見出し画像

【第0回】中学生から始める大学数学

 「高校生までの数学と、大学までの数学は別物だよ」と、多くの場所で聞いてきたかもしれません。
高校までの数学は、「使える数学」を中心に扱ってきました。
一方で大学数学は、「なんでこうなっているの?」という部分にフォーカスを当てたものとなっています。
 例えば、「1+1はなんで2になるの?」とか、「1/xのxを無限に大きくしたら0になるって本当?」とか、それを形式的にとりあえずやる、っていうのが高校数学まで。それを厳密に議論しよう、っていうのが大学数学です。
このnoteは、大学数学の初めにやるような「集合」を中学生にでもわかるように説明したものです。
 数学にちょっとだけ興味のある中学生から社会人まで、「集合ってなんやねん。そういえば高校生でそんなのやったなあ。」
と思いながら読み流してもらえると嬉しいです。
では始めていきましょう。

集合って何だろう。

集合、っていわれてどんなものが思い浮かびますかね?
先生に「集合!」って言われたシーンですかね?それともベン図?
ベン図ってこういうものです。

画像1

今回僕らが扱っていく「集合」は、
「区別がはっきりとできる、ものの集まり」
として考えていきます。
以下のもので「集合」なのはどれでしょう。
1. A中学校の1年2組の生徒の集まり
2. 身長が高い人の集まり
3. 1から100までの整数の集まり


正解は1と3ですね。2は、僕から言わせれば170cm以上ですが、ほかの人は180cm以上だと思うかもしれません。そういう点で、「はっきり」とはしていないわけですね。

次回から、少しずつ数学っぽくなっていくつもりです。
そのために少し用語を説明しておきますね。こんな感じなんだなあ、で全然大丈夫です。
定義・・・概念を定めたもの。
定理・・・証明をして得られた結果。
補題・・・定理を証明するために使う事実。
系・・・・定理から簡単にわかること。
「定義が物事の意味、それ以外はそこから証明したもの。」みたいなイメージを持っていてくれるといいな、と思います。

また次回。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?