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TOEFLiBT初受験の個人的な感想と試験に関する見解

2024年4月13日にETSさんのTOEFLという試験を受けました。初受験につき色々思うことがあるので記録として書いていこうと思います。

TOEFL受験のきっかけ

留学とかにスコアを使用することで有名なTOEFLですが、個人的には大学院受験の英語試験の代用として提出するスコアを獲得するために受験しました。

外部院受験者の方ならおよそ3ヶ月後に大学院の本試験を控えながらまだ英語試験をやっているのかという声が上がりそうですが。

なぜTOEFLなのか?

さて、私が受験する予定の東京大学院というのは大体の大学でTOEICのスコアを要求するのに対してTOEFLのスコアを主として要求します。

なぜTOEFLスコアを要求するかについての個人的な見解ですが、少なからずTOEFLの対策を3週間ほど付け焼き刃でやってきた身としてわかることがあります。

一つ目の理由はまあ簡単です。多くの海外大学院がTOEFLスコアを要求するからですね。では、なぜTOEICが用いられないかといえば、TOEFLが大学等で扱うアカデミック内容に対してTOEFLはビジネス英語だからなんですね。

二つ目の理由はTOEFLは英語試験であって英語試験ではないからなんですね。まあ、何をいっているのだ、という方もいれば、TOEFLをご存知の方にとっては少し理解できる部分があるかもしれません。

ここでTOEFL試験で求められることについてセクションごとの解説を交えながら書いていくことにします。

TOEFL試験の概要と受験者に求められるもの

まずは全体の構成についてですね。TOEICがリーディングとリスニングのみなのに対して、TOEFLはさらにスピーキングとライティングの試験を含めた四つのセクションで構成されます。

まずはリーディングですね。こちらは選択式ですが、抽象度や専門性といった点でTOEICと全く異なると言えるでしょう。登場する語彙や取り扱う内容がなんといっても難しいですね。ようやく問題に加え、文章から意図を推測させるような特殊なタイプの設問まであります。

リスニングに関しても同じです。講義やディスカッションを聴いて選択問題に答えるのですが、まずめちゃくちゃ長いです。多分母国語で聞いても聞き逃しちゃうようなことを英語で問われるわけです。

さて、スピーキングですね。これはテンプレでも暗唱していない限り相当な瞬発力が求められます。最初の設問に関しては、課題文に賛成するか反対するかを決め、準備するまでわずが15秒。その後、45秒間理由とともに話さなければいけません。これって日本語でもできますか?という話ですよね。もちろん頑張ればできると思いますが、その説明は論理だっていますか?構成は良いですか?そこまでをさらに"英語"で求めてくるのがTOEFLです。続く説文は、文章を素早く読み、講義を聞き、その内容をまとめるといったものです。もう説明は不要ですね。

最後はライティングについてです。こちら最近傾向が変わったのでそちらに関しても少し触れたいと思います。なぜ古い形式を知っているのか?それは前日まで旧形式で対策しており、直前に新形式に付いて知り絶望したからですね。

さて、従来の試験では、Integrated taskとIndependent taskという二つの課題がありました。

まず前半のIntegrated taskについては、まず文章を読み、講義を聞き、講義の内容を要約しながら文章との対比を示せ、というものですね。まあ、難しいですね。ただこのタスクに対してはある種攻略法のようなものがあります。
文章は、必ずといっていいほど、主張、三つの理由が続く構成になっていて、講義はそれに対する反対の主張、文章で挙げられた三つの理由に対する反証が順番に並ぶという特徴的な構成になっています。この辺を意識しながら、対応する箇所を順番に抽象→具体の流れを繰り返してようやくするわけですね。簡単ではないタスクですが、テスト全体の難易度を考えると慣れである程度書けるようになるタスクは比較的点数がとりやすいです。

一方でIndependent taskは与えられたテーマに対して30分で300語程度の論理的かつ構成力の素晴らしいエッセイを書けというものですね。まあ、難しいです。構成を考えて文法エラーに注意しながら論理的な主張を書くにはあまりに時間が足りません。

さて、新形式ではIndependent taskが廃止されました。おめでとうございます!

まあ、10時間以上対策していたんですが...

