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「密集」が文化をつくる

パンデミックの影響から、「密集」は社会的なタブーになった。人が集まるイベントはすべて禁止され、在宅ワークを導入する企業も増えている。

その影響から生まれたのが郊外や地方への移住のトレンドだ。

私自身も今東京に住む身として、ずっと家の中にいるのであれば高い家賃を払って住んでいる意味がないのではと考えることもある。鎌倉や逗子をはじめ、都心から1時間以内のエリアに移住した/真剣に検討している友人も多い。

経済面を見ても都心ほど回復が遅く、郊外エリアから先に飲食や小売の売上が回復しているというデータも散見される。今回のパンデミックがおさまったとしても今後感染症への対策として都市一極集中を解消する必要があることは間違いない。有史以来、人類は都市の人口密度を高めてきたが、はじめてその動きに変化が訪れようとしている。

しかし郊外への移住がメイントレンドになる可能性は低いと私は見ている。たとえパンデミックの状態がこの先5年、10年のスパンで続いたとしても、人口集積こそが利便性とサービスの質を向上させるという原則は変わらない。

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