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◆LV香水沼は深い。

2021年6月末。私はルイヴィトンの香水のはじめての一本を手にする。
「イマジナシオン」だ。

あれから1年。手持ちのルイヴィトンの香水は7本になった。どういうことだろうか?自分でもよくわからない。香水に対しての金銭感覚がバグったのは確かに一因としてあるかもしれない。それよりもルイヴィトンの香水の良さをしたためたくて、ダイエット記録のほっぽりなげてこうしてnoteを書いている。(体重はキープ中で目標までもうちょいで止まってる)

2021年、夏。
暑くなって、イマジナシオンが私の肌ではもうシナモンしか出てこなくなった頃。アフタヌーンスイムとオンザビーチが増えた。アフタヌーンスイムは、あの2019年にパルファン ド コローニュシリーズとして初めて出たときに、嗅いだことがある。たしかあの時はエルメスとはしごして、エルメスのモンスーンの庭を買った気がする。当時担当してくれたLVの方がやけにアフタヌーンスイムのアンバーグリスの希少価値を説いてくれたのが印象的だった。
当時の私は10年少しナイルの庭を使い続けたようにひとつの香水を長く使いたくて、限定品や希少価値が高くて手に入らなくなる香水はチョット、と思っていた。でもまだあるじゃん。気づいたら買ってた。
アフタヌーンスイムって、海の香りなんだよ。私、マリンノートは得意じゃないんだけど、海の香りは好きなんだよ。ナイルの庭に落ち着く前に使ってたブルガリアクアプールオムも、深海の香りでよかった。あれも確かアンバーだったな…。私アンバー好きだな?と、この辺で気づき始める。
アフタヌーンスイムを手に入れて最強になった。…と思っていた。そんな折、Twitterでフォローさせて頂いているキャプテンDさんのオンザビーチのレビューを目にすることになる。

アフタヌーンスイムが夜の海で、オンザビーチが昼の海。こちらも気づいたら買ってた。柚子っていうのにも惹かれた。柚子の香り好きなんだよね。しかし私の肌では、夏場はまだしもそれ以外の日はほとんどサイプレスが強く香ってしまい、柚子はすぐにどこかに消えてしまうのだ。無念。
香り自体はサザンオールスターズの曲が似合いそうなくらいのまぶしい夏の海の香り。砂浜、大きくうねる波、サーファー、海の家、パラソル。そんな夏の海。香りは好きなんだ。私の体質じゃ想像通りに香ってくれないだけで。

時は経ち、冬。
私はついにレ・ゼクストレコレクションのシンフォニーを購入する。

秋にはアフタヌーンスイムもオンザビーチもレギュラーからは外れて、アクアプールオム(買った)とイマジナシオンを気分で使い分けてた。あとは夏に2本買った時につけてもらったサンプルのルジュールスレーヴとか。
このレ・ゼクストレコレクションが本当にヤバい。何がヤバいって、香り自体はシンプルなのでどの香りとレイヤリングしても良い香りがする。実際に表参道店でも重ね付けをしてもいいんだよと教えて頂いていた。
そうだよ、物足りないなら足せばいいんじゃん?天才か?
シンフォニーの参加により、私のレイヤリングパターンがめきめき伸びた。サンプルとの組み合わせが楽しくて楽しくて、色々試した。
シンフォニーとイマジナシオンが一番好き。甘めの果汁マシマシのオレンジティー。シンフォニーのおかげでシナモンも強く香らず、イマジナシオンの良いところどりになっている。
あとはカリフォルニアドリームとシンフォニー、ルジュールスレーヴとイマジナシオンとか。強めシトラスにイマジナシオンを合わせるのが最高だった。

2022年、年が明けてしばらくして、我が家にスールラルートが増える。
セドラという渋みのあるシトラスの香り。なんか皮の苦みもギュッと絞ったみたいな香り。単品だと少し物足りない…かもしれない。レ・ゼクストレコレクションを知ってしまった私にはどれも物足りなくなってしまったのだけど。笑えない。
このスールラルートが良い仕事するんですよ。シンフォニーだと甘すぎるところにスールラルートを足すことで、皮ごとシトラスミックスジュースになる。速攻で私のレギュラー入りを果たした。とにかくシンフォニー足しておけば裏切らない。スールラルートはイマジナシオンとの相性もよかった。レモンの輪切りが入ってるレモンティーになる。すごい。

