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All about quiet funk (#8)

マイルス・デイヴィス と デイル・ベルジー の相似性についての考察。

ジャズが好きだ。かれこれ30年近く聴き続けてきたが、誰かに『この曲は誰の何て言う曲?』なんて聞かれても大抵は答えられないテイタラクである。その昔、元ミュージシャンの人に『ジャズピアノが好きなんです』と告白した際に、『トリオですか?カルテットですか?』と訊かれて答えられなかったことを思いだす。そんなの意識したことも無かった。ただ好きで聴いていた。それはいまも変わらない。

基本的にモダンジャズのピアノが好きで、自らジャズピアノが弾きたくて習いにいったこともあったが、弾くより聞くが得意であると思い至った。ビル・エヴァンス、ソニー・クラーク、レッド・ガーランド、トミー・フラナガン、ホレス・シルヴァー、等々、スタンダードで著名な面々も好きだが、やや癖のあるアーマド・ジャマルや一部では評価の低い(?)ラムゼイ・ルイスも好きだったりする。

音の好みとは不思議なもので、知らない人からすると同じジャズピアノ(若しくはピアノの曲)でも、聞く人からすると一瞬で好き嫌いが分かるもので、大方の場合、アーティストによって優劣(好き嫌い)がはっきりするのである。

僕の場合、バド・パウエルとセロニアス・モンクはNGで、ハービー・ハンコックとチック・コリアはOK。オスカー・ピーターソンは論外で、ジョー・サンプルは大好き。ホレス・パーランは崇拝する。といった具合である。あくまで、個人的嗜好の一端なので、パウエル&モンク(ピーターソン)ファンの方々にはお許しいただきたい。

マイルス・デイヴィスは、トランペットでピアノでは無いが、別格で好きである。年代によって音楽性は大きく異なるが、私的には初期の50〜60年代が好み。ジェームス・ブラウンやスライ&ファミリーストーンは好きで良く聴いていたが、70sマイルスのジャズ・ファンクは些か馴染めなかった。

60年代に興隆を極めた(私見であるが)マイルス・デイヴィスと、時を同じくして興隆を極めたサーフボード界の重鎮、デイル・ベルジー。(映画『ビッグ・ウェンズデー』のベアーのモデルとしても有名)

ここからは個人の思い込みと言うか、一意見なのであるが、マイルスとベルジーの相似性について語りたいと思う。

一時代を作り上げた両人は、数々の偉大な後人を率いた先人である。マイルスは、ジョン・コルトレーン、ビル・エヴァンス、ハービー・ハンコック、キース・ジャレット、マーカス・ミラー、等々、数えきれないミュージシャンを率いた。

一方、ベルジーは、ジェイコブスは元より、ドナルド・タカヤマ、ビング・コープランド、デューイ・ウェーバー、グレッグ・ノール、ロバート・オーガスト、等々、名だたるシェイパー(サーフブランド)を輩出した。

マイルスとベルジーの共通点は何かと考えた。カリスマ性。あくなき探究心。時代の最先端。色々な言葉が頭に浮かんだが、ひとことでは言い表せないリーダーであることは間違い無いだろう。私生活では何かと問題の多いことも共通する資質である。

故人である二人の情報は、ネットで検索すれば沢山出てくる(特にマイルスに関しては)と思うので、ここでは深くは触れない。僕の知っている事も正しいのかどうかは分からない。なので、あくまでイメージの話である。

妄想と考察。独断と偏見。趣味と嗜好。

結局のところ、何が言いたいのかというと。好きなものは好き。好きな人は似ている。ということだろうか。

ちなみに、デイル・ベルジーと、ジェームス・ヘドンも似ているなと思うことがある。(了)





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