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世界は"白黒"ではなく、色とりどりの"グラデーション"でできている

12/17(土)に未来食堂でよみかいを開催しました。

第一部は小林せかいさんの2冊目の本である『ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字­­の理由』を中心とした読書会、第二部はコミュニティーマネージャーに役立つ本をプレゼン&プレゼンしあう、というかたちのイベント。

第一部ではなんと現在執筆中の3冊目の目次も披露していただき、担当編集者さん同席のもと「こういう話をもっと聞きたい」「この流れは唐突な気がする」と読者視点でアイデア出しをするという貴重な体験も!

一部・二部ともに別途丁寧なレポートも書いていただいたのであわせてどうぞ。

【開催レポ】よみかい in未来食堂【壱】読書会「ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由」

【開催レポ】よみかいin未来食堂【弐】「コミュマネ本」プレゼン&プレゼント大会

今回読んだ感想をみんなでシェアしつつ、著者であるせかいさんにもコメントをいただけるというとても贅沢な場だったのですが、その中でもぐっときたのは「つながりはグラデーション」という言葉。

SNSで友人になったり一緒に写った写真をアップするだけでぐっと距離が縮まった気になるけれど、実際の人の気持ちは「はい、今からわたしたちは友達です!」と切り替えられるものでもなくて。

人は「友達」「恋人」「同僚」とカテゴリ分けをしたくなるけれど、実は刻々とお互いの状況は変わっていて、三歩進んで二歩下がったりずっと下がり続けることだってあるものですよね。

その微妙なニュアンスを無視して「わたしたち友達でしょう」「恋人だと思ってたのに」と迫るのはお互い不幸なことだと思うのです。

お店とお客様の関係もそうで、常連を可視化したポイントカードは画期的だけれど、「◯回行けば常連」というくくりに本質的な意味はない、と思います。

せかいさんのお話を聞く中で本当のホスピタリティってこういうことだよなあ、と思うのはひたすらにひとりひとりを見ていること。

「お客様が食べ終わるタイミングはよく見るようにしてるの。
そうすると"自分はほっとかれてない"と思ってもらえるでしょ。」

未来食堂は1メニューだけのお店なので、お客様が廊下を歩いてきた時点でセッティングできます。

あっというまに定食がでてきて、食べ終わる。

そこまでは誰でも同じだけど、その後すぐに仕事に戻らないといけないのか、ちょっとゆっくりしていきたいのかによって対応を変える。

ゆっくりしていきたい人にはお茶をのせるお盆と共にちょっとした果物や飴を添えてくれて、「ゆっくりしていいんだ」と思わせてくれます。

▲イベント前にお伺いしたときに出していただいたみかんとお茶。
このちょっとした気遣いが人を魅了するんだなあ、と。

それ以外にも、わざわざ声にだして言わないだけで、常連さんの好き嫌いはある程度把握して抜けるものは抜いてだしている、というエピソードにも驚愕。

担当編集さんが同僚の方の例をだすと
「そうそう、あの方大きいトマトはだめだけど、小さく切ったのとかソースに入ってるのは大丈夫なんだよね」
とスラスラ答えるせかいさん。

その同僚の方も「苦手だって言ったことないはずなのに、あのお店に行くと毎回トマトは抜かれてるんだよねえ」と嬉しそうにおっしゃっていたそうです。

元・接客業の人間からすると、こういうのって「私はわかってるから」アピールをしたくなるものだと思うんです。

「私はあなたのことをわかっている=私は優秀だから」という利己的なアピール。

でもそうなることなく、ただ淡々としているせかいさんにまた驚かされました。

他にもインタビュー記事で「注目を集める」など他者から見た評価に映る文言は抜いてもらう、有名・無名関係なく「あなた」に届けたいから有名人のサインを飾ったりしない、など未来食堂をつくりあげるために細部までたくさんのこだわりが。

一人一人が本の感想を話すたびにこうしたエピソードをたくさん披露してくださり、あたたかく楽しい時間になりました。

読書会の中でも話題にあがった日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー受賞スピーチ全文の中から最後の一文を引用させていただき、感想レポートの締めにしたいと思います。

環境が、あなたの行動にブレーキをかけるのではありません。
あなたの行動にブレーキをかけるのは、ただ一つ、あなたの心だけなのです。

【あわせてどうぞ】

▼1冊目の「未来食堂ができるまで」を読んで考えたこと。

▼2冊目の「ただめしを〜」と同時期に「成城石井の創業」を読んで、それぞれの本から学んだ共通点について。


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Retail Futurist / curator。「知性ある消費を作る」をミッションに掲げています。 将来は世界一の店舗メディアを作る予定。noteの有料マガジン「余談的小売文化論」とコミュニティマガジン「消費文化総研」もよろしくどうぞ!
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