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quantumメンバーの記事まとめ

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記事一覧

成長するメンバーの見分け方

スタートアップスタジオquantumのクリエイティブ担当役員、川下です。 新規事業開発を成功へと導くために「未来の物語」を書く事業作家として働く中で考えていることを、このnoteに書き留めています。 前回は、プロジェクトの推進力を高めるにあたって、個々のメンバーを突き動かす動機には、大きく「MONEY(お金)」「DREAM(夢)」「LOVE(愛)」の3つがあり、これらは人によって異なるので、個人に合った目標を設定することが重要であると書きました。 今回は、それぞれの開発動

新規事業をドライブさせる3つのタイプ

スタートアップスタジオquantumのクリエイティブ担当役員、川下です。 新規事業開発を成功へと導くために「未来の物語」を書く事業作家として働く中で考えていることを、このnoteに書き留めています。 前回は、新規事業開発において頭で考えるだけではなく、まずは小さく実際にアクションを起こし、それに対するリアクションを見ながら次なる一手を考えること、つまり、「手を動かして考えること」の重要性について書きました。 とは言え、やってみたけれどなかなかうまくいかない、ということは日

手で考える

スタートアップスタジオquantumのクリエイティブ担当役員、川下です。 新規事業開発を成功へと導くために「未来の物語」を書く事業作家として働く中で考えていることを、このnoteに書き留めています。 未知の課題の解決に取り組むとき際、その課題の規模が大ききければ大きいほど、自分ひとりで解決するのは難しいものです。そうかと言って、課題解決のためにスペシャリストの協力を得たいと思ったら、マスターするまでは行かずとも、ある程度は相手の専門領域の言語や作法を学ぶ姿勢と努力が必要にな

「犬かき力」を鍛える

スタートアップスタジオquantumのクリエイティブ担当役員、川下です。 新規事業開発を成功へと導くために「未来の物語」を書く事業作家として働く中で考えていることを、このnoteに書き留めています。 前回は、「マネー回路」の重要性について書きました。 事業開発において「PoC(Proof of Concept:概念検証)」は大切ですが、仮説検証段階で満点が取れないからと言って、いい評価が得られるまでPoCを繰り返して机上の空論をきれいに磨き上げても、いっこうに実際のビジネ

食のトレーサビリティを変える海外サステナブルスタートアップ

緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が続き、外食に行く機会が確実に減りました。家で料理するためにスーパーマーケットに行く機会が増え、日々食材を選ぶ中で、その産地などにも気にかけるようになりました。 買い物をしているうちにふと気になり調べてみると、食材だけでなく、加工食品の原材料に関しても、産地表示が義務づけられているようです。2015年からスタートしており、2022年の3月までに、全ての加工食品に原材料の産地表示を行うことが義務化されています。 世界中の食材が我々の食卓に届

マネー回路の通電体験を得る

スタートアップスタジオquantumのクリエイティブ担当役員、川下です。 新規事業開発を成功へと導くために「未来の物語」を書く事業作家として働く中で考えていることを、このnoteに書き留めています。 前回は、「ディレクション」が本来持っている意味と、プロジェクト全体におけるその重要性について、わたしの考えを書きました。 今回は、新規事業プロジェクトを一歩前に進めるに当たって、わたしがぜひお勧めしたいアクションについて紹介します。 新しい事業のアイデアが生まれると、誰でも

土の健康を守る海外サステナブルスタートアップ

外食中心から自炊中心へと生活が変わったことで、食への関心がこれまで以上に高くなり、さいきんでは食材の産地や農薬の有無などにも気にかけるようになりました。 日本の農地は火山灰土壌が多いため、世界の農地と比較すると生産性が低く、また温暖多雨な気候により病害虫が発生しやすいことから、他国と比較して、農薬を多く使用していると言われています。 長い間農薬や化学肥料を使用し続けたり、過度な農業生産で土地を酷使したりすると、土壌の栄養素に偏りが生まれ、土の中の生き物や微生物の多様性に大

