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そして、戦いの武器は原始にもどる

「第四次世界大戦で使われる武器は、石と棍棒だろう」。

とあるインタビューで、アインシュタインはそう語ったという。第三次世界大戦は核戦争になることが予想され、そうすれば現代の文明もろとも消失してしまう可能性が高いため、第四次世界大戦では原始の時代に戻らざるをえないだろう、という皮肉である。

幸いまだ今のところ第三次世界大戦は起きておらず、この予想を証明することはできない。しかしビジネスの世界を見てみると、たしかにテクノロジーが高度に発達すると原始の武器に回帰していくのかもしれない、と考えさせられる。

ビジネスを語る際は、よく戦争をメタファーに使う。「戦略」という言葉は象徴的だし、「○○戦国時代」「○○戦争」という言い回しもビジネス誌でよく見かける。

テクノロジーの進化によって「武器」が近代化したことも共通している。マスメディアの登場がビジネスの世界における第二次世界大戦のはじまりだとしたら、インターネットがビジネス界の第三次世界大戦を引き起こしたと言えるかもしれない。

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