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イオンの「レジゴー」で新しい買い物体験をしてみた

近所のイオンに「レジゴー」が導入されていたので体験してみました。「レジゴー」とは、端的にセルフレジです。買い物客が自身でバーコードをスキャンしていき、最後に決済をします。これまでもイオンはセルフレジを導入していましたが、それを少し進化させたものになります。バーコードのスキャンを買い物中に行う点が大きく異なります。

使い方は簡単です。最初にレジゴー専用のスマホを手に取ります。専用のスマホはカメラでバーコードをスキャンできるようになっています。商品を手にとったら、カゴに商品を入れつつバーコードをスキャンしていくのみです。最後に専用のレジで専用のスマホからデータを転送して決済します。決済部分はクレカであろうと現金であろうと据え置きの無人レジを通す必要があります。

端末の操作は簡素でした。あまりよく説明を読まずに直感で操作をしていたのですが、何の違和感もなく決済まで完了できました。簡単だけでなく、便利さを感じた面もあります。買い物中に総額が分かるので、買い過ぎ防止にもなりそうです。新しい買い物の体験としては非常に優れていると感じました。

一方で煩わしさも感じました。買い物中にバーコードをスキャンしなければならない義務感から、買い物が少し慌ただしくなります。今回は初めてだったので注意深く進めましたが、慣れてくると迂闊にスキャンを忘れてしまいそうです。カゴの中を見渡せる程度の買い物であれば問題無さそうですが、カゴいっぱいの買い物をする際はスキャン忘れが無いか心配になりそうです。そして悪意があってもなくても商品の盗難が発生してしまう可能性はありそうです。客を完全に信頼する性善説に基づいたシステムであり、かなり挑戦的な取組のように感じました。

客を信頼しすぎてる仕組みであるゆえに、盗難の危険性からイオンに損益が生じるのではないかと心配になります。ところが意外にもレジゴーを導入していたほうが発生率が低いそうです。そしてレジゴー利用者の客単価は20%も上がっているそうです。この詳細についてはITmediaの記事に書かれています。

日本では全体的にレジ改革がここ1年で随分と進んでいるように見えます。高輪ゲートウェイ駅に登場した無人コンビニを筆頭に、レジ業務を全自動ないし半自動にする試みは珍しくなくなってきました。レジゴーは今後は客個人のスマホでも動作させられるようにする構想があるようです。そうなると完全な「レジレス」も実現可能です。まだまだ模索中のようですが、イオンが次にどのような新しい買い物体験を提供してくれるのか楽しみです。

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