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Note 85: 間違いだらけのPCパーツ選び(10)光学ドライブ編

素人のパソコンのパーツ選びのシリーズ。
ニワカでいろいろ勉強したのでせっかくだから披露している。
今日は光学ドライブ。
あんまり語ることがないと思うけど、そう言いながら毎回ダラダラ無駄話を書いているので、今回もいろいろ書くと思う。

バルク品を買った

買ったのはこいつ。

光学ドライブ:日立LGデータストレージ 24倍速対応スーパーマルチDVDドライブ 2191円

前に書いたブログから引用。

これは完全になんでもいー、どーでもいー。
恵安(ケイアン)で作っているノーブランド品を買った。
最初はブルーレイも使えないとと思っていたが、ブルーレイ対応にすると値段が1万近くになるので、ビビって買わなかった。

光学ドライブとは

パソコンは昔はフロッピー・ディスクを挿してデータをやりとりしていた。
もっと古くはカセットテープに音に変換したデータを録音という方式もあったそうだがさすがに世代じゃない。
フロッピーはいろいろ規格があるが、まあ1枚1MBと思えばそこまで外れてないだろう。
1MB(メガバイト)とは1024KB(キロバイト)のことで、便宜上1000KBと考える。
(1000KiBと書いてキビバイトと読む方式もあるが、あんまり流行らない)
1KBは1024B(バイト)のことだが、これも便宜上1000Bと考える。
1Bは8bitだ。
bit(ビット)はbinary digit(2進数1桁)という言葉と、英語のちょっとという意味を書けていて、0または1の情報を保持できる。

1MBはおよそ1000KBだから、およそ1000x1000=百万バイトだ。
八百万ビット。
フロッピー1枚に2進数800万桁が入るとか言われてもあんまりピンと来ない。
漱石の坊っちゃんが96,355文字と言われているから、おおむね10万文字だ。
日本語は1文字2バイトなので、フロッピー1枚が50万文字。
坊っちゃん5冊分が入る。
これに、昔はMS-DOSとか、WordとかExcelとか入れて売っていた。
Windows 3.1がフロッピー14枚組だそうだ。

その後、CDが出てきた。
これが最初の光学ドライブだ。
Windows 3.11の体験版がCDに入っていた。

CDはだいたい700MBだ。
フロッピー700枚分だとすると、坊っちゃん3500冊分だ。
そんなに読まないよ。

「新潮文庫の100冊」とか、がんばれば30個分入りそうだ。
実はぼくは「新潮文庫の100冊」のCD-ROMを持っていたのだが、1組ぶんしか入っていなかった。
一部の作品については、仲代達也とか、江守徹とかの朗読音声も入っていた。

音楽は74分で、フルトヴェングラー指揮の第9が入るようにしたという話が有名だ。

この人の第9はかなり遅めらしく、これが入れば他の人の第9もだいたい入るらしい。

CD-ROMとCD-R

Windowsや新潮文庫のような、売り物のソフトは、CD-ROMという形式で入っている。
ROMはRead Only Memoryで、ユーザーは読み出し専用である。
裏が銀色だ。
アルミ箔をスタンパーという機械でパチーンと圧縮して、表面に凹凸の円周をつくる。
これをプラスチックに封入したものである。

この凹凸に光を反射させて、ビットを読み取る。
CDもDVDも、Blu-rayも同じ原理だ。
光学ディスクドライブだからOptical Disk DriveでODDとか言うのだろうか。
あんまり見ない。

ユーザーが書き込みできるCDがCD-Rだ。
RはRecordableのこと。
裏が青い。

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これは、アルミ箔の表面にアニリンやアントシアニンという色素が塗ったものが封入されていて、ユーザーが書き込みドライブでレーザー光線で焼いて凹凸を作る。
信号は中心から記録されていき、焼いた部分は白っぽくなる。

何回も再利用できるCD-RWなどの規格もあるが、あんまり流行らない。

CD-ROMは「プレスする」、CD-Rは「焼く」というのは理にかなっている。
英語でもpress CD、burn CDで通じる。

DVD

次に出てきたのがDVDだ。
4.7GBだから4700GBでだいたいCD 6枚だからちょっと中途半端な気がする。
フロッピーにすると4200枚。
坊っちゃん21000冊ぶんだ。

