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仕事の基本は「ABC」

社会に出てから、早いもので10年ほど経つ私ですが、新卒時代に教えてもらったことはいまだに昨日のことのように思い出します。

それだけ普遍的なこと、長い時間をかけて醸成されてきたノウハウを伝授してもらっていたのだなあと、年を重ねるごとに企業という組織の偉大さを感じます。

特に最近折に触れて思い出すのは、

『仕事の基本はABCだぞ』

という先輩の言葉。

ちなみにABCというのは、
A(当たり前のことを)B(バカにせず)C(ちゃんとやる)
の略です。

日々いろんなニュースに接していると、テクノロジーの進化やマーケティング施策で一気に問題が解決する方法があるように錯覚しがちですが、実際に話を聞きにいってみると、成功事例はすべて例外なく当たり前のことを淡々とやっているもの。

一見地味に見える工夫を確実に積み上げていくことこそが、大きな違いをうむのだと改めて思います。

特に0→1のフェーズがすぎて拡大フェーズに入ってきたら、そこに難しい理論や最先端の知識は必要なくて、信じたことを淡々とやりきること。

どんな施策であれ、「やりきる」ことでしか見えてこないものがたくさんあります。

リーン・スタートアップの考え方は、70点の失敗作を積み上げて「これをやると失敗する」と学ぶことではなく、120点の自信作を通して「成功体験を得る」ことにあるはず。

よく私のnoteで引き合いに出す「小さなチーム、大きな仕事」に出てくる言葉の中でも、『失敗を過大評価するな』は特にお気に入りの箇所です。

当たり前のことをちゃんとやることの意味をわかっていてさえも、なぜ私たちはつい手を抜き、本来なら成功するはずの施策まで失敗させてしまうのか。

原因はいろいろあるだろうけれど、根本的な問題は『行動の先に起こることを想像できていないから』なのではないかと思います。

例えば、現代の生き神ことイチロー選手がストレッチやルーティーンを欠かさないのは、それがヒットの数に直結するとわかっているからです。

練習のための練習でもないし、ましてや『練習してる感』を出すためでもありません。

私たちの普段の仕事でも、1本のメールや1枚の企画書がそのままプロジェクトの成否を左右し、ひとつひとつの行動すべてが直接自分の評価につながり、それが次の挑戦への可能性を広げたり狭めたりすることを理解している人はなかなかいません。

以前『「下積み」が必要な理由』にも書いた通り、小さな信頼の積み重ね無しに、大きな期待は生まれないのです。

先輩や上司にお願いされたことも、単にこなすのではなく自分なりの理由を見つけてみること。

そして、理解できなかったり納得がいかなかったらそのタスクの理由や自分の考えを伝えてみること。

『時間がないから』と自分に言い訳するくらいなら、そもそもその仕事を受けないかやり方そのものを考えて、やると決めなたらやりきること。

そうやってABCの信頼貯金を貯めていった人だけが、挑戦のきっかけをつかめるのではないかと思います。

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