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仕事に必要な、"攻撃力"と"守備力"

ビジネスパーソンは大きく2つに分けられる。
攻撃力が高い人間と、守備力が高い人間だ。
と、勝手に思っている私です。

私は従業員数千人単位の大企業から中小ベンチャーへ転職し、そこからさらにできたてほやほやのスタートアップにJOINするという、巷では"リスクジャンキー"と呼ばれているらしいキャリアを歩んできたのでこの"攻撃力"と"守備力"について感じることが多々あります。

もちろん組織が大きくなればなるほど求められるのはミスをせず規律に従う"守備力"であり、小さくなればなるほど形はどうあれ己の腕一本で生き抜く"攻撃力"が求められます。

会社選びをする時点で、組織から求められる攻撃力:守備力のバランスと自分自身のパーソナリティとしての攻撃力:守備力"のバランスが合わないとかなり苦しい思いをすることになります。

私の場合はもともと攻撃力と守備力が9:1くらいだったので、圧倒的に守備力を求められる大企業では本当に苦労しました。

もともと整理整頓が苦手だし思いつきで行動するし、ひとつのことに熱中しだすとまわりが見えなくなるし、人と同じ行動ができないので、まあ怒られる怒られる。怒られなかった日はなかったんじゃないかとすら思います。

そんなチャランポランな人材でも教育によってしっかり守備力を高めさせるのが大企業のすごいところで、おかげさまで退職するころには攻撃力と守備力が7:3くらいになり、多少はバランスのとれた人間に育てた上で送りだしていただきました。ありがたし。

ちなみにこの教育のおかげで部屋の美しさが格段に改善したので、大企業の教育はやっぱりすごいです。
20年の間に醸成された性格を、たった数年で変えるほどの威力!

そして今はそのころとは真逆となる、圧倒的に攻撃力が求められる環境にいます。

守備力以前にそもそも守るべきルール自体がふんわりしているし、自分の食い扶持分は自分で稼ぐ意識が必要だし、これやります!と自ら提案しなければなにも動かない。

それが小さい組織で働くということです。

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ファーストキャリアに大企業を選んだ私ですが、就職前から自他共に認める大企業向きではない性格だとわかっていました。(人事からもちゃんと入社してびっくりされたくらい)

本来は今のような、小回りが利いて自由度の高い環境がフィットする性格なんです。

それでもやっぱりはじめに大企業に入ってよかったなあと思うのは、大企業で求められる守備力の感覚を人並みに身につけることができたこと。

ビジネス誌やWebの記事では、大企業の悪いところがたくさん書いてあります。

意思決定が遅いとか、新しいことをやりたがらないとか、無駄が多いとか。

もちろんそういう面も多々あるのですが、素晴らしい点もたくさんあります。

高度に効率化された仕組みや品質の標準化ノウハウなど、大きい組織には大きくなっただけの理由があり、また巨大な組織を破綻させることなく回すための仕組みがあります。

守備力皆無だったわたしにとってそれらのノウハウは目から鱗であり、まだたった数年の社会人歴ではありますが、すべての仕事の基本になっていると感じます。

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就活の際、大企業にいくかベンチャーに行くか悩む人も多いと思います。

どちらを選んでもそれぞれに楽しく苦しいものですが、この"攻撃力"と"守備力"を意識すると、入社したあとに苦しむことが少ない気がします。

自分のパーソナリティーは攻撃力:守備力の比率がどのくらいなのか。
入ろうとしている会社はどのくらいの比率を求められるのか。

もちろんぴったり合っていることだけがいいわけではなくて、合わないとわかっていても自分のパーソナリティーをベストバランスに寄せるためにあえて極端な環境に飛び込むのもありだと思います。

"攻撃力"と"守備力"ってかなりおおざっぱな分け方ですが、自分が就活していたときにこの感覚を持てていたらよかったなあ、とふと思ったので、少しでも誰かの参考になると嬉しいです。

最後に一言。
「整理整頓能力は鍛えることができる!」

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