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利休百首その5 上手にはすきと器用と功積むと

上手になるための3つの条件とは。

上手にはすきと器用と功積むと
この三つそろふ人ぞ能くしる

利休百首

上手になるためには、何事も「好きであること」「器用であること」「コツコツと努力すること」の3つが必要である。他人から強いられていやいや習うようでは、上達は難しい。

「好きこそものの上手なれ」という諺がありますが、利休百首は、上手になるには好きであることのほかに手先の器用さ、そしてコツコツと続けることが重要だと説いています。

これを読んで、はじめはショックを受けました。なぜなら私は大雑把なところがあり、手先の器用さを持ち合わせていないからです。

これについて、井口海仙先生は補足をしています。つまり、この3つの条件が揃う人の上達は、確かに早い。しかしこの歌は、必ずしも器用な人だけが上手になれるといっているのではない。不器用な人でも、自分の欠点を把握し、その欠点がそのひとの特徴になるように工夫をすること。そうすれば、器用な人にはできないことができるようになるのだと。

なんでも物は考えようかもしれません。
ダメなのは、自分にはできない、と途中で諦めてしまうこと。少しずつでも続けていればきっと、できることの範囲は広がり、やがて見えてくる世界も変わるはず。


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