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シン・仮面ライダー

文字数の多さとムダな書き込みが多過ぎて、あまり読んでもらえないことは、Facebookで熟知してますが、読んでいただければ大変にうれしいです。そして、共有できるところとできないところがはっきりしたらもっとうれしい。
それが感想文の醍醐味かと。
また少し話しは外れちゃいますが、そもそも感想文を書くことを苦手とする人が世の中大多数のようです。夏の宿題では二言目に「読書感想文が嫌だった」とか聞きます。
しかしnoteに参加する人たちは多分そんな人はごく少数派かと思われます。
ぼくも例に漏れず、感想文を書くのが好きな変態です。
自分の意見を書くことが、楽しくて仕方ないのです。
自己顕示欲と言われようが、おしゃべりと言われようが、自慰行為と言われようが平気。
オナニーで何が悪い!
お前に迷惑かけてねえだろ!
仮面ライダーに全然関係ねえことで、また700文字も消費してしまった。
ごめんなさい。


仮面ライダーの原作は読んでいないけれど、エグい話しとは聞いたことがあります。
デビルマンだって、テレビ版と原作はまるで別物。
この作品が原作を元にしているのかオリジナルストーリーなのかすら知らないいままに、キャラクターのネームバリューで見ました。
仮面ライダー。
年代的にはリアルタイムまんまん中世代だけれど、毎回おんなじ話ばっかり、と飽き飽きしたのを少し覚えています。
自分にとってのヒーローものの限界だったでしょう。
大人への一歩とかそういうことではなくて、子供がおもちゃに飽きたようなものです。

よくできてます。
楽しかったです、面白かったです(同じか)。
エンターテインメントとして最高でした。
きちんと順序立てて語ってくれるからこそ、エヴァにならずに済んでます。
逆にいうとエヴァはなんだ!って気しますが。
仮面ライダーの発生から人間の意思がきちんと表現されているからこその等身大ヒーロー。
登場人物それぞれの人生があっても、落とし所をすぐに見つけられる。
人が人であろうすれば、それは難しくないことなんじゃないかと庵野は語りかけてきます。
でも庵野は根性が曲がっているので、そうした提案をしながら、相手の反応を楽しむ、そういう人です(勝手に決めつけるな)
しかしぼくもかなり変態の方なので、庵野のそういう気持ちがすごく理解できるのですよね。
人に聞かれても「映画はエンターテインメントなんです」と真剣な顔をして答える。細かい点を問い詰められて、面倒くさくなると、「おめでとう」で締めてしまう。彼のそういうところが好きです。
いや庵野本人がどう思ってるか知りませんよ(笑)
そんな目で見ていると、あまりにもストレートなお話しではあります。

目覚めた裏切り者たちが犠牲を払いながら組織と戦う。
犠牲の中に主要メンバーがいて、かつ美少女というね。
ベタすぎなんです。
「やりやがったな、あんのぉー」とさけぶところでした。
緑川のルリちゃん、かわいすぎるだろ。直視できないくらいかわいい。
このかわいさが観客の同情を一層大きくするという計算ずく。
悔しかったらあき竹城とかキャラの芝居力優先でキャスティングしてみろっていうの。
けどこれは一種のお約束なんでしょう。
悔しいけれど、浜辺美波におじさんの魂は抜かれました。
でもあの若さであの行動力、偽装メンタルの見事さ。
でき過ぎじゃないですか。
結局仮面の中に本来の想いを残して「オチ」にしてありましたけど、ちょっとなーな感じでした。
それと、「わたしは用意周到」を言い過ぎ。
用意周到なのはわかった、あれはキメどころでせいぜい2回くらい使うのがよろしい。
布石のように言われると少しイラッとします。作品を見てる中で用意周到なのはわかってるから。わかってることをいちいち言うやつが、ぼくは大嫌いなのです。

キャスティングも大変に良いと思います。
官僚役で庵野作品に出ていた人、ウルトラマンに出てきた人など少しキャラがかぶってる人もいますが、作中では役にマッチしており嫌味がありません。人によっては「使い回し」というんでしょうけど、ぼくは平気。
それと政府側の人間に、「名を名乗れ」は無粋だったんじゃないか。
名札が何かで匂わせておくだけの方がよかったかも。

ネタバレになってしまうので、ストーリーについては触れません。
大変に、楽しい作品なので、ぜひ見ていただきたいです。

あとは庵野について少し触れておきます。
彼の作品は、エヴァンゲリオンシリーズ、シン・ゴジラ、シン仮面ライダーと見てきました。
シン・ウルトラマンも含めて良いかと思います。
まあ庵野の手腕をもってしてもゴジラは太刀打ちできなかった。
なにしろ相手が大き過ぎて、どうしようもなかった。
なので従来一度も作られなかったゴジラと人間のシリアスな戦いにするしかなかった。
日本ではそれが受けたけれど、海外では全く評価されなかったのは、海外の一般客の方が、ゴジラ映画の本質をよく知っていたと言うことに他なりません。
「大怪獣なんているわけないのに」なんて言う大人が今でもいることに驚きです。
そんな人たちが庵野+ゴジラというブランドでみた。
映画そのものはよくできていましたから、非常事態作品としては評価されましたがはっきり言って、ゴジラ映画を作ったのではなく、危機管理映画でしかありません。
でもゴジラの世界観は広がった。
庵野の勝ちです。
しかし彼の力をもってしてもゴジラをねじ伏せることはできなかった。
そんなことは本人が一番よく知ってるんでしょうけれども。
彼は勝てないことを承知で、ゴジラを受けたのだと思っています。
「仕事や、仕事」ミタイなね。
それに比して、仮面ライダーは手垢が付いてなくて、ゴジラよりうんと小さかった。
だから素直に楽しめるように作ったんだと思いました。
そういう意味で、見終わった時に、「庵野の最高傑作じゃないかよう」とほざいててしまいました。
言った直後に、「そうでもないか」と思い直しました。
エヴァファンが怒った「ありがとう」事件。
あれには到底及びもつかないだろうと思ったのです。
ありがとうのひとことであの壮大なドラマを帰着させたのは奇跡と言っても良いかと思っています。
まぁそんなことをあえて文字にしているのも壮大なアホなのですがね。
言わぬが花。

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