予測市場/集合知という希望

予測市場/集合知という考え方自体は若い時から知っていた。ゲーム理論やネットワーク分析のような分野をいつかビジネスに活用したい、その方法論の1つとして漠然と気にしていた程度だけど。

モチベーションと実務活用事例

これはもう少し深堀しなくてはと思ったのはコロナが来てから。
当時の顧客PJで調達購買部門向けに市況モノの価格予測モデルを構築していたのだが、正体不明の疫病は市場の動向を完全に狂わせており、市況などのデータだけでは価格が当たらない。。。もちろん価格変動が小さい大半の原料では予測性能が高かったり、市況の影響を大きく受けるものも少なくとも当時は私が構築した予測モデルが最も妥当な予測をしたり(振れ幅はともかく上か下かは当たる等)ということで、PJとしては高評価だったがデータ利活用だけの限界を感じていた。

その後に見つけたのがgoogleの事例と論文で久々に頭を殴られたような衝撃だった、あぁここで予測市場/集合知が使えたのか、と。

その後さらに調べるとFacebookでも取り組みがあるようで、さすがgafaは違うなと。

自分も上記顧客の次フェーズで取り込んもうと企画していたが、DXファームとかいうギャグ:45才で転職した時のことの記事で書いたような状況でそれどころではなくなり、現職へ。
現職は事業企画的な位置づけもある仕事なので、連携先を見つけて問い合わせたら、、、何なら連携打診のためにnote始めたくらいなのに_| ̄|○

もう少し詳しい解説

今は目の前で都合の良い案件がないので、予測市場/集合知を試したり実績を作ったりする機会は虎視眈々と狙いつつ、手元の情報収集から。上記の論文やレポート、事例でも理解は進むが、もう少し詳しいことを書いているのは以下。

アカデミアにおける研究

すぐに「事例は?実績は?」としか言わない日本企業を相手に活用事例を作れること自体がレア。データ利活用だってビッグデータブームが来る前はそうだったが、まぁ残念至極。ただ意外と言ってはなんだが、研究としては散発的にあるようで、そこそこ参考になる。

海外ではサービスが残っている

あとはOSSのGitHub - AugurProject/augur: Augur v2 - Prediction Market Protocol and Client

なぜ予測市場/集合知が希望か

多くの日本の企業や官公庁でDXやらデータ利活用の推進が言われて久しいが、質・量ともに適切なデータを十分に蓄積している所がどれだけあるか。仮に十分なデータがあってもVUCAと呼ばれる変化の激しい時代に、過去の活動ログでしかないデータが有効でないケースは上で挙げた事例に限らず今後も出てくるだろう。
ましてやchatGPT並みのAIを日本企業が作れるか的な議論は、もはや端から割愛するのが自然だ。

でも、もし日本企業に勤める日本人が、時に言われるように(少なくとも平均的には)優秀なのだとしたら、その知見をうまく掬いとって活用する仕組みを作れたら、それが日本型DXの1つの解になるのでは。
僕が予測市場/集合知というものに今もこだわるのは、そんな理由なのです。まぁその形の1つも上で挙げたように既にgafaに先行されてるのですが^^;

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