それは置いておいて、新形式では代わりに増えたタスクは先生が出した問題提起と2人のディスカッションを読んで、それに続く100語以上のアンサーをディスカッションに参加する形で書けというものです。

制限時間は10分です。読むのも含めて。いちばん時間がないですね、これが。ある人は言いました。Independent taskでは独自の主張0から展開しないといけないけど、新しい形式ではネタが与えられるから解きやすいと。

いや、違うんですよ。短い時間の中で他の人の意見をかいつまんで、反証しながら新しい自分の意見を付け加える。これは従来より厳しいとも言えるのではないか?と思いますね。

と、いうのがTOEFLです。従来は3〜4時間程度の長いテストでしたが、今では2時間に短縮されました。結果かなり時間的に厳しいテストになってしまったわけですがね。

テストを受けた感想

リーディングが終わりました。普段模擬問題を解いているときより10点くらい低いです。理由は色々考えられます。TOEFL試験は一斉開始ではないので、時間のずれによって周りの人のマイクテストやスピーキング中にリーディングパートを解く環境にあるんですね。会場にイヤーマフはあるんですが、まあそれはそれですよね...初めて普段と違う環境に置かれたことは大きかったですね。あと個人的に朝が弱く、英語のエンジンがかかるのが遅いので、前半にあたるテストがそんなにできないというのはあります。他に理由があるとすれば、今回歴史的なトピックが出たんですが、TOEFLで出る数あるトピックの中で歴史や政治が苦手だったので、その辺をもう少し対策するべきだったのかなと思いましたね。あと、得意な単語の文章における意味を問う問題があまり出ませんでした。

リスニングは下振れという感じですかね。だいぶ聞き慣れていたので大体の雰囲気は掴めるようになってきたのですが、やはり周りが気になったり回答時間が気になって焦ってしまったのが大きいです。

スピーキングに関してはまあ喋ったという感じですね。文法とかは本当に適当なのでとにかく喋ることを意識しました。スピーキングは平均点が最も低いセクションなので無難な点数が取れていればという感想です。

ライティングに関してはIntegrated taskは比較的よく書けたと思っています。ただ新形式の問題についてはなんとか文字数は稼ぎましたが、なんか論述がものすごく適当なので多分ダメだと思います。

全体としてはリーディングが大きく足を引っ張る形で高いスコアは狙えないという感じでした。

個人的な話

じゃあどうするのか。もう一度受けるのか。というと実はもう受けない(院試までは)つもりでいます。幸い私の志望する専攻ではTOEICでの出願が認められています。実は3月にTOEICを受けておりそちらの方で素手に800点以上のスコアが出ているのでそちらを提出すればまあ英語に関しては問題ないのではと思います。残す英語試験は一週間後に控えたTOEICのみですが、今回のTOEFLも4月のTOEICも3月のTOEICの結果が出る前に申し込んでいたので所謂"保険"だったわけですね。

じゃあ結果が出たなら受けに行かなければいいと言われるかもしれませんが、TOEFLって3万円するんですよ。為替のせいです。まあTOEICも一万円しないくらいなんで流石に勿体無いというのはありますが、1番はスコアの嵩増しをしたかったというのがあります。高ければ高いほどいいのでね。普通の大学は満点がTOEICだと700〜800点に設定されているそうですが、東大はおそらくあるとしても上限はもう少し高いと思うので。

今年は昨年よりなぜか出願が早くて試験まで3ヶ月程度なのでこれ以上英語に割くのはおそらく得策ではないです。おそらくもう一度受ければ確実にTOEFLのスコアは伸びますがそれは蛇足でしょう。あとは1週間後のTOEICに委ねてダメなら3月のものを提出で問題ないと思います。まあ、TOEFLスコアの送付先を東大に指定してるので酷いスコアは届いてしまうんですが、そこはおそらく良い方を採用してくれると思います。

TOEFL受験から得たもの

まだわかりませんが、3月17日のスコアを提出することになった場合にこの1ヶ月はなんだったのかという話になります。しかしながら今回の受験自体が無駄なものだと思っていませんし、精神衛生的にもそう思いたくはないです。

一番大きいのは単純な英語力の向上ですね。TOEFLのスコアには表れませんでしたが、文章の読む速度や理解度、リスニング力、スピーキング、ライティング力は確実に向上したという自負があります。これは個人的に素晴らしいことだと思っていて、通常人間はスコアであったり目に見える成果で成長を実感しますが、英語に関して目に見えない自信のようなものが芽生えた気がします。あとは論理性や対応力のようなものも上がった気がします。先程述べたように、だってそういう試験ですからね。今こうして文章を書いてるこの時も、構成や展開について気にしてしまうほどです。

また、個人的に留学願望があるので、過去にTOEFLを受けた経験、対策したことを将来的にまたTOEFLを受験することを考えると無駄にはならないでしょう。

直近のTOEICで成果が出ると良いですが、まああまり期待していません。今回の試験で、"傾向と対策"の大切さを再認しましたから。

この経験で少なからず色々な部分で恩恵が生まれることを期待せずにはいられません。だって、無駄な時間だったとは思いたくないですからね。

今後について

とりあえず先1週間はTOEIC対策で、その先は追々ですね。認知科学系の人達とのアポや現在の研究室関連のことがなだれ込んできますが、なんとか頑張っていきたいものです。

がんばれ、自分。

ということで今回はこの辺で。

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