「絵」で考えるクセをつける

スタートアップスタジオquantumのクリエイティブ担当役員、川下です。 新規事業開発を成功へと導くために「未来の物語」を書く事業作家として働く中で考えていることを、このnoteに書き留めています。 前回は、プロジェクトの意思決定をする際、遠慮と忖度に流されて後悔するような決断をしないためにも、日頃から重要な意思決定を成功させる鍵となる勘とセンスを培っておくことが大切だと書きました。 今回は、その勘とセンスを磨くために、わたしが普段から実践している方法を紹介したいと思いま

ビジネスを当てるのは勘とセンス

スタートアップスタジオquantumのクリエイティブ担当役員、川下です。 新規事業開発を成功へと導くために「未来の物語」を書く事業作家として働く中で考えていることを、このnoteに書き留めています。 前回、プロダクトオーナーはプロジェクトの遂行中に幾度となく意思決定を迫られるが、そこで遠慮や忖度をすると、結果的に新規事業を殺してしまうことになると書きました。 今回は、周りに流されることなく後悔のない意思決定をするための方法について紹介したいと思います。 パートナーや上司

新規事業を殺す、遠慮と忖度。

スタートアップスタジオquantumのクリエイティブ担当役員、川下です。 新規事業開発を成功へと導くために「未来の物語」を書く事業作家として働く中で考えていることを、このnoteに書き留めています。 前回は、連続的に新規事業を生み出すために、ビジネス開発に必要なプロフェッショナルを揃えた「スタートアップスタジオ」という組織形態について書きました。 今回は、そのスタジオのメンバーたちと、どのようにしてプロジェクトを進めるかについて紹介したいと思います。 新規事業と言うと、

映画スタジオ由来の、事業スタジオ。

スタートアップスタジオquantumのクリエイティブ担当役員、川下です。 新規事業開発を成功へと導くために「未来の物語」を書く事業作家として働く中で考えていることを、このnoteに書き留めています。 前回は、プロジェクトのオーナーが決まった後、どのようにチームメンバーを集めるかについて書きました。 今回は、その中で触れた、多様な経歴や職能を持つメンバーが所属する組織について紹介したいと思います。 わたしが所属しているquantumの業態は、「スタートアップスタジオ」と呼

"プラント"シーフードを作る海外サステナブルスタートアップ

魚や甲殻類、貝類などの海産物が近年、世界中で人気を博しています。 含まれる栄養成分が健康に良いとされることや、日本食のブームなども相まって、欧米やアジアを中心に広く消費されるようになり、漁獲量も年々増え続けています。 ニーズの高まりを裏付けるように、海産物の乱獲に関する話題はニュースでも度々取り沙汰されますが、天然で獲れる魚の量は年々減っており、世界の食卓に登る海産物の多くは養殖による漁獲に頼らざるを得ないというのが現状です。 しかし、特定の海産物を養殖するには、餌を含

オーナーはゴールド、フォロワーはプラチナ。

スタートアップスタジオquantumのクリエイティブ担当役員、川下です。 新規事業開発を成功へと導くために「未来の物語」を書く事業作家として働く中で考えていることを、このnoteに書き留めています。 前回までは、「誰がプロジェクトのオーナーになるべきか」「オーナーにはどのような資質が求められるか」「組織内にそのような人材が見つからないとき、どこを探せばよいのか」など、プロジェクトオーナーの決め方を紹介してきました。 さあ、オーナーが見つかったとします。それは、『西遊記』に

食材加工の副産物を活用する海外サステナブルスタートアップ

ステイホームの時間が増えるのに伴って、自炊をするようになったと言う声をよく聞きます。私自身、まだまだ妻の手伝いレベルですがかつてはほとんどしなかった自炊をするようになり、作れるメニューも少しずつですが増えてきました。 自分でいろんな料理を作るようになってみると、野菜の切れ端や魚の骨など、調理の過程で使われなかった食材の余り物が多く発生することに気づきます。 出来合いの料理を食べているときにはあまり意識してきませんでしたが、調理の過程で発生するこうした余り物は一般家庭だけで