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0→1フェーズで気をつけるべき「改善」の罠

スタートアップ的な、0→1をつくるフェーズのプロジェクトに関わる機会が増えてきて最近感じるのは、プロジェクトが前に進まない要因は「反対」よりもむしろ「改善」にあるということです。

スタートアップにいる人たちは基本的に何かを生み出したい、どんどん進めていきたいと思っている人がほとんどです。

だから、何かをやろう!となったときに「反対」はほとんど起きません。

その代わりに、「もっとこうしたらどうだろう?」「こういう考え方をすればさらによくなるかも?」という改善案が次々に出てきます。

プロジェクトにおいて改善案はとても大切なもので、お互いの知見を集めてブラッシュアップできることがチームを組む意味でもあります。

しかし、最終的な決定者が誰なのかを明確に決めておかなければ、永久に改善案だけが積み重なっていって、「実行」まで進めないという状況に陥る危険も孕んでいます。

特に全員がフルコミットではなくプライベートの時間を使っている場合や、仲良しグループの間ではじまったプロジェクトは、明確な主従関係がないことがほとんど。
そのため決定者不在のままふんわり進行してしまい、結果として芯のないアウトプットが出来上がりやすいのです。

こうした事態を避けるためには、2つのことを意識すべきだと思っています。

①最終決定者を決めること
②改善案に対して、決定をくだすのは①の人だと全員が合意すること

ほとんどの物事が理想や空想だけで終わってしまうのは、決める人が不在だからです。
プロジェクトの初期において「もうこれは決めの問題ですね」と言う場面が何回も何十回も訪れるのですが、そのときに「こっちで行く!」と決められない、全員が責任をとりたくないというチームは絶対にうまくいきません。

初期の段階では、「何をするか」よりも「どれだけやりきるか」の方がアウトプットの質にはるかに大きな影響を与えるからです。

また、多数決で決めた平均的な打ち手が、アウトプットを大きく伸ばすことはありません。

いつだって新しいものを生み出すのは、尖った個人の圧倒的な熱量なのです。

だからこそ、初期は意思決定の責任を1人が徹底的に負い、チーム内から上がってきた改善案に真摯に向き合いつつも決めるのは自分自身だという覚悟が必要なのです。

そして同時に、決定者以外のメンバーの理解を得ることも重要です。

作りたい世界観を理解してもらうために丁寧に言語化したり、そのプロジェクトの「らしさ」を議論したり、お互いに理解し合う努力をしなければ、ただのワンマンになってしまいます。

また、自分がメンバーとして関わる場合も、改善案を却下された際に自分のアイデアが受け入れられなかったと腹を立てるのではなく、決定者の思考プロセスに思いを馳せることで、次回以降役にたつ提案ができるかもしれません。

本来、改善案やアイデアはどんどん出していくべきものです。

しかし、それを受け入れ活用する土壌がなければ、新しいことを生み出す上でただ足を引っ張るだけのものになってしまうこともあります。

せっかく出たアイデアの種を、摘み取ってしまわないように。

まずは改善案を生かすための仕組みづくりから、はじめてみてはいかがでしょうか。

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(Photo by tomoko morishige)

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Retail Futurist / curator。「知性ある消費を作る」をミッションに掲げています。 将来は世界一の店舗メディアを作る予定。noteの有料マガジン「余談的小売文化論」とコミュニティマガジン「消費文化総研」もよろしくどうぞ!
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