自分の振り返り遍歴/推し遍歴~コスプレイヤー編~

11月6日は自分の誕生日で、その2日前が“いい推しの日”で、3日前が“世界コスプレの日”となっていることから、個人的にこれらの記念日を知ってから驚きであります。

自分はフジテレビ系コントバラエティ番組『オレたちひょうきん族』のタケちゃんマンで、顔出し着ぐるみ姿になって対決するシーンに衝撃を受け、バラエティヒーローというバラエティ番組・CM・イベント・音楽などのために生まれたヒーロー・ヒロイン系キャラクターに興味を持つようになりました。

今回は自分におけるコスプレイヤー関連(※コスプレ系ユニット含む)の推し遍歴を取り上げます。

昭和時代

コスプレ”という概念を知ったのは昭和62年にラポートの雑誌『ファンロード』からで、定期的に大型コスプレイベントである“コミケ”におけるコスプレ特集を行っていることもあり、自分にとって大きな影響を与えました。

自分の家族が古書店で購入した『ふぁんろーど』時代の昭和56年に発売された5号に掲載された特集記事で、日本初と思われる単独コスプレイヤー特集記事で、表紙にも写真が掲載された『ゴジラ』の顔出し着ぐるみ姿を披露した女性コスプレイヤーの紹介記事が今でも忘れられないです。

『ファンロード』出身=ローディストの漫画家・一本木蛮先生は、コスプレグラビア披露でプロコスプレイヤーとして注目されたことから、芸能界に進出したコスプレイヤーの先駆けと思われ、コスプレを活かした女優活動も話題になりました。

自分が後年に知った日本初のコスプレ衣装系アイドルユニットの宇宙三銃士スターボーは恐らく世界初のノンバイナリーアイドルグループで、デビュー曲『ハートブレイク太陽族』の衣装が、性別を問わないSF系コスチュームなのが印象的で美しいです。

平成初期の第1次コスプレブーム

平成初期に様々な格闘アクションゲームやスーパーヒロインものアニメの大ヒットで、ゲームキャラクター及びアニメキャラクターのコスプレが目立つようになった時期に、第1次コスプレブームとなり、コスプレイヤーが注目されるようになりました。

ゲーム『おたくの星座』及びその派生作品『CRフィーバーガールズ』から生まれた本格的コスプレアイドルユニットのオーロラ五人娘は、結成以前にテレビ朝日系特撮『恐竜戦隊ジュウレンジャー』にレギュラー出演し、解散後は日本初の“電脳アイドル”としてブレイクした千葉麗子さんや大映(現・KADOKAWA)のオリジナルビデオドラマ『コスプレ戦士キューティ・ナイト』に出演し、のちに声優に転身した千葉千恵巳さんが参加したことも忘れられないものです。

セガ公認のコスプレイヤーアイドルユニット・MMBや双子コスプレイヤーのルークさん・みちるさん姉妹、コスプレイヤーアイドルグループで世界初のCDデビューが実現したコスプレックス、ラジオ番組のパーソナリティとしても話題になった毛利摩生さんなどプロコスプレイヤーのグラビアや特集記事が目立ち、コスプレ専門雑誌・ムック本の創刊もめだつようになったのが懐かしいです。

コスプレイヤーの衣装も全身タイツをベースにしたキャラクターコスプレが多かったことも第2次コスプレブームとの大きな違いになっていて、時代によって趣向が異なっているようです。

コスプレックスの一員としてアイドルデビューじたヒヂリさんです。アイドルデビュー以前に雑誌のコラム記事やグラビアで注目されたこともあり、コスプレックスのデビュー曲であるアニソンメドレー『Go!Go!コスプレ』での歌唱力も素晴らしく、衣装のクオリティも高いものです。この曲はアニソンメドレーブームの影響で、当時話題となったアニメ主題歌のカヴァーメドレーとしてヒットしました。
ヒヂリさんの顔や雰囲気は、現在活躍しているアイドルの絵恋ちゃんさんに結構似ているもので、その影響で絵恋ちゃんさん推しになったきっかけです。

ルークさん・みちるさん姉妹はかなりクオリティの高いコスプレを多数披露をしたことが話題になり、コラボという新語が定着する以前に漫画とのコラボでフィギュアの発売が実現したこともありました。
みちるさんは現在もコスプレイヤーとして活躍しているのも感慨深いです。

