Note 36: タスクリストと私

ライフハックと言うとToDoリストと言うイメージがある。

ToDoリストというのは仕事、用事を事前に書き出しておいて、終わったら消し込んでいく一種のチェックリストだ。
タスクリスト、リマインダーという言い方もある。
とある大会社の社長が(ケチャップのハインツだと思うけど、ちょっと調べたけど分からなかった。スミマセン)あるコンサルタントに「仕事を能率的にする方法があれば(会社が儲かる方法があれば、だったかもしれない)、教えてくれ。役に立ったら1万ドル(だったと思う)払う」と言った。
めっちゃ曖昧な記憶に頼った話でスミマセン。
それで、そのコンサルタントは、紙に「毎朝、今日やることを紙に書く。終わったら横線で消していく」と書いた。
で、それがめっちゃ回ったので、社長は約束通りの金額を払ったそうだ。

さいきんToDoリストを批判する声も多い。
日本経済新聞にもそういう声があったそうだ。
読んでみようと思ったけど、有料記事で読めなかった。

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他にヒットした記事を読んでみた。
こういうことらしい。

- リストを書いてる時間がもったいない
- やらなくてもいいことまで書いてしまう
- それが重荷になる
- やらなければいけない大事なことなら、リストなんかにいちいちに書かなくても覚えているはず
- しょうもない用事ばっかり片付いてしまう

なるほどー。
「ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズが長々とToDoリストを書いてると想いますか」みたいなことを書いてあって、ちょっとウケた。
一理ある。
これが「仕事をうまくやる方法について語ること」の陥穽、危うさである。
すぐ偉い人が出てくる。
もし、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズがToDoリストを書いてなかったとしても、ぼくがToDoリストを書くことをやめたからと言って、じゃあ彼らのようにビジネスで大成功するかというと、うまくいかない。
上記のハインツの社長(だったと思う)は実際、うまく行ったらしい。
人によって向き、不向きがある。

じゃあ人の言うことなんか聞いて、やり方をいろいろ変えても意味ないじゃないですかとも思うけど、それも違う。
人の言うことをいったん素直に聞いて、やってみる。
で、うまく行ったらそのまま続け、ダメだったらやめればいいだけの話だ。
やってみてダメだったとしても、それで1つの「こうやっても(少なくとも自分には)ダメだった、理由はxxだ」という識見が得られる。
それだけで大儲けだ。
「ああやったらどうなのかなー」
「でもダメだって言うしなー」
とウジウジ考えている時間がもったいないのである。

あと、新しいことを始めると、アガる。
緊張してうまくいかないという意味のアガるではなくて、カフェインとかそういうアップ系の薬物をキメたときアガるという意味だ。
なんでも新しいことをやったり、新しいガジェットを取り入れると、しばらくは楽しい。
とあるダイエット本に「どんなダイエット法であっても、初めてしばらくは効果がある」と書いていてなるほどと思った。

よく三日坊主と言って、新しいことを始める人を嘲笑する人がいるけど、三日坊主の何が悪いのか良く分からない。
新しいことを初めて、3日もテンションがアガって楽しかった。
それで良かったんじゃないだろうか。
むろんお金や時間を使うのはもったいないから、ガジェットを買ったりセミナーにハマったりするのはいろいろ検討したほうがいいけど、ノートにタスクを書いて順番にやるぐらいのことは、それほど大した負荷は掛からないので、ちょっとやってみたらいいと思う。

ぼくには、合っている。
前にも書いたけど、ライフハックというのは、偉い人がバリバリ仕事をするための道具、という意味だけではなく、弱い人がほどほどに頑張るための支え、という意味もある。
ぼくはすぐにものを忘れるし、1つのことにハマって多くの大事なことが手つかずになってしまうし、順番を間違えて損をしている。
だから、自分を叱咤激励する道具として、ToDoリストを使っていて、いまのところ回っているような気がする。

これはToDoリストではなくてチェックリストの類だけど、ぼくは朝起きてからやることの中に

- AppleWatchを付ける
- iPhoneを持つ
- イヤホンを持つ

と書いている。

これはしょうもないリストには違いないが、書き出しておいた方が、自分に取っては絶対いい。
AppleWatchというものは、ぜったい付けておいた方がいいのだが、書いておかないと忘れる。
アパートの階段を降りて、駅までの道のりを半分くらい行ったところで、あっAppleWatch忘れた、と思う。
持たずに会社に行ったら1日不便でしょうがない。
だから取りに帰るのだが、時間がもったいないし、それ以上にやりきれない気持ちがして、心理がダメージを受ける。

「AppleWatchを忘れないこと」なんてiPhoneに表示させているのも、それをわざわざ消し込んでいるのも、確かにダサい。
そんなことをやっている人がビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズのような大物に成れるとは思えない。
でも自分はやった方がいい。
そう思っている。

ということで、次回からToDoリストの実装法について書く。

(この項終わり)

会社員兼業ライターの深沢千尋です。いろいろ綴っていきますのでよろしくです。FaceBook、Twitterもやってますのでからんでください。 https://www.amazon.co.jp/l/B005CI82FA