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パリは燃えているか

これは、ご存知のように、パリ総攻撃をかけたヒトラーの言葉です。

世界のアスリートが、セーヌ川を登ってパリに集結。パリ五輪のオープニングを
告げました。興奮に包まれたパリが、世界が、燃えました。

フランス選手のボート入場

セーヌ川の沿道ではバレリーナのダンス、屋根伝いに移動する黒衣の(予備)聖火マン。豪雨を計算したかのように、レディガガの派手なパフォーマンスは、パブリック・ビューイングの映像に収録。セレモニーを盛り上げました。

レディガガ
屋根上の黒衣の聖火マン

セリーヌ・ディオンが、重病を押して歌手を引き受けて、愛の讃歌を歌い上げイベントは最高潮に。(この仕事を通じ、彼女の病状の悪化が抑えられたと言う医師の話がある)

セリーヌ・ディオン

聖火ランナーは、フランス人にこだわらず外国人アスリートが加わり、多様性を
つらぬきました。

最後に聖火が点火され、熱気球が聖火台を運ぶ五輪史上初の仕掛けが、世界を驚かせました。

聖火バルーン


開会式はこれで終わるのですが、セーヌ川沿岸で繰り広げられた映像に対して、
ネットが炎上。

セーヌ川のパブリック・ビューイング

レオナルド・ダビンチの「最後の晩餐」を模して、キリスト教を侮辱したという
キリスト教保守派から批判が集中しました。


オリンピック組織委員会は、明確に素早く否定して、開会式のアーティスティック・ディレクター、トーマス・ジョリーを支持した。

開会式ディレクター、トーマス・ジョリー

トーマス・ジョリーは「ギリシャ神話の祝いの神、デュオニュソスが駆けつけてくれた。フランスの国宝のワインの神でもある」と述べて、”最後の晩餐”のパロディを否定した。

神を具象化するのはキリスト教への冒涜との批判も

また、ワインの神の周りにいるドラァグのパフォーマーやトランスのモデルたちは、フランス革命の思想「自由、平等、博愛」の象徴として、LGBTQ+の受容WOアピールした。

スポーツの祭典で世界平和を祈るなら、すべての人々の幸せも祈るべきだという、大会とジョリーの主張が込められたいた。

アジアの中国や日本は、五輪を国威高揚に使おうとしたが、フランスは、世界のアスリートのために共生するメッセージを発信した。

これに対して、キリスト教保守派から「男の陰部が露出している」とデジタル拡大した細部批判には、ご苦労さまです。

また、五輪旗を運ぶ役割を”翼を持つペガサス”にしたが、これは聖書にある「悪魔の遣い」だとして、不吉なことが起きると演出を酷評した。

夜空を駆ける

3つ目の批判。マリー・アントワネットが、自身の首を手に持って登場した映像に対して、(女王はカトリックを大切にしてくれたのにとか、遺族に失礼とか、的外れ)。

「日本ではこの表現はあり得ない」と言う前に、何故を自問しよう

市民革命で王政を倒して、フランスに民主国家が誕生した。無血革命ではなかった。歴史を曲げないで伝えただけという主張に、批判は鎮まった。


入場式でお金を使い過ぎたので、選手村の食堂のメニューは倹約した。東京の方が潤沢でよかったという声もある。(しかし、毎日、多量の料理を破棄するのではなく、国民のために節約できるところは節約するのが、節税のためにも正しいと思われる)。


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フランスをもっと知るには、フランス映画。というわけで、ジャン・レノ主演の「プロヴァンスの休日Avis de mistral(2016)」⭐️⭐️

話が通じない祖父と孫たちの心が、徐々に通じ合えるようになっていく
素直なストーリーに好感。監督ローズ・ブッシュ

セリフから3点のトリビア:
「離婚は、フランスの国技」
事実婚が、2000年から10倍になっていることを見ても、個人の自由がぶつかり合う離婚は避けがたいこととして、注意深く結婚に接していることがわかる

「権利はないが、主張する」
この言葉で、プロヴァンスの男たちの酒場談義が始まる

●「北部訛りだな」
 「パリっ子だよ」
 「パリはフランスの北部に違いないだろう」
 首都がどうした、という南部のプロヴァンスの男の気概がいい


オリンピック中は、フランスの自由、平等、博愛のスピリットを胸いっぱい
吸収したい。

パリは燃えている。

オリンピックの旗を逆に吊り下げても、どうってことない。「民主的人民」の言葉に惑わされて北朝鮮(=democratic people's republic of Korea)を、韓国と間違っても、寛大に許そうと思う。

開会式後日談(NY TIMES紙):
開会式で熱気球が聖火をパリの空へ運んでいったと思ったら、大間違い。

フランス人、騙します。

飛行船のような気球にぶら下げられている大釜の中には、40箇のLEDと200の霧製造器のバブルがあり、霧のスクリーンにLEDのオレンジ光が照射して、炎のように見せかけていました。

会場の上空にいないときは、駐留されている公園では、靴に水がかかるほど噴射されているそうです。
(それにしても、日本のマスコミ取材班はこんな素敵なニュースも流さず、パリのおにぎり屋でも行ってるんでしょうか(笑


長文にお付き合いいただき感謝申し上げます。
またのご訪問をお待ちしております。




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