風をあつめて
今日もいつものように屋上で仕事。
くもひとつない青空、柔らかな風がゆっくりと流れています。
風をあつめて🎵
風をあつめて🎵
階下から聞こえてくる。
アベックで歌っているようだ。
優しげに、空気を汚さないように、静かに、ささやくように。
青空を翔けたいんです
青空を🎵
気持ちのいい声なので持ち帰ろうと、ふくろにつめた。
歌が終わるまでにふくろはパンパンにふくれた。
晩酌を終えたら外は雨。予報では明日も雨だ。少し気分が沈む。
あ、昼間のふくろ。
ちゃんと入ってるかな。
起き抜けの路面電車が
海を渡るのが見えたんです🎵
ちゃんと袋にはいってた。
歌声も、息づかいも、風も、路面電車が走る音も。
目を閉じれば、春が見える。
もうしばらくいてほしいな、春。
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