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「上から目線」だと他者を責める、とっても上から目線な人たち

ジョン・レノンが「ビートルズはキリストよりも有名だ」と発言したとして、全米の保守的な連中が怒り狂い、排斥運動が起きたのはもはや歴史の教科書レベルの有名な出来事。ジョンは「アメリカじゃどうか知らないけどイギリスじゃ若い子にとって影響力があるのはキリスト教ではなくむしろ僕らなんだ。とにかくそういうことなんだ」と弁明したけど、それ以降ツアー中もずっと釈明に追われます。
アメリカのDJたちが「家にあるレコードをここに持ってこい」と煽り、町のいたるところで彼らのレコードが踏まれたり燃やされたりするモノクロのニュース映像を見ると今でも本当にくだらないと感じるし、なによりゾッとするのはあんなに昨日までビートルズに熱狂してたはずの女の子や男の子までが揃いも揃ってその行為をしてる姿。でも60年代中期にアメリカで地味に青春時代を送っていたらあんな付和雷同パターンでもむしろ喜々としてつきあってたかもしれないな。きっと同調圧力も半端なく強かったはずだし。こればっかりはわかりません。

ただ自分が素直に感じたことを自由に伝えられないのであればそれはもはやブラッドベリの「華氏451度」の焚書の世界であり、文革の時代や治安維持法の時代と同じです。発信内容にもし重大な事実誤認や差別的発言や誹謗中傷が含まれていたらそれはどうもすみませんでしたと訂正したり謝罪すればいい話で、そうではなかった場合、あくまで自分自身が何を感じたのかの本人のみが持ちうる主観については他人にとやかく言われる筋合いはないはず。それなのになぜか岸田氏は「自分が言いたかったこと」をわざわざもう一度書かないといけなくなってしまった。何様ののつもりだ、とか、上から目線だ、とか、それこそ何様なのかわからん上から目線の匿名の非難の数々に対して。これは不幸なことだと思いました。

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