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新説: 最後の審判 (将棋)

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縫田光司氏による詰将棋の傑作「最後の審判」(1997)。将棋のルールの矛盾を突いた問題作です。現在までの議論では、成立するかルール上不定とされています。果たしてそうなのでしょうか… もっと読む
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#菅井竜也

新説: 最後の審判 2. 将棋ルールの整理

1. ギミックの解説 で述べた通り、最後の審判は「打ち歩詰め」(うちふづめ)と「連続王手の千日手」の2つのルールを組み合わせたところが肝である。したがって、その成否を議論するには、少なくともこの2つのルールを正しく理解する必要がある。ここで理解というのは、一般的な将棋のルールとしての理解では足りず、ルールブックの内容を詳細に読み解く必要がある。 この記事では前段として、将棋のルール全般について整理する。 ゲームの「ルール」とは?そもそも、対戦ゲームのルールとはなんだろうか