いろいろなメディアで“萌え”を流行させたライブアイドルの桃井はるこさんがプロデュースしたもあいはるこさんはバーチャルアイドルとして話題になったコスプレイヤーアイドルで、当時のアイドルファンの間で話題になりました。

21世紀初頭におけるコスプレイヤー出身芸能人

コスプレイヤー出身芸能人がCS放送や雑誌の記事、ネットなどで活躍が増えてきた時期です。

MMB出身のびとらさんがヒライシカズ美さんに改名したのもこの時期で、MONDO21(現:MONDO-TV)のバラエティ番組『侵略放送パンドレッタ』内のコントでクインビーハニーに扮したことも話題になったのが印象的です。

コスプレックス出身の小林有子さんは、ライブアイドルのいまのまいさん主催のアイドルイベント“懐かしアイドルソングの巻”出演などでアイドルファンの間で注目され、声優・宍戸留美さんが有子さんのグラビア撮影を行ったことも話題になりました。

00年代における代表的なコスプレイヤーでは、よきゅーんさんがオンラインゲーム『ラグナロクオンライン』発のユニット・ラグナロ娘のメンバーとして注目され、風男塾のリーダーとして読売テレビのアニメ『ヤッターマン(新)』のオープニングテーマとして『ヤッターマンの歌』のカヴァー曲を歌唱したことが当時かなり感激ものでした。

00年代を代表するコスプレイヤー出身芸能人は、グラビアアイドルのちゃぷさんやアキバ系アイドルのきこうでんみささんもいて、コスプレイヤーがいろいろなメディアで盛り上げました。

アイドル戦国時代期からの第2次コスプレブーム

平成後期の“アイドル戦国時代”からしばらくして、第2次コスプレブームが到来したことでコスプレイヤー出身芸能人の活躍が目立ってきたのは感激ものです。
第1次コスプレブーム期と大きく異なる点は、グラビアアイドル活動など“セクシー”重視となったこともあり、その流れで芸能界における職業コスプレイヤーの定着に成功したと思われます。

アイドル戦国時代期にデビューしたソニーミュージックのコスプレイヤーアイドルユニット・パナシェ!はわずかな活動期間で海外進出も果たした伝説のコスプレイヤーアイドルです。

パナシェ!出身のえなこさんは、日本で最も成功した“プロコスプレイヤー”としてグラビア・声優業・ソロアイドル歌手など多彩な面での活躍ぶりがすごいもので、令和時代に入ってからコスプレイヤーが雑誌の表紙を飾ることが目立つようになった偉業はグラビアの歴史における大きな動きとなり、えなこさんは事実上の“アイドル”としても成功しているのも素晴らしいです。

同じくパナシェ!出身の五木あきらさんやくろねこさんもコスプレイヤー活動を継続していて、パナシェ!復活実現に期待したいです。

コスプレイヤーアイドル・御伽ねこむさんは第2次コスプレブームの顔のひとりで、アニメ『ヤッターマン』とのコラボ写真集『月刊ドロンジョ』で、3DCG加工によるキャラクター合成にチャレンジしたことも話題になりました。

声優・優月心菜さんは第2次コスプレブーム期に舞台女優やグラビア、モデルなどを転々として活動してきたこともあり、その後声優業に定着し、漫画『白咲いちごは断れない』が集英社『グランドジャンプ』の読み切りで発表後、ウェブ漫画として連載されるなど、マルチタレントとして異色の才能を発揮しています。

平成中期にコスプレイヤーユニット・YUIMINO+のメンバーとして活動開始した株式会社ONIGIRI+雅南ユイ社長は、日本における商業コスプレイヤーの定着のために海外進出を行ったり、各企業の作品版権使用許可の取得などの努力を重ねて、日本国内における“プロコスプレイヤー”の定着を進めてきた功績が素晴らしい偉業です。

令和時代を飾るプロコスプレイヤー

令和時代に入ってから、よきゅーん社長のPPエンタープライズ所属のプロコスプレイヤーの活躍が急増し、えなこさんを始め、伊織もえさん・篠崎こころさん・つんこさんら各コスプレイヤーの芸能活動が目立つようになり、令和4年4/1のエイプリルフールに結成されたコスプレイヤーアイドルユニット・PPE41はかなりの人気を集め、同年の日本最大級アイドルイベント“TIF”の目玉枠として初出演が実現し、よきゅーん社長は11年ぶりの同イベント出演が実現しました。
つんこさんは、ブシロードの企画によるゲームなどのメディアミックス作品『D4DJ』で声優業に進出し、重要キャラクターを演じています。

