常に「ファーストコール」を目指す
会社員時代から特に意識してきたのが「はじめに相談したい人であること」なのですが、この立場を「ファーストコール」と呼ぶと知ったのは、つい最近のこと。
過去の小池一夫さんのツイートでも、ファーストコールについてこのように言及されています。
独立した今、会社員時代以上にこの「ファーストコール」の重要性をひしひしと感じています。
それがたとえ自分が直接的に解決できない内容だったとしても、「まずこの人に相談してみたらどうにかなる」という信頼感と、できるだけ詳細に相手の状況を把握しておくことが、回り回って自分の提供できる価値につながっていくと思うからです。
そのためには様々な分野で相談できるパートナーを作っておくことが大切ですが、もしそうしたコネクションがなかったとしても「まずは話を聞く」だけで役に立てることはたくさんあります。
当事者は思いつめて悲観的になってしまっていることも、第三者から見れば状況を冷静に捉えた上で正しいアドバイスができるはずだからです。
もし自分自身が解決したり解決できる人を紹介できなかったとしても、「まずはこういう人を探して相談しましょう」と次のステップを示すだけで、一気に解決へ向かうことができます。
「ファーストコール」とはいわば、近所のかかりつけのお医者さんと同じで、軽い不安を打ち明けて的確な場所へ案内してくれる人のことです。
だからこそそこで重要なのは、専門性よりもこの人に話したいという好意と信頼感なのです。
自分の仕事に関係ない相談は軽く受け流してしまいがちですが、そうした何気ない相談にこそ、信頼を勝ち取るための本質的な悩みが隠されているものだと思います。
「ファーストコール」を受けるために大切なこと
では、ファーストコールを受ける人になるためには何が必要なのでしょうか。
私自身気をつけていることに加え、周りで情報のハブになりやすい人を見ていて思うのは、この3つの特徴です。
①レスの速さ
②普段から「雑談」をすること
③自らあらゆるネタで発信をすること
まず、ファーストコールを受ける人の一番の特徴はレスの速さ。
当たり前の話ではありますが、誰でもすぐにレスをもらえると安心するし、「大事にされている」と感じるものです。
不安になったときや困っているときほど、なんでもいいからレスがほしいものなので、普段からレスが早い人はいざというときに思い出してもらいやすいものだと思います。
なので、私は普段から「いかに早くレスをするか」を大事にしており、きた球はすぐに打ち返して自分側でボールをもたない状態にしています。
確認で待たせる場合も、「確認します」「いつまでに返信します」のレスがあるだけで、自分だったらすごく安心するなと思うからです。
また、普段からどれだけ雑談をしているかも重要です。
人がなにかに悩んだ時、そもそも悩んでいる対象を自分ではっきりと捉えられていることはそう多くありません。
逆に悩みの輪郭をはっきりさせられている人は自分で専門家に聞いて解決できるので、専門外の人が口をだす必要はありません。
それよりも、まだ言語化されていないふんわりした悩みや不安を打ち明けてもらうことが重要で、そうした悩みは往々にして雑談の中に紛れているものです。
普段から必要最低限のコミュニケーションしかとっていないと、ちょっとした相談でも話しかけるハードルが上がってしまうので、普段から何気ない会話を通して「こういう話題でも気軽に話しかけていいんだよ」という雰囲気を作っておくことが、いざというときの相談しやすさにつながるように思います。
また、こうして記事を書くようになって感じるのは、「このネタなら私に聞いて!」と自らネタをばらまいていくことの重要性です。
例えば私の場合、おでかけ帖をはじめ、小売やファッション、まちづくりについての記事を書くことが多いため、この分野で記事を書いたりメディアづくりをするなら、まず相談してみようかなというかたちでご相談をいただくことが多いです。
それは私が普段から、いろんな角度で自分の興味がある分野について情報発信をしているからで、必要になったタイミングで「そういえば!」と思ってもらうには、いかに単純接触の回数を増やして想起率をあげるかが重要だと思います。
社内でも、普段から「私はこういうことができる、興味がある」と発信していると、ひょんなことからプロジェクトにアサインされることもあるはずです。
実はチャンスはそこらじゅうに転がっていて、必要なときにまずはじめに声をかけてもらえる存在でいられるかどうかによって、チャンスを手にできるかどうかが変わってくるのだと思います。
会社員だろうと、フリーランスだろうと、あらゆる場面で真っ先に声をかけてもらえる人になること。
そのためには、毎日の積み重ねによって信頼を積み上げていくしかないのだと改めて思うここ最近です。
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(Photo by tomoko morishige)
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