かけっこの楽しさ #10
かけっこが好きだ。
小さいころからかけっこが大好きで。
常に走り回っていた。
幼稚園の運動会にてかけっこデビュー。
気合十分だったけど、スタートと同時に隣の女の子に靴を踏まれ、大転倒。大泣きして先生に手を引っ張られ、ビリでゴール。
これがわたしのかけっこデビュー戦です。
このころからスタートは遅かったようです。
でも走ることは嫌いになりませんでした。
悔しいときは悔しいと口を出していました。
小学5年生のとき、学校の先生に
『足が速いから100m市内大会に出てみなさい』
と、突然言われ、週末に出た記憶があります。
今までにない緊張で真っ直ぐ100mなんて走ったことない。ど緊張MAXで、お腹痛くなる。
母親には『ゴールのその先にトイレがあるからトイレ目指して走りなさい。』
小学5年生の私はゴールではなく、“トイレ”を目指して走ります。
トイレまでみんなとかけっこ。
こんなイメージです。
失礼ですよね。でもこの方が私は走りやすいのです。
頭の中は『トイレえええええ』これだけ。
一刻も早くトイレへ!まっしぐら。
結果は、まさかの優勝!
トイレへ行く予定でしたが、
終わったら痛みも消えて。トイレへ行かず。
何事もなかったようにお母さんのところへ行きました。相当緊張してたようです。
ちびっこもこんなもんです。
ただ、そのときに少しだけ、“自分は足が速い方なのかな?”と思い始めた頃です。
ですが当時のわたしは、
かけっこは好きだけど、“陸上”となるとあまりピンとこない。
なので、少年野球やって、ソフトボールやって。
他のスポーツに中学生まで没頭してました。
それと兼ねて、陸上は大会だけ出るスタイル。
あくまでかけっこ感覚です。
そんな感じで楽しみながら、高校から陸上の世界に足を踏み入れました。楽しさを身体で感じながら。肌で感じながら。心で感じながら。
陸上人生には様々なことがありましたが、
(ありすぎで省略)
笑顔少しあり、悔しさあり、涙あり、
途中から感情が迷子になるなどあり。
(色々とありますよね)
最終的に私の陸上人生は笑顔で終わることが出来ず、自分の意思ではなかったけど、この幕を閉じました。
涙から始まったかけっこが、涙で終わる。
そんな人生かぁ〜と思いきや、
2年ほど経った今、
最近子どもたちに教える・伝える立場となりました。
あれ?わたし笑っている。笑って、走ってる。
というか、みんな笑顔。
これまで真剣な眼差しでトレーニングしてたのに。
『走ることが楽しい』
『かけっこが楽しい』
再びこの原点に戻ってきた。
この笑顔をこれから子どもたちに伝えていきたい。
小・中学生に必要なものは“楽しい”と感じる心です。
高校・大学と上がるにつれて、楽しさを感じることが難しくなるかもしれない。
険しい道になれば、自然とストイックになる。心が動かなくなる。
そのためにも、子どもの頃のうちに、楽しいと感じる心づくりを養うことが大切になるでしょう。
この心を持っている、持っていない、はまた別物になる。楽しいこといっぱいしよう。
そして私の人生も、これから。
伝える仕事。
かけっこの楽しさを伝えていけたら。
楽しんでいこう。
これからだよ、私。
髙橋萌木子
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