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勝者のメンタルか、それとも…ーSchalke vs Mancityー

今回は"シャルケ対マンチェスターシティの試合分析"をしたいと思います。

前回同様、気付いたことを書くだけですから(笑)

それでは、スタメン!

両チームのビルドアップの違い

両チームは指向する戦い方が違います。その違いはビルドアップにも見られました。

まずは、シティから。

守備の時は、CBの位置するフェルナンジーニョがギュンドアンと並んでボランチの位置に入ります。

フェルナンジーニョが前に出るので、ウォーカー、オタメンディ、ラポルトが3バックを形成して数的優位を保ちつつ、攻守に安定感をもたらそうとしていました。

一方のシャルケは、カウンターを基本とする戦術を採用しています。

それでも、後ろからつなぐ意識は持っていました。基本的には、3バック+GKの4人でボール回し。状況に応じてベンタレブがディフェンスラインに降りて4バック+GKで組み立てをします。

しかし、後ろからのボール回しはシティのプレスを上回れる程の精度はなく、相手に奪われることも多発していました。

なので、ロングボールを使うことも増えていきました。

シャルケの守備ブロック

シャルケのビルドアップを説明しましたが、試合の大半をシャルケは541ブロックを作って対応しています。

ただの541ブロックではなく、シティの鍵であるKDBとD・シルバに前を向いてボールを渡さないためにハーフスペースを閉めます。

KDBとD・シルバに対してはそれだけでなく、ナスタシッチとブルマが状況に応じてマークについていきました。

このように守ると、もちろんサイドへのルートが開きます。
よって、スターリングとB・シウバ(特にスターリング)は、シャルケのWBに対して質的優位を持ちながら、チャンスを作っていました。

それでも、前半途中からマクケニーやメンディルも加えて2対1で対応することで、チャンスの数を減らしていきます。

このようにして、シャルケはシティの攻撃を防いでいました。

シティの課題

シャルケの541ブロックは鉄壁ではありません。実際、シティもハーフスペースにボールが通ったときはチャンスを作っています。

それでは、なぜ苦戦したのか?

戦術的なことをいうと、ネガティブトランジションが緩かったのです。
特に、スターリングが決定機を逃した後から緩くなっています。

ペップの戦術はボール非保持の時間をなるべく減らすことが重要。

しかし、この試合ではボールを取られても戻らないシーンが多く見受けられました。

そして、ディフェンスラインからのビルドアップの集中力不足

シャルケの541ブロックはハーフウェイライン付近まで来ないと、プレスをかけません。それなのに、ビルドアップの部分から相手に引っかけられたり、パスミスをしたりしていました。

どちらにも共通していることは"メンタル"です。

戦術の根幹をなしているのはメンタルです。いくら机上では勝てても、その戦術を遂行するのは選手達である。この事実は忘れてはなりません。

Awayで相手の流れになってもゲームをコントロールする。相手が格下だと思われても、気を抜かない。

シティが勝ち上がるためには"勝者のメンタリティー"を身に付ける必要があるでしょう。

まとめ

シティは苦しみながらも、シャルケに勝ちました。この結果を「内容が伴ってないからダメだ!」と捉えるか、「この内容でAwayで勝てたのは大きな成長!」と捉えるかで見方は変わるかもしれません。まず、大事な事は次の2leg。フェルナンジーニョとオタメンディがいなくとも、勝たないといけないでしょう。

シャルケからすると、この試合は勝たなければいけない試合でした。それなのにAwayゴールを3つ取られるだけでなく、敗北してしまう。チームがなかなか良い流れに乗れないことが、今季のシャルケを象徴していると言えます。

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