暗黙知を形式知に変換する仕事
そういえばもう少しでオウンドメディアの運営をはじめて1年が経ちます。
経験0の素人ながらにコツコツ記事を書き溜めて、もう少しで200記事。
なにごとも継続するって大事だなあ。
オウンドメディアの中でもインタビューしにいくのが大好きなので、隙あらばいろんな人にお話を聞いては記事にしています。
そんな中でインタビュー記事の意味は"暗黙知を形式知に変換すること"なんじゃないかと、ふと思いました。
インタビューというと成功のコツを聞き出して記事にするイメージがありますが、多くの人はコツや成功の理由を自分ではわかっていないものなんですよね。
なので真正面から「どうやって成功したんですか?」と聞いても「うーん、なんでしょうね…???」と困惑されることの方が多いです。
しかも周りに比較対象がいなかったりすると、普通他の人はどうやっていて、それと比べて自分の行動がどう結果に結びついたのか、ということを認識するのは難しい。
だからこそいろんな角度で質問してじっくり話を聞いて、その人の"普通じゃないところ"を引き出すのが聞く側に求められることなのかな、と思います。
なぜそんなことを考えたかというと、Chikirinさんの記事を読んだから。
記事中にはプロジェクトを進めるコツが6つ書かれているのですが、インタビューされた側が理路整然とこの6つについてお話しされたわけではないと思います。
事前に仮説を立てて話を引き出し、そこからさらに聞いた要素を分解して再編集して6つのコツにまとめる。
聴くときは話を拡散させることを意識して、それぞれを分析・統合して収束させることを意識されているのではないかと思います。
そしてこれを実践するためにはその分野に対する深い知識と相手に対する強い興味がないと実現できないもの。
つまり事前にどれだけ知識の蓄積があるかがインタビューの成否を分けるのではないかと思います。
下地としてその分野への知識があれば、当日話される内容は大体想像がつきます。
だからこそ想定していなかった返しがきたときに「おっ」と感じやすい。
この「おっ」と感じる気付きが、形式知に昇華させるためのキーだったりするから面白いなと思います。
逆に全体の文脈を理解しないままにこうした発言を受けると、後からまとめるときにはじめて「あれこの発言だけ整合性がとれてないような気がするけどどういう意味だろう…」と迷ってしまいます(実体験)。
事前にどれだけ知識レベルをあわせていけるか、そして話の内容を想像できるか。
そういう下準備が大事だなとひしひしと感じます。
こういうことってインタビューや司会の仕事をする人にとっては当たり前なのだろうけど、私はやってみてはじめてこの苦労に気づいたので、当たり前にこなせる人はすごいな、と改めて。
しかも私は自分の分野に特化しているので業界の知識や前提を勉強しなおす必要はありませんが、プロとしてやっている人たちは毎回新しく業界や相手に対して勉強し直していると思うと頭がさがる思いです。
そういうプロフェッショナルな人たちとは比べものになりませんが、私も自分の精一杯の力を使って"暗黙知を形式知に変換する仕事"を引き続き頑張っていきたいと思います。
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