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トレイルランナーに筋トレは必要?

トレイルランナーのDylan BowmanやTimothy Olsonのコーチとしても知られ、CTSでウルトラランニングのヘッドコーチを務めるJason Koopがウルトラランナー向けの筋トレを解説していたので、簡単にまとめてみた。

筋トレには否定的

Jason Koopは筋トレに一定の効果があることは認めるものの、一般ランナーがトレーニングの一部に組み込むことには否定的です。

ランナーにとって、一番効果的なトレーニングは走ることです。

筋トレに時間をさくと、ランニングのトレーニング時間が削られます。
また、筋トレはレストではなく、トレーニングです。休脚日に筋トレをすると、リカバリーが足りなくなります。

適切なランニングのトレーニングボリュームを確保した上で、筋トレやクロストレーニングを組み込むのは難しく、補助トレーニングのためにランニングのトレーニングを削るのは本末転倒であり、バランスを取るのが難しいため、筋トレには否定的です。

これらを踏まえ、レースまで時間的な余裕があったり、レストが十分に取れていたり、筋肉量が減っている中年であるといったような一定の条件下では、筋トレは効果的という判断をしています。

筋トレはざっくりと以下の2種類があり、効果も異なります。

  • ランニング・エコノミーを向上するストレンクス・トレーニング(strength training)

  • 怪我のリスクを軽減するコンディショニング(corrective exercise training)

ストレンクス・トレーニングは負荷が高いため、実施タイミングが大事です。ポイント練習はフレッシュな状態で行うのが好ましいため、朝にポイント練習、夜にストレンクス・トレーニング、あるいは、ポイント練習の翌日にストレンクス・トレーニングというように、ポイント練習→ストレンクス・トレーニングの順に実施しましょう。

怪我予防のためには、怪我のリスクを軽減するトレーニングをするアプローチもありますが、しっかり休むことが何よりも大事です。

特異性の原理から、レースが近づくに連れ、レースに近いような運動動作をするトレーニングが好まれます。筋トレやクロストレーニングのボリュームは段階的に減らしましょう

まとめ

筋トレやクロストレーニングに過度な期待は禁物です。

よりよいランナーになるためには、ランニングで適切な負荷を与え、十分にレストすることにフォーカスしましょう。

筋トレ・クロストレーニングをレストとしてカウントしたり、ポイント練習の質を犠牲にしてまで筋トレをするのは危険です。

参考

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