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11月20日 ロックバンドは座っても観られる

11月20日
今年ももう終わるぞと、街は年末ムードにも関わらず昨日から春みたいな天気が続く。今日は待ちに待ったUNISON SQUARE GARDENのライブ。会場はフェスティバルホール。会場に着くまで色々寄り道したが、めちゃくちゃ汗かいた。


17:30に開場ということで早めに会場に着く。街はイルミネーションだらけ、別に何も思わん。思わんよ。

フェスティバルホールに来るのは2回目。1回目は去年の5月ごろ、アジカンのツアー。音響も照明ともにトップクラスで、椅子も座り心地も良いし楽しみだった。
今日は3階席からということで、座るまではステージ遠いなーと思ったが、座れば都。3階ど真ん中の席でユニゾン3人をを一挙に見れるというなんとお得な席ではないか。眺めもバッチリ。BGMはWeezerマシマシ。

18:30開演。
ユニゾンのライブといえば、SEがイズミカワソラの「絵の具」が定石。今宵もそうだと決め込んで暗闇の中で心を躍らせる。
しかし静寂を切り裂いたのは聞き慣れたSEではなく、透き通るようなボーカル 斎藤宏介の歌声。アカペラ。まるで音源かと思うほどに超うめえのだが、なんの歌詞かパッと出てこない。次第に重なるコーラス。思い巡らしてるうちに「クローバー」という単語が。まさかの選曲に動揺。1サビの歌詞に、ここ最近の情勢や自分の気持ちを重ねて感極まる。2番からはベースの田淵、ドラムの貴雄が加わり閉ざされていた暗幕が開く。3階席からは綺麗な三角形が見えた。
1曲目が終わり、貴雄のドラムロール。聞き覚えがあるなと思えば2曲目は「フルカラープログラム」!7月の配信ライブでも本編最後に演奏され、ファン投票でも2位の名曲。 「いつか悲しみは終わる」という歌詞、3人の演奏を前にすると妙に説得力がある。
3曲目はAL"MODE MOOD MODE"から「フィクションフリークライシス」。個人的にこれもまじか!な選曲、ソリッドなギターサウンド、スラップベース、タイトなリズムが合わさって、ユニゾンが唯一無二のバンドであることを再確認。スリリングな演奏とは裏腹に、意味ありげな田淵の歌詞が刺さる。
4曲目「誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと」おいおいユニゾン飛ばしすぎだぜ!思わず声が出そうになった。貴雄のアドリブ混じりの激しいドラムに呼応するかのように、田淵も縦横無尽に動き回る!
間髪を入れず5曲目「セレナーデが止まらない」懐かしい曲をやってくれるのもユニゾンのツアーの醍醐味。複雑なギターを弾きながらも完璧に歌いこなす斎藤のギタリストしてのすごさを改めて実感する。
続け様に6曲目は「世界はファンシー」ここで満を辞して最新AL"Patrick Vegee"から一曲!生演奏を見るのも聞くのも初めてだったが、ユニゾンの最新モードをこれでもかと見せつけられた。 あんな歌詞の量、どうやったら言えんの斎藤さん。どうやったら書けんの田淵さん。「My fantastic guitar!」の掛け声からすさまじいギターソロ。これほんまに3人?と何回思ったことか。
轟音の後、暗転してすぐに7曲目「君はともだち」。さっきとのギャップも相まって、会場全体に優しい音が響く。これも個人的にまさかの選曲。隠れた名曲というやつですな。
これで前半終了。いやいや濃すぎ。

MC。斎藤のTシャツの話題。ローテーション形式で5着ぐらい着回してるらしいけど、今回のツアーでストックが切れたらしく、照明スタッフに難癖つけられたシャツを泣く泣く今日着たらしい。今日をもってそれが照明スタッフ公認の一軍シャツに昇格したらしい。おめでとう笑
状況が落ち着いたらアルバムを引っ提げたツアーをやる、と言っていたのでまた楽しみが増えた。

とは言いつつもせっかく出たアルバムから演奏しないのも寂しい、ということで演奏されたのが「夏影テールライト」。ユニゾンの中でも一二を争うさわやかな曲。ライブもフェスも、祭りも海も花火もない、例年とは違う夏を過ごした今年。失われたってわけじゃないけど、楽しめなかったそんな夏でさえも、包み込むような曲。
締めの「ジョークってことにしといて。」の歌詞 。まさか次はと思ったらやっぱり。
9曲目「Phantom Joke 」。過去最高にBPMが速くて、手数が多くて、とにかくかっけえ曲。アルバムでもこの二曲の流れには感服したけども、生だと一層やべえです。貴雄のドラムが素人目に見ても、とにかくすげえ。あんなに速く手は動かないです。田淵もめちゃくちゃに動く。動けない勧客の分も動いてるようなぐらいに。多分本人はそんなん考えてないでしょうけど。
というよりも、3階席だからか3人を一度に観れちゃうのがめちゃくちゃいいなと実感。ライブハウスとかなら、ステージより低い場所から、より近くで見るから「目が足りねえ!」ってよくなってたけど、これはいいや。動く田淵と叩く貴雄、歌う斎藤を一目で観れるのは、この形式ならではかも。
10曲目は「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」ここぞとばかりにキラーチューンの投下、ライブの十八番で会場の盛り上がりも最高潮に。みんな声は出せないけども、拳をあげたり手拍子したりと思い思いのやり方で楽しんでる。
11曲目「ライドオンタイム」マジか!と思った。笑 新旧超折り混ぜセットリストでニヤケが止まらなかったですマジで。シンプルな四つ打ちビートに合わせて、田淵も今日1と言わんばかりの動きっぷり。演奏中、客にケツを向けて田淵が斎藤になんかやってるなと思ってたら、齋藤も笑ったのかなんかで一瞬マイクから顔を外す。いやいや仲良しかよ。貴雄も上着を脱いでビートは加速。
今日のライブの最終曲となった「harmonized finale」 美しいピアノからスタート、3人の演奏が組み合わさる。
もう一時はライブに行けないんじゃないかとも思ったし、世間のバンドやライブハウスに対する風当たり強いなぁとかも思った。けどそんな心配を吹っ飛ばすぐらいの感動を、この1時間で3人は届けてくれた。


ステージにはSee you next liveの文字が。少し前までは本当にライブやって大丈夫か、と思っていたけど 今日のライブを観て、ユニゾンを観て、少しずつでいいから日常が戻ればいいなと強く思った。

会場を出て、歩いているとふと耳がキンキンした。そうそうコレコレ!この耳鳴りが心地良いんだよな〜と思いながらイヤホンつけて、ユニゾンを聴いた。



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