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高校の同級生4人で『共同創業』。アイデアもスキルも不足しがちなメンバー間での起業とは?

こんにちは、QUESTの代表を務めるてんちょーです。

最近ではいわゆるパラレルワークの一環で副業をされる方がどんどん増えてきていると思いますが、なぜ僕らQUESTでは『同級生で共同創業』の形をとったのか、副業や起業の在り方を模索する方々へ想いや情報の共有ができたら、と思います。


■なぜ、副業ではなく『起業』なのか?

創業前の打ち合わせイメージ

ただ単に「少しでも収入を増やしたい」ということであれば、副業マッチングサイトも増えていますし、クラウドソーシングサイトで受注するだけで十二分に活動できる時代です。

今は転職・副業も当たり前の時代になってきており、得意なことややりたいことを本業にできる時代になってきていると思います。

そのうえでなぜ僕が副業ではなく、あえて『起業』の選択肢をとることにしたのかというと、自分が好きな・楽しく過ごせるメンバーとともに『仕事』をしていたいからです。

何をして働くかももちろん大事なのですが、誰と働くか、一緒にいるかを通常の業務上で自分の思うままに叶えることは、そう簡単ではありません。

『仕事』は生きていく上で欠かせないものであり、そして社会人になれば最も長い時間を投下します。僕はその『仕事』の時間をいかに楽しく前向きに過ごしていきたいのか、ということが大事だと考えています。

僕らはメンバー同士でしばしばゴルフに行きますが、『仕事』以外でも趣味やほかの形でも共同で何かをする時間を生み出すことは実現できていたと思います。

しかし、好きな仲間を集めることでより多くの時間を投じる『仕事』の質が高まるのであれば、より豊かで楽しい時間、選択肢をつくることができると考えました。

『仕事』の受け方として、お互い個人事業主となり、協業しながらそれぞれの得意分野を活かして、個別に副業を行う選択肢もありました。

しかし、チーム内で連携してお互いの穴を埋めあえる関係は、個々人の業務委託だとなかなか生まれないですし、個人委託業務の再委託などを考えると、無駄なリスクを生じさせ、あまり良い状態にはなりません。

事業を進めるうえで個人事業では無限かつ直接責任ですが、法人にすれば有限かつ間接責任にできる点は非常にメリットがあることでした。

もちろん、最初から失敗したり、お客様に対して価値を還元できないことをするつもりはありませんが、起業=法人化することはリスクヘッジ策としてむしろ有効である点も考慮し、メンバーがワンチームとなって働くことができる起業という形をとることにしました。

この点は複数メンバーでのリモート起業ノウハウとして、追々別記事にしたいと思います。

■なぜ、『高校の同級生』だったのか?

QUESTのメンバー

一般的に、創業時のメンバー選定は難しく、それぞれ別の専門性を持つなど明確に役割が分かれていること、そして意思決定をしやすい少人数であることが経営を行ううえで大事な要素だと思います。

一方、僕らQUESTメンバーは4人という中途半端な人数かつ、高校時代の同級生であり、しかも高校やそれぞれの進学先での学習も、特定分野の専門性を養うようなものではなく、単なる仲良し集団にすぎない存在です。

起業の話を出すまでは、お互いに普段どんな仕事をしていて、どのようなスキルを培っているのかさえ分かりませんでした。

それでもなぜ高校のメンバーを集めたのかというと、長い時間をともにしたときの居心地・空気感=人間性がよくわかっていたこと、そしてメンバー同士の関係性がわかっていたことが決め手です。

僕らは私大の附属高校出身でしたが、全員が同じ大学や学部に進学したわけではありません。大学や専攻は違えど、居住地域がばらけてしまうことなく、大学時代でも年に数回程度とそれなりの頻度で交流が続いていた点は非常に大きかったと思います。

また、高校時代の良くも悪くも多感な時期をともに過ごしてきたこともあり、プライドや競争と外れた個々人の人間らしさや4人の中での交友関係が良くわかっていました。

責任者の僕目線からすると、これまで築いてきた関係性から、それぞれの責任の取り方や仕事の分担がある程度最初から見えており、起業前後の展開を進めやすいと考えていました。

起業に際しては、本業でのスピンアウトを認められていればビジネスづくりはもちろんのこと、組織づくりなどもっと効率的かもしれません。

ただ、本業で顧客を収奪しながら独立するということは、これまでの就職先を含め敵を多く作ることになりかねません。

また、本業一本でいくにはビジネス面もさることながら、メンバーを含めた従業員への給与支給など、資金繰りなどの観点でも一定のリスクを背負う形になります。

全員が複業かつ副業の形式であれば、活動にフルコミットする時間は作れないという不利を背負うものの、特に資金繰りを中心とした金銭面での融通が利きやすく、柔軟な経営が可能です。

僕らはお互いのスキルや経験が全くかぶっていないこともありますが、早く小さく失敗することも視野に、未知の領域に進みやすい状態を作れています。

■どのようにして『起業』に至ったのか?

