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Googleマップがなかった頃の旅

80年代前半、大学を卒業した早春、女子二人で3週間の海外旅行をした。確か、当時、リクルートが募集していたヨーロッパツアーだった。空港で20人くらいが集合して、ロンドンに行き、現地解散、ここからはローマまで、各自自由に旅程を立てて旅行をし、ローマの指定された日時場所に集合、あとは、また団体で、アテネ、地中海の島を回って、日本へ帰るというものだ。私には二回目の海外旅行だった。前回は、ガッツリ団体旅行で、つれ回されて、おわった感じでした。私たちは、『地球の歩き方 ヨーロッパ編』の本を参考に、ロンドンからマドリードに飛び、列車でスペイン地中海沿いに都市を巡り、イタリアに入るルートを計画した。この本に書かれていた物をぎっしり詰め込んだリュックを背負い、旅立った。宿の予約は、現地に着いてから、拙い英語で本に載っていた安宿に電話。英語が通じないのか、電話を切られ、直接、宿に行って、これまた怪しいカタカナ現地語で交渉した。食事は、本の情報と場所を穴が空くまで見て、行ってみた。既に閉店したのか、無かった店もあった。私って、こんなに、アクティブ人かと思うほど、現地の人に、道とかを尋ねまくった。無事に、食事と宿と、安全を確保するのに、必要だったのね。冷淡な人、親切な人、怪しい人、なんか、Googleマップがない頃は、いっぱい、人と接触したな。とにかく、わずかな情報でも、貴重だった。私のようなアクティブでない、引っ込み思案な人間でも、こんな旅が出来たGoogleマップのない頃の話でした。


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