K-企画

40代のサラリーマンの起業への軌跡. の,予定だったけど,会社の再興の軌跡となりそうで…

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40代のサラリーマンの起業への軌跡. の,予定だったけど,会社の再興の軌跡となりそうです.倒産しなきゃいいけど.

最近の記事

第10回 7,8月の動き

 会社の状態は好転していないが,今後に大きなイベントが控えているので,今月はそのための営業活動に専念する.なかなか成果が出ないが自分たちにできることをするしかない.残念ながら提案はしない. 海沿いの場所でのイベント  6月のイベントの際に,まあまあの結果が出せた場所.今回も懲りずに営業をかけてみると,やはり反応があった.私はH市を考えていたが,どうやらその周辺の市町村まで需要はあることが分かった.この地域から集客できるとかなり大きい.というわけでもう少し範囲を広げて営業活

    • 第9回 赤字ライン

       事業をするときに,補助的な活動があり,それが結果的に会社の赤字を大きくしている.特に近年では物価高によりコストが膨らんでいる.今回はそれらについて紹介する. 赤字R  創業当初からあり,これが売りとなって事業を進めていた.30年ほど前から,この活動を求める人は少なくなった.しかし,令和の時代に少しずつ見直され,この活動の必要性は高まってきている.先日のヒアリングでも,この赤字を数百万円の単位で減らすアイディアを披露した.社外取締役がどのような反応を示すか.  設備も古く

      • 第8回 赤字の営業活動 その1

         熱い思いがあってもそれが利益を出さないだけでなく,赤字になっていることはよくあることだと思っている.そのことを指摘するのは非常に難しい.しかし,今回の場合は意味のない出張を繰り返し,出張費で小銭を稼ごうとする,極めて悪質な事件である.  私が本格的に統括Hの行動を調査するようになったのは3年前からである.経理を含めて複数のところから「おかしい」という声を聞いたのがきっかけである.入社した頃の統括Hのアドバイスからこの人に対する違和感はあったが,私の仕事の邪魔にはならなかっ

        • 第7回 ヒアリング

           どのような流れでこんなことになったのかは分からないが,社外取締役からのヒアリングがあった.好意的に見れば,これを機に今の経営体制にメスを入れるつもりなのだろうが,この効果がほとんどないは想像できる.なので,最初に希望者を募ったときには挙手をしなかった.しかし,指名されたのでその時刻に応接室に向かった.  そこには社長N,行政Sともう1人,名前が分からない社外取締役がいた.会社側としてプリンスJも出席していた.主に営業活動についての話であったが,本質的には職員の士気が下がっ

        第10回 7,8月の動き

          第6回 登場人物その2

          会社再建のキーマン 会社には,利益を大きくもたらしている事業,ドル箱①〜③まである.その合計で全体の4割程度を占めている.それらの責任者について紹介する.  ドル箱④,⑤も私の中でアイデアではあるが,経営陣にやる気がないので披露していない.ちなみに,私は会社からのペナルティーは3. 問題児U  ドル箱①の責任者.前任者が知性派なのに短気で昭和の親父タイプのカリスマで,その愛弟子.前任者の影響は大きく受けているが,自分の色を出しながら,進化させようと努力している.本人は知性

          第6回 登場人物その2

          第5回 6月の動き

           会社というのは生き物らしいので,日々何かが起きる.その全てを記述するのは難しいので,業績に直結しそうなものをピックアップして経営陣の動きを追っていく. 面談 会社では年に一度,トップとの面談がある.昨年度のことや今年度のことについて1対1で話をする重要な機会である.しかし,私はこの2年ほど意味がないと思い,提案をせずに話を聞くだけであった.分かったことは年間に約5,000万円の赤字が出ていることぐらいである.  1つ気になることは,利益を大きくもたらしている事業,ドル箱①

          第5回 6月の動き

          第4回 2億円の設備投資

           バブル崩壊以降,会社の利益は減少し,年によっては赤字だった.そこで招聘された激情家Kによって再興を託され,私はその時期に入社した.激情家Kの手腕によって何とか破綻は免れたが,インパクトのある結果は出せていなかった.そんな中で平成22年にうちの会社には厳しいルール改正があった.平成20年頃から回復の兆しがあっただけに会社としては非常に痛かった.  そのタイミングでまさかの激情家Kが失脚.その前年にブレイクの予兆はあったがトップの座を退く.皮肉なことに現在の名誉職Aがトップにな

          第4回 2億円の設備投資

          第3回 登場人物その1

          赤字の元凶 今回の物語の中心となる3人と設備投資を決定した1人.この人たちの動きが会社の鍵となる. 現在の名誉職A  2億円の設備投資をしたときのトップ.激情家Kがトップの時に,冷や飯を喰わされている.しかし,激情家Kのミスと共に復活する.勤続年数は長く,会社のことは何でも知っていると自負している.いつからか覚えていないが平成30年度までトップ.その時期はとにかく何もしていないが,トップの時期に激情家Kの思いが実を結んだため会社はスマッシュヒットを何度かする.私の評価では

          第3回 登場人物その1

          第2回 会社の概要

          歴史  会社の創業は明治.少し珍しいのは,理想や野心のある創始者によって創られた会社ではなく,多くの人の願いや努力によって始まった会社である.なので私はこの会社のことを第三セクターだと思っている(実際にはその当時に公のお金はほとんど入っていないと考えられる).会社の初代トップは1年で急逝したので,2代目トップはプリンセスT,3代目トップはカリスマEである.この2人については記録がしっかり残っていて,戦前から戦後の厳しい時代を乗り越えられたのは,この2人を中心に頑張れたからで

          第2回 会社の概要

          第1回 会社が本気でヤバいです

           私が勤める会社は創業100年以上の老舗だと思っている.吸収や合併が当たり前の時代に,このような会社の紹介をする私も随分ステレオタイプの思考なのかもしれない.  創業は明治なので戦前,戦後の経営危機をなんとか回避し,高度経済成長やバブル景気のときは順調であったと思われる.その時代に働いていたのではないが,その時代を知る人は「いい時代だった」と口を揃えて言う.バブル崩壊後の失われた30年の間も若干の右肩下がりではあるが,良く言えば「堅実な経営努力」により会社を存続させることがで

          第1回 会社が本気でヤバいです