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30 年先を考えることで未来への臨場感を持ち続けたい

2024年になりました。今年もよろしくお願いいたします。

能登半島地震により犠牲となられた方々に、謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災されました皆様に心からお見舞い申し上げます。

食の未来インタビューをいつも読んでくださり、ありがとうございます。「未来を人任せにするのではなく、皆と一緒に食のこれからを考えたい」という願いのもと、発行人である吉川欣也が代表を務める「東京ヴィーガン餃子」の食の未来インタビューがスタートしたのが2021年6月でした。今年で3年目となり、記事も28回を数えました。

私は本プロジェクトを担当している土田美登世です。気分新たに発信していくため、また、一年のはじまりは私のほうで書かせていただこうということで2024年の原稿をイメージしていたところ、能登半島の地震のニュースが飛び込んできました。

いつやってくるかわからない、ましてこの度は元旦という、これから一年の幸せを皆で願う日に突然やってきた自然の猛威を目の当たりにすると、「食の未来」というキーワードがどこかむなしくなってくるのは正直な気持ちです。それでも前を向かなくてはいけないし、未来を見据えて今を生きないと過去が作れない。

本インタビューは30年先をテーマにしています。50年、100年という単位は、まだちょっと先という印象がありますが、30年は、これはもう、感覚的なものですが、遠くもなく近くもなく、という単位で、現実的なことを見据えながら夢も重ねられる絶妙な単位だと自負しています。

とはいえ、地球誕生から46億年、人類誕生から700~440万年という月日を考えると、30年という単位はほんの一瞬。一瞬も一瞬です。一瞬のなかに、自然災害があり、戦争があり、さまざまな出来事が起こっています。でもそんな一瞬の積み重ねが過去と現在と未来を作ることであり、30年という一瞬を考える大切さを改めて思っています。

未来は誰にもわからない。でもそれを考えることで、未来に対するリアルな臨場感を持ち続けられ、具体的な課題も見えてくる。本連載がそんなきっかけになることを願いながら今年もたくさんの方にご登場いただきたいと思っています。

2024年もよろしくお願いいたします。 土田美登世

発行人:吉川欣也 Yoshinari Yoshikawa
日本インベストメント・ファイナンス(現大和企業投資)、独立系のシンクタンクを経て、1995年にデジタル・マジック・ ラボ(DML)を設立。Apple、Fedex、ファミリーマートなど大手企業のWEB構築やコンサルを手がける。DMLの社長・会長を歴任し2001年退社。1999年に米国San Joseに設立した IP Infusion 社(次世代ネットワークソフトウエア開発)を創業、2006年に同社を5千万ドルでAccess社に売却。その後、Miselu(米国San Francisco) / Golden Whales (米国San Mateo)の創業者兼 CEOを経て、2019年11月に株式会社REPUBLI9を創業。著書『テクノロジーの地政学 シリコンバレーvs中国、新時代の覇者たち』(日経BP社)の共著者など

編集人:土田美登世 Mitose Tsuchida
「専門料理」「料理王国」編集部を経て、フリーランスとして食関連の本の編集、執筆を手がける。著書に『日本イタリア料理事始め 堀川春子の90年(小学館)』『やきとりと日本人(光文社新書)』『アウトローのワイン論(光文社新書)』『すしのサイエンス(誠文堂新光社)』『天ぷらのサイエンス(誠文堂新光社)』など。大学で調理科学に関する講師も務める。生活科学博士。


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