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ホタテの矢印 Go to fisterra #58終わり始まり

2019年 12月5日 Fisterra(フィステーラ)まで29.3kmの道のり。

巡礼最終日

夕陽が見れなかったkiさんと一緒に、早くから朝陽を見に岩山に登った。太陽は雲がかかっていて、残念ながらうまく見えなかった。

浅く焼けた空と、街明かりが落ちきってない早朝の曖昧さもまた美しかった。街も空もほんのり明るい不思議な景色。

潮風に吹かれ、今日の始まりをじっと見つめる。

長居してフィステーラのサンセットを見逃しては世話がないので、kiさんと二人で出発しました。

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今日の道

今日の道程も30km程あるのでサンセットに間に合わせるためには、巻で歩かなくてはならない。

kiさんは今日は間に合いたいと言っていたので、僕と一緒に歩いて休憩をすぐ取ってしまわないように、僕のペースに合わせると言っていた。

休憩を最低限に、僕達はひたすら歩いた。

ゴールまで残り何kmかを記す、ホタテの矢印石碑に書かれた距離を、読み上げては後こんなけなのか~と寂しく思いながら。

歩いて歩いて歩いた

カフェで取る休憩は長くなってしまうから、座ることはできそうな道端で少し休憩を挟むことで、早めに切り上げようって気になる。

ここまで来るのに色んな人に助けてもらった。

よくよく考えればこの道の上に沢山ある道標も、人が書いたり作ったりしたもので、ALBERGUEも飲水もこの道を歩く人に向けて、多くの人が携わって整えたもの。

数え切れないほどの、会ったことない人たちの恩恵で今がある。

直接じゃなくて、間接的に助けてくれてる人もいるんだな~と、そんな事を考えていた。

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もう Buen Camino(良い道を)と言い合うことも少なくなっていて、誰が最後になるのか…

もう終わりか~と何度も思いながら歩きました。

二人で黙々と歩いて、夕方に差し掛かかる前くらいに街に到着。

日ぼ沈み掛けくらいからじっと見れそうだ。

Fisterra

まず一番安い宿に行き、巡礼証明書二枚目の Fisterraまで歩いた証明書を発行してもらった。

そしてフィニスてれ岬というところまで、距離があるので急いでカメラを持ってそこに向かいました。

岬に到着した時は、まだ沈み始めだったのでいいタイミングで来れたな~と思う。

岬にはダニエルが居て、Congratulation(コングラッチレーション)と言い合った。天気は快晴で本当にいい天気だったので、自分の幸運と、晴れてくれた天に感謝です。


~夕陽~

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夕陽は…それはそれは美しかった。ただただ美しかった。

涙が出そうなくらい… 声も出ないくらい美しかった。

ここまで歩いてくるのに、沢山の季節を渡り歩いた。夏の終りあたりの暑さから、真冬の寒さ、梅雨のような雨が続く日々、暴風で前に進まない日。

いい天気よりも悪い天気のほうが多かった気がする。

そんな巡礼の最終日、天気は晴れ沈みゆく太陽を美しいと思いながら眺めている。

これは空が僕にくれたご褒美な気がする。

アルケミストという本にある有名な一節に

「お前が何かを望む時、宇宙の全てが協力して、それを実現するように助けてくれる」こんな言葉があります。

夢を叶えようとする人、目標を達成しようとする人、「何か」を望む時にそれに向かって行くのなら、全宇宙が味方してくれる、それを実現するように助けてくれるんだよということです。

カミーノはただ漠然とした人生というものを、具体的な形として感じる事ができる場所だと僕は思った。

いろいろな国の色々な性格の人が、同じ目的地を色々な悩みを抱え、色々な手段で苦楽をともにしながら目指す。

人生において求めるもの「何か」は、幸せということだと思う。世界中の人がそのゴールを目指していく道「Camino」なんだな~と思った。

つまり人は幸せになるために、それに向かって努力し続ける限り、周りの人は助けてくれる。きっとそういうことなんだと感じた。

巡礼中、本当に困った時

いつも知らない人が助けてくれるんだ

助けてって言わなくても、助けてくれる

これは運が良いからなのかな?と考えた時

幸運というのは幸せを運ぶって書くけど、幸せに人を運ぶ力のことを言うんじゃないかなと思いました。

だから幸せに向かおうとしてる人には、幸運が訪れやすいのかな~なんて

そんな気がします。

巡礼する上でお世話になった沢山の人に、本当に感謝です。

夕陽をバックにダニエルとkiさんと三人で写真を撮ったり、近くで同じく夕陽を眺めてた人にポテチをもらったり…

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断崖絶壁の、岩の先まで歩いていって皆をヒヤヒヤさせたり…

ゆったりとした、やりきった感とどこか寂しい感じを味わいながら

これまでの行程を、全て肯定されてるような気分に浸っていた。

日没後

街に戻ってkiさんと二人でBARで軽くお祝いをして、早い時間に寝ました。

計算した総合の歩いた距離1134km

かかった日数48日

2019年 10月16日フランスのボルドーから始めた巡礼の旅は、12月5日 世界の果てまで歩いたことによって終点を迎えた。

明日からは、また新しい一日が始まる。

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