見出し画像

一本目の藁はどこにある?~タントラマンへの道(第77話)

--交換の元手がなかなか見つからないという話でしたよね。

TM:はい。好きなことはあるけど、じゃあ、それで食べて行けるのかとなると全くお話にならない感じなんですよ。

例えば、クラシック音楽は子供の頃から聴いてきたし、楽器の演奏もちょっとだけかじったことはあるんです。でも、演奏家としてはど素人の域を出ませんでしたし、今では趣味で楽しむレベルにすら達していません。
聴く方でも、例えば音楽評論家のようなことも出来ませんし、そもそも評論には興味も無いんです。
最近は、音楽愛好家がYouTubeなどで音楽の楽しさを伝えているのを目にすることが増えましたが、僕には彼らのように音楽の楽しさを言葉で伝えるのは出来そうにない。要は、僕は音楽は自分一人で楽しめればそれで満足なんです。

ダイビングも好きでしたが、インストラクターや職業ダイバーとしてやっていける実力には達しませんでしたし、水中カメラマンとかにはなりたいと思ったことはありませんでした。
これも、ただただ日常とはかけ離れた世界に没入できることが好きだっただけなので、収入を得るための手段とするための手がかりすらつかめませんでした。

自然農にも興味があり、実際にチャレンジしたこともあるのですが、これは以前にもお話したように、諦めざるを得ない事情が発生して断念したのでした。

ヒーラーにも憧れていた時期もありました。僕が興味を持ったのは、カイロプラクティックのように手技で調整をするタイプのモノではなく、「氣」のような、何らかの生体エネルギーを活用して自らや他人を癒すタイプのものです。 これは、訓練をしようとしても最初の入り口で躓いてしまい、継続できないままです。

こうして見てくると、僕が興味を持てるのは、「美しさ」や「神秘性」を感じられるものに限られているんですよね。

--そうなんですか? でも、あなたがこれまで最も時間と労力、そしてお金を投入してきたのは、相場、トレーディングでしたよね? 
それにも「美しさ」や「神秘性」を感じていたということですか?

TM:はい。最近はそうですね。でも、最初、学生時代に株式投資に興味を持った時点では、ただ単にお金を効率的に稼げる可能性のある手段としか考えていなかったんですけどね。
いつの頃からか、チャート(相場の値動きを表したグラフ)からも「美しさ」や「神秘性」を感じるようになったんですよ。
そして、この感覚を磨き続けて行けば、相場は僕にとって、必要な資金を好きな時に生み出せる「打ち出の小づち」になりそうな気がしているんですよ。実際は、まだまだですけどね!

--それは素晴らしいですね! 一日も早く、現実化してみてください!
で、前回の話だと、トレードはあくまでも当面の生活を賄うための収入源としての位置づけということでしたよね? 
「交換の元手」はトレードとは別にあるようなことをおっしゃっていたように記憶しているのですが。

TM:はい。そうなんです。「美しさ」と「神秘性」を兼ね備えていて、僕が「好き」なものがあるんですよ。もう、僕の話をずっとお聞きになってこられたので、既にお察しかと思いますけど!(笑)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?