5月。新作のシティオブスターズにもシトラスがふんだんに使われていると知って飛んで行った。しかもブラッドオレンジ…だと…?店頭で試させてもらって、買って帰った。が、これは失敗だった。
私の肌でシトラスが思い通りに香った試しはないのだ。ハーブとか、スパイスの香りが立ちやすいと気づいていたはずなのに。次の日につけてみたらあのジューシーなシトラスは秒で消えて、ずっとティアレフラワーの甘くて南国な香りだけが残ったのだった。フローラルの甘さを得意としていないので、これは誤算だった。レイヤリングも含め何度か使って、そっと箱にしまわれた。近いうちにフリマ行きかもしれない。

が、しかし。その際スタッフさんから、私の行ける範囲のルイヴィトンにもついにレ・ゼクストレコレクションが期間限定(10日くらい)で販売されるとの情報が入る。
これは、表参道のリベンジを果たすときでは…?私は二つ返事ですぐ行くことにした。

そして行って、ステラ―タイムズを買ってきたのが、先日の話だ。
表参道店ではシンフォニーを買うのにたっぷり5分は悩んだと思う。今回は秒で決まった。シンフォニーを買ってから、改めてレ・ゼクストレコレクションについて調べて、その上で再度嗅いでみたかったので願ったりかなったり。でも行くということはステラ―タイムズを買う覚悟を決めるということだったんだけど。

改めてちゃんと、シンフォニー抜きで嗅いできた。
ダンシングブロッサムはひとつひとつの花の香りと瑞々しさが際立っている。花束でも持ってるみたいに。相変わらずさわやかで嫌みのないフローラル。私でもちょっと心が揺らぐ究極のフローラル。
ラプソディーはジャスミンの香り。それも、土ごと香る贅沢なジャスミン。花っていうより、花壇に咲いてるジャスミンを、花壇の土ごと嗅いでるような。
コズミッククラウドは甘くて柔らかいムスクの香り。トンカビーンも使われてるらしいのに、全然重くない恐ろしくふわふわしたムスク。ムスクって言われないとわからないレベル。サンプルを頂いてきた。
ステラ―タイムズはアンバーの香り。それも、蜂蜜酒みたいな甘くてこっくりしたアンバー。肌に乗せるとわかる。レ・ゼクストレコレクションで一番重い香りかもしれない。ラムとかウイスキーみたいなお酒っぽい甘さがある。

今回ステラ―タイムズを買ったのには理由がちゃんとある。
まず、私はアンバーが好きだということ。イマジナシオンで気づかされたことだ。ジャック・キャヴァリエ氏の扱うアンバーがとにかく好きなのだ。初めての香水はブルガリのプールオムだった。アクアプールオムもなんだかんだとずっと好きだし、アフタヌーンスイムも好きだ。だから、絶対好きなんだよ。
もうひとつは、その好きなアンバーの要素を手持ちの香水にレイヤリングで足せるということ。これが一番の決定打かもしれない。店頭でシティオブスターズとムエットでレイヤリングしてみたが、いまいちだった。オンザビーチとレイヤリングしてみたら、ありえんくらい最高になった。サイプレスが鳴りを潜めて、海っぽさが際立って…え?魔法…?魔法ですか?ステラ―タイムズは魔法だった…?
アンバーが入ってない香水なら、アンバーを足してしまえばいいじゃない。そういうことだ。そういうことなんだよ。なんてこった、ルイヴィトンおそるべし…。

そうして増えた7本目のステラ―タイムズ。
オンザビーチとのレイヤリングも最高なんだが、個人的にはスールラルートとシンフォニーにほんのちょっとのステラ―タイムズが最高すぎるんだ…………

みなさん、ルイヴィトンの香水はレイヤリングしたら沼なので、気を付けてください。

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