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愛情の総量とマインドシェアの関係

毎日毎日、あれが好きだこれが好きだ、好きだ好きだ!と言いまくっている私がよく言われること。

「年々、愛情の総量が増してない!?」

そう言われてみればたしかに、わたしの総愛情量おかしいことになってる気がする…!

たとえばもともとAの好きポイントが100だとして、新しく興味をもったBは10ポイント、Cは50ポイント、またAに戻ってきて10ポイント加算…というのが私の愛情のイメージ。

だから「ファンを辞める」という経験がなくて、14歳のときにファンになった野球選手を未だに好きだし、15歳のときに好きになったアイドルも未だに好き好き言っています。

この考え方を話すとわりとびっくりされるので、他の人は愛情の総量をどう捉えているんだろう…と不思議に思っていたのですが、やっと最近腑に落ちました。

要するにこういう違いだ!!!!

私は棒グラフ派で、Dの右にもE、F、G…という増えていくイメージなんです。
だから愛情の総量に天井がない。

対して大多数の人はなんとなく愛情の総量みたいな感覚があって、その時々の興味の強さに基づいて"好きの量"の配分が変わるイメージなんだろうな、と最近気づきました。

この違いって、愛情を"マネー/タイムシェア"で考えるか、"マインドシェア"で考えるかの違いにも通じる気がします。

私は愛情の総量に天井がないと思っていますが、もちろん無尽蔵にお金が使えるわけではないし、野球観戦とライブに同時にいくことはできません。

つまり愛情=お金や時間をかけること、と考えるのであれば私も愛情を円グラフで捉えざるを得ない。

ちなみに、何事も実際に買う、使う、見るなどアクションを起こしてくれる人が"いいお客様"であることに変わりはないと思います。
どんなに口では好きだと言っても、来てくれない・買ってくれないお客様ばかりでは存続できないから。

ただ個人も発信力をもつようになった今、愛情=好きだと発信してくれることという捉え方も必要だと思います。

これは口コミとしての認知拡大効果ももちろんあります。
年に数回しか買ってくれないと思っていたお客様が、実は熱心に口コミをしてくれて10人のお客様を連れてきてくれていた、なんてことは日常茶飯事でしょう。

でもそれと同じくらい"憧れの醸成"の効果は侮れないものです。

ルイ・ヴィトンのバッグを頻繁に購入できる人はほんの一握りしかいませんが、世界中でルイ・ヴィトンのバッグが売れているのは大勢の人がブランドに対しての憧れを持っているからです。

10人中1人しか買ってくれないとしても、その1人が買ってくれたのは他の9人が「ルイ・ヴィトンのバッグっていいよなあ」と感じているから。

もちろん商品そのものに価値があることは前提ですが、人がいいなと思ってくれるものを持ちたい、体験したい、あわよくば自慢したいという気持ちは誰しもが持っているものです。

だからこそ、来店や購入など目に見えるアクションをしてくれるお客様以外からの愛情(憧れ)を高める必要があります。

ブランドやサービスが成立するためには、最終的にはお客様にお金や時間を使っていただく必要があり、限りあるお給料や24時間しかない時間を他のあらゆる競合から奪わなければなりません。

でもそのことばかりに集中してしまうとあらゆる企業がライバルに見え、目の前のお客様の時間やお金を奪うことに必死になってお客様が離れてしまい、また焦ってシェアを奪おうとする…という悪循環がはじまってしまいます。

だからこそシェアを奪い合う発想とお客様の憧れや愛情ポイントを積み上げる発想を分ける必要があるんです。

前者は競合との戦いで、後者は己との戦い。
どちらかだけに偏ってはいけない、両輪のようなものなのではないでしょうか。

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お客様からの愛情は、奪い合うだけでなく時間をかけて少しずつ積み重ねていくものでもあります。
決断に迷った時、今自分はお客様の愛情をどちらのグラフで考えているんだろう?と振り返ってみるとヒントが見つかるかもしれません。

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