もっともDVD(Digital Versatile Diskの略とされているが、そもそもはDigital Video Diskの略だろう)が有名なのは映画だ。
だいたい2時間の映画が1枚に入る。
映画をデジタル変換した時間あたりのデータ量は、画質のさじ加減で、あまり変化がない部分は少ないデータに変換したり、逆に数多くのオブジェクトが乱舞する場面では大量のデータを使ったり、職人技が駆使されている。
20型とかの家庭用テレビならDVDで十分じゃないか。

WindowsっていつからDVD販売に移行したんだろ。
よく覚えてないし、簡単に調べもつかなかった。
でも、コアのOSがそんなにサイズアップするとも思えないので、どうせ余計なマルチメディアファイルや、各国の国際化ファイルで肥大化してるんじゃないだろうか。
(完全な偏見に基づく発言)

DVDにもROMとRがある。
Rは青く、焼くと白っぽくなるのも同じだ。

Blu-ray

ブルーレイになると、本格的に詳しくない。
青色光線を使う、いっぱい入るディスクのことらしい。

たいたい片面一層で25GBとかじゃないだろうか。
DVD 5枚分。
やっぱ中途半端だなー。
CD 30枚分。
フロッピー21000枚。
これまでの計算の方針だと坊っちゃん105000冊だけど、誤差がつもりつもって相当いい加減な数字になってると思う。

DVDの後継ディスクとしては、ソニー/松下陣営のBlu-rayと、東芝/マイクロソフト陣営のHD DVDが、長い間死闘を繰り広げた。
ベータ、VHS戦争と同じぐらい死闘だった。
実は、HD DVDは光ディスクの形をしたHDDみたいな使いやすい規格で、応援していたが、敗れ去った。

多くの血を流して覇権を握ったBlu-rayだが、ぜんぜん流行ってない。
そう思いませんか。
TSUTAYAに言っても、BOOK-OFFに言っても、主流はDVDだ。
昔のアニメとか、アダルトとか、別に高精細じゃなくてもいいのだ。
なんならiPhoneで撮った動物の動画をYouTubeで見るだけでも、時間は潰れる。

そして、画質にこだわる人は、フルHDとかでは我慢できず、4K、8Kに進む。
そうなるとBDでは力不足である。
また、動画はネット配信が主流である。
BDは死闘のしすぎで完全に時季を逸した感がある。

コンテンツホルダー(権利者)は、ユーザーの方を向いていない。
だから、ライトユーザーにはオーバースペックで、マニアにはアンダースペックなBDを策定しても、流行らない。
どうせなら、大容量を活かして、昔のアニメを低画質、大量に入れて、1枚でガンダム全話見られるとか、そういうのを出したら家庭向けに売れるだろう。

BDのDVDに比較した最大の特徴は、コピープロテクトだ。
DVDから動画を抜くのも違法だが、BDはプロテクトが硬くて、なかなか抜けない。
(抜いてるわけではありません)

BDにも書き込み可能なのがある。

ということで、私情が入って話が流れたが、ここまでが光ディスクの私的史である。

光学ドライブはオワコン?

さて、光学ドライブはもういらない、と言われる。
一部の極論かと思っていたんだけど、じっさい、自作ケースでも売れ筋のは光学ドライブベイ(5.25インチ前面ベイ)がない。

ソフトの配布も、USBメモリか、ネットで配布してプロダクトキーをメールで送る方式が主流だ。
動画も、音楽も、サブスクリプションサービス(月額料金で見放題、聴き放題)で配信が前提。
私的なデータのやり取りも、クラウド経由か、USBメモリーが主流だ。
となると、わざわざ輸送や読み書きに時間と手間を取る、物理ディスクはいらない。

ごくまれに使うとしても、USB経由で外付けのを使えばいい。
USB 3.0ならバスパワー駆動するので、ケーブル一本で手軽だ。

光学ドライブはもういらない。
理屈ではそうなる。

ぼくは、あまりにも長い間CD、DVDを愛用してきたので、まだこの時代の変化についていけないが、じっさいPCケースに光学ドライブを付けられるものが、劇的に少ない、とくにコンパクトなケースでは「絶滅危惧種」なのに驚いた。