起業前のすり合わせイメージ

メンバー集めの第一歩として、のっくん(当社COO)を説得した後は、大して苦労もなく他メンバーをうまく巻き込んでいった一方、この4人でどのように事業を立ち上げ・継続させていけるのか、どんなコラボレーションができるのかは、本当に未知数でした。

よって、最初からアイデアありきで事業づくりを進めるのではなく、チームとしての自己/他己理解、アイデアの検討・整理、基礎学習などに約10ヶ月とそれなりの時間をかけたうえで法人設立に至りました。

当初、僕とのっくんの2人だけで起業するという構想を僕から持ち掛けたのが2021年5月頃で、実際に起業したのが1年半後の2022年11月。

公務員であったのっくんはQUESTの活動を見据えて民間企業へ転職し、民間企業への慣れや所属先企業で自身の能力をしっかりと発揮してもらうこと。そして同時にQUESTでの複業準備をしてもらいました。

今思えば、最もリスクをとってくれているのは最も保守的な公務員という安定基盤にいたのっくんでしたので、感謝しかありません。

のっくんの民間企業への転職後、2022年1月に残る2名のメンバー(トム、スティーブン)に声をかけ、僕らなりのリスクの取り方やリスク回避策の洗い出し、アイデアの検討・整理など、起業準備にしっかりと時間を注ぎ、最後は腹をくくって起業する運びとなりました。

■自己/他己理解の進め方

いかに僕らが高校時代からの友人であっても、ビジネスマンとしてかかわるとなると、今までの付き方の固執しすぎてしまうとチームとしては成り立ちません。

友達として過ごすことと、メンバーとして仕事の責任を負ってもらうことを明確に峻別しなければ、「なあなあな関係」になってしまい、まともにビジネスを立ち上げる・運営することはかなわないでしょう。

そのため、僕とのっくんを中心に、以下の書籍などを参考にしながら、パーソナリティやスキル全般の自己理解/他己理解にかなりの時間をかけて、社内ワークショップを作るなどして、個々人の特性やスキルを把握することに努め、ビジネスアイデアを構想する前におおよその役割分担を決めました。

参考書籍等の一例

<自己分析>
ハーバードの自分を知る技術 悩めるエリートたちの人生戦略ロードマップ
Jobgram 性格診断
・ライフラインチャート(ニューキャリア様、現在はサービス停止)

<現職維持/転職/起業の選択>
このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法
転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方
スモールビジネスの教科書

<ビジネスアイデア検討>
アイデアのつくり方
Running Lean ―実践リーンスタートアップ
アジャイルサムライ−達人開発者への道
馬田隆明さんのスライド全般
この一冊で全部わかる ビジネスモデル 基本・成功パターン・作り方が一気に学べる
Startup Hub Tokyo

amazonほか

また、自己理解/他己理解に合わせて書籍の読解・読み合わせを共通の宿題として課すことで、最低限の知識レベルを揃え共通言語化を図ることも同時に行いました。

ここでは書籍等のレビューをしたいわけではないのでそれぞれの良し悪しは紹介しませんが、少なくとも同じ目的に合わせて一定程度同じ作業をすることで、個々人の能力を見定めたり、読解力やアウトプット品質レベルの違いが明確にわかるので、貴重な時間だったと思っています。

そして、最終的には個々人の特性に合わせ、責任者である僕の方で大まかな役割分担の前提を決め、追々事業構想に合わせて調整をかけていき、現在の形に至りました。

■強みやスキルは必須条件ではない

僕らは全員が複業かつ副業の形態をとっており、平日昼間ないし就業時間中は(場合によって土日も)本業にフルコミット。その時間から個々人のプライベートの時間を差し引いた残りをQUESTに充て、活動しています。

さらに、メンバーの住んでいるところも関東圏内とはいえ東西南北に飛び散っており、家族形態も僕のように子持ち・持家から実家暮らしまでバラバラです。僕以外のメンバーは本業ではオフィスに出社が必要ですし、平日はおろかオフライン(対面)で打ち合わせすることも容易ではありません。

しかしながら、時間や場所といった制限の中で一定程度スケーラビリティのある事業を生み出すことができれば、メンバーの能力や尖った強み、物理的制約に左右されない一つのモデルケースができると思っています。

現状は様々な営業活動を行う中で、日ごろから温かいご支援をいただく方々のお力添えもあり、コンサルティング形式での受注/ハンズオンでの支援を行って収益を立てることができはじめました。

最初の一歩は何とか踏み出せたものの、これから僕らが狙う事業の創出・拡大を狙っていくためには、自分たちの経営を助ける様々なITツールや最低限の社内ルール、攻めようとするマインドなど、一定程度工夫が必要です。
上記に関連するツールやルールの工夫も、いずれご紹介できればと思っています。

終わりに

僕たちは現状のコンサルティングもさることながら、noteを用いたテストマーケティングの開始など、一定程度種まきをはじめてみました。

社会的にはまだまだひよっこですが、一歩ずつ着実に理想に向かって歩み始めています。

これからも、カリスマや天才でなくとも経営ができている、といった側面はできる限り実例を通してご紹介させていただき、もし僕らに支援できることがあれば、お問い合わせフォームなどからご質問などお声がけいただけたらと思っています。

また、同じようなステータスの方々や起業支援のコーチングなどが必要な方がいらしたら、ぜひ下記のお問い合わせページからお声がけください。

それでは、また次の機会で。
合同会社QUEST 代表てんちょー


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