がりの空に広がった天の川がはまるで夜空にかかるおおきな虹のようでした。

そのとき、大学のAO入試を受ける準備として、分光観測という星の観測方法について勉強していました。
分光、とは光を分けると書きます。星の光を特別な機械を使ってみると、虹のように光を分けることができて、それを調べることで、はるか彼方にある星のことがわかる、という観測方法です。
空に出る、虹も、空気中の水滴によって、太陽の光が七色に分けられる現象ですね。
天の川、というのは、たくさんの星の集合です。
ひとつひとつの星が虹の光を作って、その星たちの集まりがまるで大きな虹のように見えたんです。そのことに、とても心が震えるように感じました。

その様子は涙が出るほど美しく、ただ雨に打たれ、ただなにかを待っていた自分にとっての虹とはこのことだったんだと思いました。

そのときの感動を原動力に、星や宇宙の魅力を多くの人に伝える仕事をする、という夢を星空にもらうことができました。

そして、天文学を学べる大学へと進学し、プラネタリウムの解説者になるという夢を叶えることができました。

それから、時は流れて。

あの頃の夢を叶えてプラネタリウムの仕事をはじめて10年が経ちました。
夢に描いていた、イメージの向こう側の世界は楽なことばかりではなく、10年やってみても、まだまだ自分の生き方については迷うことばかりです。

しかし、星つむぎの村のプラネタリウムと出会ったことで、今もういちど、夢を見てもいいのかな、と思えることがありました。

イメージの向こう側の、さらに向こうへと、さぁ飛び立とう。

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