プラネタリウムのどこが好き?

僕はプラネタリウムが好きです。
ひとことにプラネタリウムが好き。といっても、その"好き"には結構いろいろあるんじゃないかなと思います。

ドーム空間に投影される美しい星空が好き、解説者さんの優しい語りが好き、知的好奇心を満たす宇宙の話が好き、投影機のメカメカしいところが好き、ぐっすり眠れるところが好き、大迫力の宇宙の映像が好き…などなど。人によって違うんじゃないかな。

プラネタリウムマニアの方の中には全国の色々なプラネタリウムを巡って、その違いを楽しむプラネタリウムのソムリエみたいな方たちもいらっしゃいます。

僕は、そのなかでどんなところが好き、なのかというと、ひとつではないですが、あえて特にひとつ挙げるとすれば、プラネタリウム解説という文化が好き、でしょうか。

星を語るということは、宇宙を語るということ、宇宙を語るということは、地球、自然、人間、僕やあなたも含む、この世界の全てを語るということ。
プラネタリウムで取り上げられる話題は理科の話だけではなく、古い物語だったり、人がどのように星を見てきたか?その過程に迫るものだったり、ほんとうに多岐に渡ります。

そこには、語り手がどんな風にこの世界を捉えているか?その人の"宇宙観"みたいなものを垣間見ることができると思うのですよね。

プラネタリウムの星空は綺麗で、それだけで、見ていても飽きないものですが、そこに人の語りが介入することで、そこは、解説者さんがつくる"もうひとつの小さな宇宙"になるのではないかなと思います。

その、だれかの宇宙に触れて、共感したり、発見したり、気がついたりしながら、それを通して宇宙について考えることができる場所。

僕はプラネタリウムの解説を聴けば、その解説者さんと仲良くなれるか、わかるような気がします(笑)
プラネタリウムでパーソナルな部分を出すことに賛否はあるかもしれませんが、出そうとしなくても出ちゃうのも、またプラネタリウムかと。

それで、そうやって、自分の中にある宇宙を語ると、不思議なことに、"ありがとう"って言ってもらえることがあるんですよね。

生きていく限り、人は人と関わるもの。人は、人の中にある宇宙あるいはその人自身を、理解したり共感したりすると、嬉しくなるのかなぁ。

そんなだれかのなかにある宇宙を語り合える文化であるプラネタリウムが僕は好きです。

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