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「本物」が求められる時代の専門性

アメリカのミレニアル世代を中心に "Authentic(本物)"がキーワードになりつつある、という記事を読んだのは昨年頃だったように記憶している

SNS上で「キラキラ」を見せるための加工やインスタ映えのための行動が当たり前になった結果、人に見せるためではない「本当の実態」が価値を増している、という内容だった。作り込んだ写真よりも自然体なコンテンツの方が指示を集め、すっぴんやなにげない生活のワンシーンを切り取ったコンテンツの人気が高まっている、という話は私個人としても納得感があった。

半年ほど前にkemioの「自然体の魅力」についてもツイートしたのだけど、渡辺直美さんや仲里依紗さんの動画もとても自然体で、その雰囲気がまさに今の若者たちにもウケていることを感じる。

メディアのみならずSNSもまた虚飾だらけの世界だと消費者側も理解しているからこそ、「本物」を求める気持ちが強まっているのではないかと思う。

さらに私が最近「本物」を取り巻く状況の変化として感じるのは、本音や実態の意味だけではなくその人の専門性や科学的裏付けなどがより求められるようになりつつあるのではないかということだ。

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