プロコスプレイヤーが様々なメディア注目されてきた頃、話題となったコスプレイヤー・火将ロシエルさんはグラビアアイドルとして人気となりました。ロシエルさんはDJやアイドルユニット・Pretty noobのメンバー、Vチューバーなどで活躍の幅を広げています。

コスプレイヤーの音楽進出では、LeChatさんがアーティスト活動で注目されたり、雨宮留菜さん・カモミールさん・倉坂くるるさんらによるavexの“コスカレーズ”というプロジェクトが登場したり、あかせあかりさんがアニメ主題歌で人気を集めたり、演歌部門では白雪りらさんが令和の演歌界隈の新風として注目されたりなどコスプレイヤーの音楽業界進出が盛んになっています。

アイドル事務所・ゼロイチファミリア所属の看護師出身コスプレイヤー・桃月なしこさんはテレビ朝日系特撮番組『魔進戦隊キラメイジャー』のレギュラー出演でブレイクし、同作にレギュラー出演した元コスプレイヤーのグラビアイドル・新條由芽さんの活躍も話題になりました。

着ぐるみコスプレにチャレンジするプロコスプレイヤーは日本ではかなり珍しいもので、阿波みなみさんはダンボール製着ぐるみを多数披露し、東京ゲームショウでガレリアのコンパニオンとしてエンブレム着ぐるみ披露で話題となりました。霧宮てんさんは本格的な着ぐるみ映像を披露したことで着ぐるみファンの間で話題になりました。

海外のコスプレイヤー

自分における海外のコスプレイヤーでは、フィリピンのアローディア・ゴセンフィアオさんが日本進出した際にコスプレイヤーアイドルユニット・Super Dollsのメインボーカルとして話題になり、フィリピンではプロゲーマーとしても注目されているのがすごいものです。

韓国のコスプレイヤー出身タレントのソ・ユリさんは、元々日本製アニメの韓国語吹き替えを中心に声優業で活躍していて、本格的なタレントデビュー作となった韓国・tvNのコントバラエティ番組『SNLコリア3』第1回でのコントでの体当たり演技を披露したり、ゲームキャラのコスプレ披露が海外でも注目されたことで大ブレイクしたことも素晴らしく、アニメ『プリパラ』の韓国語吹替版出演は当時初めて知ったとき感激しました。コスプレイヤー活動再開に期待が大きいです。

中国・上海のコスプレイヤー・Liyuuさんはホリプロ所属で、ランティス専属のアニソン歌手として本格的日本進出してしばらくしてからNHK-Eテレのアニメ『ラブライブ!スーパースター‼』レギュラー出演でブレイクしたことがかなり感激もので、同アニメ発ユニット・Liella!での活躍で注目されています。

イタリア出身のユリコタイガーさんや中国出身のyamiさんなど、日本国内で海外コスプレイヤーの記事が紹介されると感慨深いものです。

おわりに

日本発祥のコスプレ文化は国際的に広まったことで、和製英語の“Cosplay”が世界中に広まり、コスプレが盛んになっていることがうれしくなるものです。

日本最初のコスプレ映像記録資料と思われるタツノコプロ制作のフジテレビ系アニメ『タイムパトロール隊オタスケマン』第26話(昭和55年7/26放送)のミニコーナーや、昭和56年7月刊行のラポート『ふぁんろーど』における日本最初と思われる単独コスプレイヤー特集記事はコスプレ黎明期における重要な記録のように感じます。

日本のコスプレの歴史で多くのコスプレイヤー出身芸能人が生まれ、コスプレ文化に大きな影響を与えました。
第1次コスプレブーム以前の漫画家・一本木蛮先生のコスプレグラビア➡第1次コスプレブームにおけるルークさん・みちるさん姉妹の登場やコスプレックスのCDデビュー➡第2次コスプレブームにおけるえなこさんの大ブレイクによるプロコスプレイヤーの定着―が日本コスプレ史にとって歴史的な出来事であることを感じさせます。

日本国内で“職業コスプレイヤー”を広めるためにがんばってきた多くのコスプレイヤー及び関係者の方々に感謝しております。

今後もコスプレ文化が更に発展することを願っております。

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