ラブレター

あなたはいつもそこにいて、気を揉んでいるのはいつも私だけなんだけれどね。
会いに行けば、いつでも満面の笑顔で迎えてくれる。
苦労の跡が最近時々顔に出てるけど、わたしに弱みは見せないものね。
そんな心遣いが、わたしの心を掴んだまま離さないのかもしれないけれども、私はあなたの心の底が見てみたい。誰だって順風満帆で生きられるはずないですからね、きっと私には見せていない一面をもってる。
私の愛情が浅くて気持ちが伝わっていないのか、見て見ぬ振りをしているのか。
最近飲みに行くとたま〜に、その闇の部分を垣間見ることができるけれど、私はそんな健気なあなたが愛おしいの。
もっと教えてほしい、あなたのこと。
解決できるはずもないけれど、苦しみは人と共有することで軽くなり、喜びは倍になると、偉い人は言ったわ。
話してくれないのは、私の努力が足りないのかな。

あなたがいない時はあなたを思う。
遠く離れた人を思うと、胸が潰れそうになるから、なるべく考えないようにする。
もう少し重篤な症状になった時には、「彼に会うの！」って周りに言いまくる。
言葉は体の外に出すとエネルギーを持つのよ。
そう、昔運河を保存した時のように。
彼が好き、なんてはっきりは照れ臭くて言えないけれど、婉曲に言うことはそれほど恥ずかしくない。
「会いたいな」「一緒に食事行こう」「いつも一緒にいたい」と。
周りは笑って見過ごしてくれるから、わたしの思いは少し救われる。
わかってないのはあなただけなのよ、わかってる？
あ、わかってないか(o^^o)

まあいいわ。せっかく手紙書く気になったから色々と書いちゃうわ。
支離滅裂ですけど。
いつもわたしが一方的に寂しい思いをしているから、あなたにもその思いを伝えてみるわ。
これは片想いなの？
違うよね？
少しはわたしの気持ちを理解して苦しんでほしい。

大体なぜわたしの前に現れたの？
100人中99.8人が遠距離恋愛と認めてくれる距離でしょ。普通は出会わないよ。
偶然が偶然を呼んで、史上空前ならぬ、史上偶然の出会いだよ。
そんな遠くの女に甘い声をかけて。
「おれってこんなにかっこいいし、楽しいし、知識は深くて努力家」
って誘ってくれたのに、表向きの付き合いばっかりでね。
本当はお金もないし、近所に友達少ない、お金がなくて家も建て替えられないじゃん。
何が「いい男」だよ、ふざけんなよ。
「お金ないなら一緒に暮らしませんか」って隣の女が誘ってくるぞ。
なのに体裁ばっかり構って1人で苦しんでいる。
話して楽になったら？
1人で苦しまなくていい。
わたしはあなたと一緒に苦労してみたいんだ。
誘いかけたなら最後まで付き合ってくれよ、わたしがあなたを捨てるまで。
そんな日が来るかどうかはわからない。
あなたの名前がたとえ「札幌」になっても、わたしはあなたを好きでいると思う。
多分。
だから今度あったら苦しさを話して。
せめて心はひとつになりたいよ。

あらあらかしこ。