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『東京物語』について。

多分これがこの作品のテーマらしいが…。

 何かと、世界的に評価の高い今作。批評家が選ぶ一位とかになったりする。日本映画といえば、これか『七人の侍』
…いまだに。
 もちろんそれなりに嬉しいんですが、なんか微妙な気もする…。

 〜平山家の父と母が上京する。東京で家庭を築いている子供たちに会いに。

 上京前、近所のおばさんとの会話
立派なお子さんたちで、本当に幸せですねえ」「いやいや、そうですかねえ」〜

 〜長女と親の会話。
長女は何気に故郷話を振る。
「〜さん今どうしてる?」
かわいそうに、あの人は旦那さんが亡くなられて、今困ってるみたいよぉ
「じゃあ〜さんは?」
あの人は亡くなったよ」〜

 〜子供たちはどちらも冷たい。連中はとっくに独立していて忙しく、親になんか構ってられない。むしろ邪魔。それなのに両親は愚痴一つ言わない。唯一優しく接するのは、戦死した次男の妻。つまり今は他人。〜

 映画は、この構図を肯定もしなきゃ否定もせず淡々と進んでゆく。

そんなこんなで上映1時間30分後。東京を後にする前の父と母の会話…。

「昔はもっと優しい子たちだったのにねぇ」

「なかなか親の思うようにはいかんなあ」

「欲を言えばキリがないが、まあ、マシな方じゃよワシら…」

「えぇそうですとも、私らまだ幸せな方ですよ」







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