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利休百首その3 こころざし深き人にはいくたびも

こちらも学ぶ姿勢について説かれた歌です。

こころざし深き人にはいくたびも
あはれみ深く奥ぞ教ふる

利休百首

解釈1:学ぶ側の読み方
志が深く熱心な人には、学びの場において何度も丁寧に親身になって教えてもらえる機会が訪れる。

解釈2:教える側の読み方
師匠は、志が深く熱心な弟子に対して親切であるべきである。憐み深く、誠実に。


一般的に、志は「高い」と表現することが多いと思います。しかし利休さんに言わせれば、志が「深い」人にこそ、学ぶチャンスが訪れるということなのかもしれません。
上へ、上へと高みを目指して向かうことも大事ですが、下へ、下へと自分の心の根底にあるものを見つめることも、時には重要なことかもしれません。

これはキリスト教の「求めよ、さらば与えられん」の意味することに通じる気がします。
そう考えると、この歌も奥が深いです。

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