ひとつ、面白かったのが「ドリーム熱帯」さんの動画で、Thermaltake Core V21に無理矢理光学ドライブを付けている。

余裕のあるケースだから、これもアリだろう。
手先の器用な人がうらやましい。

ぼくはケース加工は無理だと思ったので、一生懸命ドライブつきのケースを探した。
見た目が今風で、カッコイイやつということで、これになった。

しかしま、横が透けてると、光学ドライブってダサいね……。
そんなこと気にする性格じゃなかったんだけどね……。

ぼくは光学ドライブをめっちゃ使う

どうしても光学ドライブ内蔵にしたかったのは、ぼくはめっちゃ使うのだ。

まず、CDを買う。

音楽なんかサブスクリプションサービスで買えばいいじゃん、って言うじゃない。
いまのサブスクリプションサービスというのは、めっちゃくちゃ中途半端だ。
以下、ぼくが使っているApple Musicに関しての話になる。

まず、King Crimsonがない。

Japan、David Sylvianはあるけど、Rain Tree Crowがない。

笠井紀美子のバタフライがない。

権利関係だろう。
なんとなく分かる。
でも、CDはアマゾンで、一瞬で手に入る。
ポチったら、翌日にはポストに入っている。

で、それをPCで読み込んで、iTunesからApple Music Matchにアゲる。
その瞬間から、どんなマイナーな音楽でも、地下アイドルでもなんでもApple Musicに入っていたのと同じことになるのだ。

サブスクリプションサービスというのは、なんかビンボくさい。
「いま、あの曲が聞きたい!」と思って、その曲を聴くんじゃなくて、「なんの曲があるんだろうなあ……」と思って、探して、運が良かったら、聴く。
なかったら、「まあ、これも似てるからいいか……」とか言って、聴く。
「次善の選択」になるのである。
家でCDを聴くときの、カキーンという快感が、ない。

そしてCDを買う次の目的が、ブートだ。
海賊版である。
あまり褒められたことではない。
正規版を買うお金を節約したくて、こっそり違法コピー品を買うというセッコイ行為ではない。
正規版を聴き尽くして、まだ足りないアーティストを、ブートを探して、通常のCDよりも高い値段を出して、買う。
正規版に収められているライブ、別の日はどうだったんだろう、この日はコンサート会場が停電だったそうだけどどうなってるんだろ、と思って買う。
具体的に言うと、マイルス・デイヴィスだ。

それ系のお店でブートを買って、ワクワクして取り出すと、盤が青い。
CD-Rだ!!
でも、iTunesに読み込ませると、曲名が出てくる。

DVDも必要だ。
映画のサブスクリプションサービスは、音楽よりももっとひどくて、自分にとって重要な作品が全然ない。
しょうがないからDVDを買う。

もう違法だけど、DVDの映像もHDDに抜いていた。
別に友達同士違法に共有するためじゃない。
ディスクの置き場所がないからだ。
サブスク時代とか言うけど、ほんとですか。
光学ディスクがないと、好きなものは全然楽しめないよ。

人にデータを渡すときも、DVD-Rを焼くのが好みだ。
USBメモリーは高いし、なくしそうな気がするし、勝手にブートしてウィルスが起動しそうな気がする。
まあ、ウィルスに関してはDVDも一緒だが、気分的な問題だ。

なにしろ、DVD-Rは安いし、入手性が高い。
友達とバンドごっこをすることになったら、練習用に選曲したCDを焼く。
同じCDをセーノで大量に焼けるから、便利である。
(厳密には違法です)
ということで、光学ドライブは必須だと思うんだけど、どうなんだろう。

買ったやつ

ということで、これを買った。

別に何の好みもない。
Amazonで買え、色がブラックで、ロゴがあんまり目立たないやつ、となると、これになった。

どうせならブルーレイも読み書きできるやつ、と思ったが、BD対応となると値段が跳ね上がって、9千円とかになる。
やっぱBD人気ないんだろうね。

いわゆるバルク品(ノーブランド品)であって、Amazonには日立とかLGとか書いてるけど、送っている品物には恵安(ケイアン)と書いてあった。
まあ、どっちでもいい。
SATAデータケーブルがついていなかったので、別のを買った。

3本もいらないんだけど、3本組が送料込みで一番安かった。
45cmで足りるのかよと思ったけど、ちょうど良かった。

(この項おわり)


会社員兼業ライターの深沢千尋です。いろいろ綴っていきますのでよろしくです。FaceBook、Twitterもやってますのでからんでください。 https://www.amazon.co.jp/l/B005CI82FA