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大阪都構想:政治家にプレッシャーをかけるのは賛成票?反対票?

この記事で言いたい事:
・大阪都構想の全容を理解するのは難しい
・賛成派、反対派の議論は噛み合っていない
・政治家にプレッシャーがかかる投票を考える

政治の話です。
まず自分のスタンスは:
・地域政党あたらしい党:党員・積極支持
・維新:消極支持
・自民:上記選択肢ない場合のみの超消極的支持
大阪都構想については前回の住民投票から、メディア、SNSを通しウォッチしてきました。
制度についてはある程度把握しているつもりですが、反対派を説得できるほどの情熱は持っていない賛成派です。

・はじめに

 当たり前で書く必要も無いと思いますが、大阪都構想の全容も、賛成派、反対派の議論も見る意味無し、とは言いません。私は見ない事を推奨したり、考えなしに投票する事を勧めている訳でもありません。

 しかしこの都構想、はっきり言って難しすぎます。都構想のメリット、デメリットを捉える為には大きな労力を要します。私は好きで追いかけていますが、その意図や考え方、ポイントを理解するには既存の政令指定都市の強みと課題、大都市地域特別区設置法、府市協定書…これらの骨子を掴んでいる必要があります。
 

「そんな時間は無い、けれどなんとなくで投票するのもどうかと思う...」

 この記事はそんな方向けに書いたものです。その点ご了承頂き読み進めてください。
(制度の良し悪しを理解して投票すべき!という方向けではございません。)  



・大阪都構想の全容を理解するのは難しい


 当たり前、かつ繰り返しになりますが、理解できるに越したことはありません。
でも理解しなくても投票はできます。ポイントは「物事を決める枠組み」を変えるかどうかを議論しているのです。
 物事の良し悪しは「枠組み」だけで決まりません。その中で運用する人、活動する政治家の力も大きく影響します。
なので別に大阪都構想の全容を理解していなくても、私たちは政治家ベースでも十分投票判断ができます。


・賛成派、反対派の議論は噛み合っていない

 しかし残念な事に政治家は信用なりません。選挙前に言っていた事を平気で覆す人たちです。
今あらゆるメディアで政治家が賛成派、反対派に分かれ議論していますが、まともな議論になっていません。選挙は結果が全て。少しでも票を集める為に、なりふり構わないのが政治家です。それぞれが言っている事が正しいかどうかチェックしようと思ったら莫大な時間が必要です。

 制度の事を調べる時間が無ければ、結局メディアや政治家の言っていることが正しいかどうかのチェックもできません。政治家ベースで判断をするといっても、今やっている議論をみても参考にはなりづらいのです。


・政治家にプレッシャーがかかる投票を考える

 政治家が良い仕事をするかどうかは「緊張感」があるかどうか、プレッシャーがあるかどうかによります。制度や議論にはついていけないけど、「次の選挙で負け無いようにちゃんとしなければ!」と政治家に思わせたい訳です。今回の都構想住民投票、ポイントは3つあります。
 ・前回反対派だった公明党が今回賛成派

 ・維新は大阪が支持基盤

 ・住民投票の賛否は拮抗している



これを軸に都構想の可決・否決が政治家にどのようなプレッシャーがかかるのか考えてみます。

 まず公明党は今回賛成派に回った事で、都構想が可決されたら場合、今後住民サービスが低下したり、不便になると自分達が矢面に立つ事になりました。しかし否決されたら「都構想なら解決できた」と言い訳ができることになります。
 
 次に維新は都構想が立党以来の悲願。公明同様に住民サービスが悪くなった時に真っ先に批判される立場です。しかも可決後に嘘やデマがバレたら信頼はガタ落ち。支持基盤が大きく揺らぐことになります。否決された場合は「都構想」をどうするか、という党の存立に関わる議論が始まる事になります。主に党支持者からのプレッシャーを受けることになるでしょう。

 そして賛否が拮抗しているという事は、どちらかが大勝する可能性が低いという事です。つまり都構想が可決しても、反対派は「反対している人達もいる!」として、不祥事や住民に不利益が無いか、事細かにチェックし、ことあるごとに維新公明を激しく責めるでしょう。それが将来の選挙で反対派への一票につながるからです。しかし逆に否決された場合、反対派は維新から議席を奪う為、維新公明の都構想が時間の無駄だった、とバッシングを進めるでしょう。



・まとめ

 いかがでしょうか。
 冒頭に述べた通り、私は賛成派ですので、意見が偏っていない、というつもりはありません。しかし今回の都構想は可決をさせる方がより多くの政治家に対してプレッシャーを与える事ができると私は考えています。
 今回都構想を否決しても、次回の市・府議会、市長、知事選挙は4年後です。反対派の議員が何か新しい政策や制度を押し進める事は難しく、賛成派は戦略の練り直しをしなければいけません。反対派の皆さんには、今後都構想が本当に予算、計画通りに進むのかをチェックする任務がある方が良い働きをしてくれるのではないでしょうか。



 何度も言うようですが、支持している政党がある方や、制度、議論を見た上で賛否を決めた方についてはこの考え方は納得いかないものかもしれません。しかし全員が政治に十分な時間を割く事が現実的では無い以上、これも一つの考え方として、時間が無く投票先に迷っている方々の参考になればと思い、私の考えを共有させていただきました。何かの参考になれば幸いです。

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