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大量得点勝利の意義深さ

FIFAワールドカップのアジア2次予選の試合が行われました。日本はモンゴルと対戦し、14対0での歴史的大勝を飾りました。アジア最終予選進出をほぼ手中に収められるところまできました。勝って当然であり突破して当然という雰囲気の中で確実に勝利を重ね続けられているのは何とも頼もしく思います。

公式戦で2桁以上のの得点が入るのは珍しいながらも無くはないというところです。同じアジア2次予選ではイランがカンボジアに同じく14対0で勝っています。カンボジアは本田圭佑氏が実質的な監督として指揮をとっている代表チームであり、その点でも注目を浴びました。アジアでも最強クラスとなるイランを相手にしても臆せずに主体的な戦術を貫いた結果として14対0の大敗となったようです。

Jリーグでは一昨年のJ2最終節に起きた13対1が記憶に新しいです。J2の柏レイソル対京都サンガで起きました。柏レイソルは後にJ1のMVPにもなるオルンガ選手を擁しており、圧倒的な破壊力でJ2優勝とJ1昇格を決めていました。対する京都サンガはそんな柏を相手にして、勝たなければ昇格プレーオフに進めない状況で試合に臨みました。結果として攻撃的な姿勢を貫いた京都サンガはそれが裏目に出てしまったらしく、J2では異次元の破壊力をもつ柏レイソルに記録的な得点数を奪われてしまったようです。

これらの試合は伝聞でしか内容を聞いておらず、実際に10得点以上の差がつく試合を見るのは(おそらく)かなり久しぶりでした。(社会人リーグを見漁ってた頃に2桁の点差が生まれた試合を見たか否か、思い出せません。)少なくとも主観的に応援しているチームが大差をつけて勝つのを見るのは初めてです。テレビ越しとはいえ、実際に目の当たりにしてみたところ、何とも残酷で複雑な気持ちになりました。サッカーは何が起きるか分からないとは言え、明らかなオーバーキルだったからです。

モンゴルの選手らの気持ちが切れてやる気を喪失してたらそのような感情は抱かなかったかと思います。モンゴルの選手がどれだけ失点を重ねても必死に食らいついている様子は健気に感じました。後半も終盤になると体力と集中力の差が如実に現れていき、結果として大差で日本が勝つ試合となったように見えました。

日本の視点で見ると、とても良い結果を出せたと思います。本来であれば5対0くらいになったところで手を抜きはじめそうなものです。実際はどれほど得点を重ねても手を抜くことなく貫きました。実力の劣る相手に対して大量得点を奪えるか否かは、チームの力量を見るにあたっては非常に重要な要素です。大量得点勝利を成し遂げるにはどんな局面でもチーム全体で集中力を切らさないマネジメントが必要ですし、常に守備を欺く攻撃の多彩さが必要です。これは同等や上位クラスのチームと試合をする際にも生きてきます。実際に柏レイソルも昇格後のシーズンは7位と健闘しました。

日本のアジア2次予選突破はほぼ確実となりました。他のグループを見ていると、随分と波乱の様子になっているグループもあります。そんな中で順当に駒を進められるのは本当に嬉しいし頼もしいです。まだ気が早いですが、今の日本代表チームでアジア最終予選やワールドカップ本戦をどう戦い抜いて、どのような結果を残してくれるのか、非常に楽しみになりました。

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