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動物から見た、人間の言語の特徴って?

曜日感覚を失いつつある、マルチリンガルSotaです。「猫の手も借りたい」気分になるときはないでしょうか。

今回は、動物から、人間の言語ってどういう風に見えてるんだろー?っていうことを考えてみました。

言語には、習得論だけじゃなくて、こういう生物学チックな視点の面白さもあるので、知っていただければ、と。

1.音の高さを無視している


もしかしたら、例外もあるかも

しれませんが、基本的に

人間の言語というのは、

「音の高さ」を無視して

使うことが出来ます。

これは、猫や犬などにとってみれば

不思議です。

なぜなら、物理的には全く違う音を

同じ意味として

扱っているからです。

ソの音で言う「あ」と

ファの音で言う「あ」を

意味的に厳密に区別する人は

いませんよね。

余談ですが、これによって、人間が手にした能力に「音痴」があります。

音痴は「同じ曲を全く違う高さで歌うことが出来る」能力なのです()

2.文字と音が同じ


感覚的に全く違うもので、同じ、

と扱われているものに、「文字」と「音」も挙げられます。

テキスト上に映っている文字を

音読しても、私たちは同じ意味、と

みなすことが出来ますが、

犬や猫などの動物は、両者を

明確に区別していると思われます。

だって、全然違いますから。

これ全然当たり前じゃなくて、

人間でも、

一時聴覚野とウェルニッケ領域

という脳の部分の

接続がおかしくなると、

聞き取りや読みが出来るのに、

全く意味がわからなくなったり、

ウェルニッケ領域そのものが

損傷すると自分で何を話している

のかわからなくなったりします。


ちょーシンプル図

言葉をつかえるのは

すごい事なのです。

3.そもそもめちゃめちゃ複雑


こういう話をすると、

「動物にも言語はあるんだ!」

って言ってくる人いるんですけど、

動物視点から見ると

人間の言語の複雑さは異常です。

例えば、進化心理学などの分野で

人間は求愛に1万語以上用いてきた、という報告が過去にありましたが、

人間に近い種でもそれほどの

語彙を持つ動物はいません。

(だからといって、「人間の言語はすごいんじゃー」なんて言うつもりは全くありません)

言語の研究というと、

「文構造」とか「意味」とか

やたらシンプルなものに還元しようとする分野が多いんですが、

個人的にはこういう進化的観点から

考えてみるのも面白いなと

最近思います。

いかがだったでしょうか。こういうキャッチ―な話題も入れて、言語・海外・文化などについて話していくので、もし興味あれば、いいね・フォローどうぞ!

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