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「嘘つき」への想い

「嘘つき」の始まりは2021/05でした。約半年かけて描きあげた「嘘つき」という題名のイラスト。私にとって、それは苦しみと裏切りと、向き合わなければならない大変な作業でした。

「創作」のきっかけ

私の創作の始まりは「感情」から生まれます。そこに理論や方程式などは存在しません。私の感情をうまく処理するための1つの手段として用いる、有効的な手段の1つだからです。

理論や方程式が無く感情のままに描き進めるため、私のイラストから得られる情報というものは受け手に「ネガティブ」な感情を与えやすいのが特徴です。それが狙いであり、絵の目標と指針として大事にしている要素です。

ネガティブな感情は、一般的な観点から嫌われやすく避けられやすい傾向にあります。ですがその感情を誤魔化すことなく描くイラストや創作物は、とても価値のある美しいものと考えています。

私は隠すことなく前面に押し出し、感情を揺さぶる創作物を描き上げたいと願っています。それが唯一の願いです。

「私の中と想い」の葛藤

創作物を作り上げる事は感情をテーマにしている以上、自分自身の「想い」と向き合わなければならず、ハードルを越えるためにとてつもないエネルギーと精神的なダメージを伴います。

今回は「嘘」「裏切り」「苦しみ」「失望」「希望」という感情と向き合うわけになるわけですが、これが思った以上のエネルギー消費になり、製作時間がここまで伸びたという経緯があります。

ネガティブな感情は誰でも体験していると思います。それときちんと向き合い、うまく乗り越えられる人も居るでしょう。中にはスルーして後回しにするか、ネガティブという感情を感じているけど感じないフリをしている人も居るのではないでしょうか?

私はその時、感じたネガティブな感情を置き去りにしがちです。そのために様々な問題を抱える結果になるのです。それを昇華(発散・乗り越える)するための1つの手段としてイラストを描いています。

向き合うのは正直、向き合いたくないという気持ちの方がとても大きいです。けど、向き合わなければ溜まり溜まって、私の中をネガティブが巡り病んでしまいます。その前に昇華させてあげるのです。

「昇華」した瞬間

昇華した!と自分自身が思う瞬間など、未だに未経験です。ただ具現化しただけで見てもらっていますけど、私の中の感情は未だに取り残されています。それほどまでに「感情」というものは複雑なのだと感じます。

~昇華とは~
①低位の欲望(性的エネルギー)が高位の芸術的活動、宗教活動などに無意識的に置換されること。
②物事が一段と高尚な域に高められたり、より普遍的・抽象的なものになったりすること。

私は①の状態が比較的当てはまっているのかな?と思いますが、それを「芸術」として評価してくれる人が居ないのならば、ただの自己満足です。自慰行為に等しいとさえ思っています。でも、それでよいのかも知れません。

所詮、絵描きの絵なんて受け手に全て委ねられているのだから、私は自己満足で絵を描く。そしてそれを発表して満足する。それが私のアートです。私が満足し、楽しければよいのです。

最後に…

これまで述べてきた持論は、個人的な見解で「絵描き全てに当てはまる」というものではありません。
私の絵が少しでも誰かの元に届き、勇気なり元気なり病んだり、何か影響を与えられたら、私はそれだけで満足です。

サポートの使い道は、主に制作費用だったり活動費用に使わせて頂きます。 本当にお気持ちだけで大丈夫です、無理のない範囲でサポート頂けましたら嬉しく思います!